最近、急に「うちの子にもお肉を食べさせたいんですけどどうしたら良いですか?」ってご相談が増えました。
毎回、毎回、申し上げてる事なのですが、
私、本当に「フードに関するご質問」にはお答えしたくないんです。
したくないっていうか出来ないんです。
この時にも言いましたよ?
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フェレットフード?手作りご飯?キャットフード?いたちのおうちが見てきた「派」の歴史
最近…いや、ずっと前から頻度こそは少ないけれど、コンスタントに届き続ける「お問合せ」に 「うちの子に何を食べさせたら良い ...
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知らないから答えられませんって…
ただ、Twitterなどでも「色々と工夫しているけど、うまくいかないなぁ」みたいな呟きを見かけたりもするので、私が「知ってる範囲」で「いたちのおうちがやってる事」を、それのみででしたