日本には「野生のフェレット」という生き物はいません。
街中や公園、どこかでもし、フェレットを見かけたら、その子は100%迷子か遺棄された子という事になります。
今回のお話しは
「必ずしもやらなければいけない」というものではありませんし、皆がこうするべきだなんて一方的に押し付けるようなものでもありません。
ただ、もし遭遇したあなたが、「何か少しでも出来ることがあるんだろうか」と立ち止まって下さった時に、「なるほど、これくらいなら」と思って頂けたら…
その参考に少しでもして頂けたらという気持ちと、せっかくの「保護」が、「せっかく保護してやったのに、やらなきゃ良かった」みたいに、後から台無しになってしまわないための方法を、
せっかくの保護が、知らぬ間に犯罪を犯している事になってしまうなんてケースとともに、お話しさせて頂こうと思います。
これまで当サイトでは「いたちのおうちの保護活動に協力して欲しい」として、これらの事をすっ飛ばした「番外編」のみ載せていましたが、
その「一般的な事」を掲載していたサイトの期限が切れてしまったので、こちらに転載の許可を得て、そちらを土台として私なりに書かせて頂きたいと思います。
屋外でフェレットを見付けた時の正しい対処方法
野生にはいないうえ、フェレットというのは、そのほとんどが避妊去勢済みであるため
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「野良フェレット」というのも本来なら居ないはずなのです。
遺棄や迷子から、そんなに日が経っていない、本当は、その子はまだ「人慣れしているペット」です。
自然の中では生きていけない
自然の中で生きていかなくて良いように生まれてきているこの子達
出来れば…本当に出来たらで構いませんので、なるべくなら保護してあげて欲しいって思っています。
これ以上は長くなるので、そろそろ本題。
まずは、保護できない場合でも、これだけは「してあげて欲しい」事
連絡する・しかた
その場での保護が難しい(出来ない)場合は「通報」だけでもしてあげて下さい。
通報と言うと、何でもかんでも警察に連絡すれば良いと思われる方が時々いらっしゃいますが、この場合は「110」や「119」の類の通報ではありません。
迷子の動物たちの引き取り業務を行っているのは「市役所」「動物愛護センター」等の一部と、警察署の「落し物係」です。
この中のどれでも良いです、最寄りのどこかに連絡をして伝えてあげて下さい。
※いずれも「営業時間」があります。ご注意下さい。
お時間がある場合には
最寄りの役所に電話をして「どこに連絡するべきか」からお問い合わせ頂くのが、最も確実に「その子の保護に繋がる方法」となります。
内容
フェレットであるという事
見かけた場所
自分は保護出来ない旨
ケガなどしている様子であれば「血が出ているようだった」とか「足を引きずっていた」等も伝えて下さい。
この時、「イタチかもしれない」「ハクビシンかもしれない」等は、ウッカリでも決して言わないで下さい。
せっかくの通報でも、そこに、野生動物だったり、害獣指定されていたりする動物の可能性が見られた場合「その子の保護」からは遠ざかってしまいます。
確実に「フェレットである」こと、「自分は保護できない」ことを伝えて、「その子が保護してもらえるように」話しを進めていってあげて欲しいのです。
ここからが重要
上記にあげた施設は「そのまま飼ってくれる場所」ではありません。
東京都の場合でいえば、2019年現在『東京都動物愛護センター(世田谷区)』では、フェレットの受け入れ・収容はしていません。
詳細は⇒「フェレットを逃がしちゃった!『愛護センター』への問い合わせ方」
なんらかの施設に保護されたその子は「交通事故や天敵に襲われる可能性が減った」程度に過ぎず、「命が繋がった」わけではありません。
だから、そういう所へ通報した旨を出来るだけ多くの人の目に留まる場所で、その情報を拡散して下さい。
「自分が通報したからどこどこに保護されてる子がいるはずだ」と、多くの方へ知らせて、確実にその子を保護してあげられる誰かの目にとまるよう、「確実なその子の保護」へと繋げて下さい。
出来たら、自身で再度そこへ「既に保護されている事の確認」の連絡を入れて頂き、「ここに保護されている子がいます」という情報の拡散の方が、より「その子の保護」に繋がります。
ここまでです。
たったこれだけの事で構いませんので、これだけでも、せめて、よろしくお願いいたします。
保護が可能なら!
何度も何度もしつこいですが…、
可能ならば…その場ですぐに保護してあげて欲しいのです。
この子達は野生で生きていける動物ではありません。
「保護出来る」という方には是非、その場での捕獲をお願い致します。
捕獲する際に、気を付けてあげて欲しい事
慣れない環境下にいる子は興奮状態にある場合が多いです。
見たまんま「小動物」であるこの子達は本当はとても臆病なのです。
車の大きな音や「知らない事だらけ」でビクビクしています。
慌てて勢いよく近づくと狭いところに逃げてしまう可能性があります。
人間が入れないところ、手が届かない隙間にもぐられてしまっては、その後の捕獲が難しくなってしまうので、くれぐれも慎重に近付いてあげて下さい。
また、うかつに手を出すと反射的に噛みつくかもしれません。
その際に「あると便利なもの」などについては、こちらなど参考にして頂けたらと思います。
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が、絶対に大きな声を出したり、怒ったりはしないであげて下さい。
怯えているだけなんです。
ユパ様いわく、野生のキツネリスは「元々人には慣れぬ」そうですが、
フェレットは違います。
元々は人が大好きな生き物なのです。
怯えて、怖くてつい噛んでしまっただけのその子を絶対に怒らないであげて下さいね。
2枚とも
出典:風の谷のナウシカ1巻
風の谷では、これで保護完了となりますが、法治国家の日本ではそうはいきません。
「その後のトラブル」を回避するために、「正しい保護の仕方」を是非、覚えておいて頂きたいと思います。
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これ以下は「私が経験してきた上での方法」でしかありません。
もっと良い方法や、違うやり方もたくさんあります。
あくまでも、「保護した事によって起こり得る、その後のトラブルを未然に防ぐため」の「私が知ってるやり方の1つ」だと、お考え頂けたらと思います。
記録する
基本情報をメモ、写真などに残しておいて下さい。
ケガなどあった場合、後に飼い主さんが判明した時、「捕獲した後(保護下に置いてから)付いた傷ではないか」などのトラブルになるのを避けるためにも必要となってきます。
また、この後の行為に移る時にも必要となってきますので、
カラーや模様等、その子の特徴、保護の場所、日時、保護した時の情報などは忘れないうちに、その場でメモにして残しておくと良いです。
スマホのカメラで構いませんので、「その時に」「その場で」数枚は撮っておく事を忘れないで下さい。
余裕があったらで構いませんが、首の後ろにポコっとした何かがあるか無いか、耳に刺青があるか無いかも確認してあげてみて下さい。
耳の刺青は出身ファームが分かる手がかりとなる、その子の情報の1つです。
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そして、この子達にマイクロチップを装着する時、その大半は首の後ろになります。
それがあれば、照会をかけて飼い主さんを探してあげられる可能性も出てきますし、その子についての事がより少し分ってきますので、ポコっとあったら、こちらの記事も参考にして頂きたいと思います。
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届け出る
こちら『フェレットを逃がしちゃた【迷子・脱走】警察・他への届出について』などを参考にして頂き、
各機関へ「自身が保護している旨」の届け出を忘れずに行って下さい。
メールアドレスがある機関には、その子の写真を添付します。
また、警察への届け出は必須です。(後述しますが、「届け出るだけ」で大丈夫です。)
その子を探している飼い主さんがいるのに、勝手に自分のペットにしてしまう事は犯罪行為となります。
民事でも刑事でも罰せられます
日本の法律では、動物たちは「物」という扱いです。
すなわち、ペットは飼い主の所有する物、所有権の対象ということです。
所有権は、完全物権とも言われるように、法的に非常に強い権利として 保護されていて、「永遠に」、「だれに対しても」、その権利を主張することができ、所有権を侵害する一切の行為から保護されます。
よって、飼い主さんが見付かって、その返還を求められたら直ちに返さなければならないし、返さなければ、所有権侵害行為として、民事・ 刑事の責任を問われることになります。
民事責任
飼い主の所有権を侵害する行為は、民法上の不法行為(民法709条)にあたります。
不法行為を行った者は、他人にあたえた損害を賠償する責任が発生します。
その子を探すためにかかった費用、引き取るためにかかった費用、その子がいなくなったために損した費用など、経済的に与えられた損害はもちろん、精神的ダメージを与えたとしての慰謝料まで支払う責任を負うことになります。
刑事責任
保護した動物を勝手に自分のものとした場合は、落とし物をネコババしたのと同じく遺失物横領罪という犯罪が成立し、1年以下の懲役または10万円以下の罰金、科料という刑罰が科せられます (刑法254条)。
フェレットではあまりあり得ない事かもしれませんが、例えば、自分の敷地内に迷って入り込んだワンちゃん(飼い主のもとに帰る能力がある犬)を鎖でつないで(無理やり)自分のものとしたような場合には
遺失物横領罪より重い窃盗罪が成立し10年以下の懲役が科せられます(刑法235条)
遺失物法における「動物」の扱い
遺失物法の規定のままでは、保護した動物は「遺失物」として警察に差し出さなければいけません。
が、届けられた全ての動物たちを警察署内で保管するには、収容施設のキャパシティーの問題やお世話にあたる人員確保の問題など様々な理由が考えられますし、
何より、本来の職務からは少し外れた仕事内容なうえ、命を預かるというのは、お巡りさん達にとってだって大変な作業なんです。
だから、「飼い主さんが現れるまで、このまま自分が預かれます」ときちんとその説明をして、正式な手順を踏めば、そのまま、あなたが保護してあげる事が出来るのです。
※後述しますが、警察署によっては認めてもらえない場合もあります。その時には、そのお巡りさんの指示に従って下さい。
こちら、平成26年1月14日付けで環境省自然環境局総務課長から警視庁総務部長・警視庁地域部長・各都道府県警察本部長宛てに出された「所有者の判明しない犬又は猫その他の動物が拾得された場合の取扱い等について」には
ちゃんと、そのための…「警察署に代わって一時預かりを任せてもらえる」書式だってありますからね。
少しずつではありますが、この子達(動物たち)は、何がなんでも警察に渡さなければいけない単なる遺失物では無く、ちゃんと「命ある」落とし物として扱われ始めているのですよ。
ワンちゃんや猫ちゃん達と違い、まだ、それほど多くの人に正しい飼い方が知られているわけでは無い「フェレット」
扱い方が分からないという警察署もあります。
一時預かりの保護ボランティアさんが引き出しに行った際、ハムスターのご飯やドッグフードが与えられていたというお話しもよく聞きます。
警察署の方達だって愛情を持って精一杯お世話をしてくれているはずではありますが、それが「正しくはない」場合もあるのです。
だから、出来たら…あなたに保護をしてあげて欲しいのです。
遺失物法において
落とし物としての届け出が警察に受理されてから3ヶ月の間に飼い主が現れなかったならば、拾った人の所有物となり(民法240条)、そこからは正真正銘、自分のペットとして飼うことができるようになります。
飼い主が現れた場合は、上記のように、返さなければいけませんが、その際には、その子を預かっていた間の食費や動物病院でかかった費用などは、常識的な範囲であれば、当然、飼い主さんに請求できます。

もちろん、その請求はきちんとした権利ではありますが、出来たら「保護に携わった」というボランティアの精神でいて欲しいかななんて思ったりもしています。
また逆に、「うちの子を保護してくれて、預かっていてくれてありがとうございます」の気持ちは、そういう話になる前に、気持ち良くお渡しするべきなんじゃないかな…
お互いにそうすれば、「トラブル」は減るんじゃないかなって、お金云々では無く、「トラブルという物自体」が無くなれば、もっと、多くの皆さまの「一時的でも保護してあげよう」という気持ちが、実際の行動に繋がりやすくなる(警察署等の対応などの垣根は下がる)んじゃないかって…
動物愛護ボランティアに携わる一個人として少し思ったりしています。
一時預かりの申し出を受け付けてもらえなかった場合、また、警察署に収容されている子を「引き取りたい」等の場合は、こちらの記事を参考にして頂けると良いんじゃないかと思います。
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公に告知するには…
上記のように、そのまま、その子を自分の子にしてしまうわけにはいきません。
だからせめてご自身でも飼い主様探しに努めようと思われた時には情報サイトやSNSなどを利用される場合が多いかと思いますので、その時には
- フェレットを保護したこと
- 大まかな場所
- カラー
- マイクロチップや刺青の有無
程度の基本的な情報とフェレットとしての特徴のみの掲載として下さい。
飼い主のふりをして、その子を受け取ろうとする「なりすまし」をさせない為に、写真の掲載はせず、細かなカラーの特徴や首輪の模様、マイクロチップ内の情報などといった「その子だけの特徴」は、名乗り出た方から聞き出すようにして下さい。
これについての詳細(私の個人的な考え)は、こちら『いたちのおうちの覚書:正規の手続きで飼い主さんに繋がらないという事は…』などをお読み頂けたらと思います。
確認する
マイクロチップが入っている子に関しては上載リンク記事にある通り、その照会をして、その子の情報を確認しておいてあげて下さい。
上記の作業中、それも出来るだけ早いうちに、獣医師による健康状態の確認は必ずしてあげて下さい。
外にいたフェレットはどんな環境にいたのか分かりません。
ケガをしている様子などがなくても、なるべく早く必ず動物病院での検診は受けさせてあげて下さい。
また、先住ニョロリンがいる場合には、医師の診断前には絶対に近付けてはいけません。
お迎え症候群はもちろんの事、何か伝染性の病気に罹患している場合だってあります。
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くれぐれも、気を付けてあげて下さいね。
おしまいに
情報の拡散には、ここ、「いたちのおうち」も使って下さい。
微力ながら、お手伝いさせて頂きます。
ご連絡頂ければ、いつでもトップページにその掲載が出来るよう、その準備だけは出来ています。
今日のお話しを読んだことで「なんか、面倒くさそうだなぁ」とは思わないで欲しいのです。
「その子の保護」から遠ざかってしまわないで下さい。
こんな方法もありますよ…
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2018年は、迷子フェレットが一匹でも減りますように…
迷子になってしまったニョロリンが怖い思いをしないで、過ごせますように…
一時預かりさんはじめ、動物たちの保護について具体的な活動をされている方達が、実際の現場において、これまで以上にスムーズに活動を続けられますように…
多くの皆さまの優しい気持ちが繋がりますように…
健やかなニョロニョロ生活☆彡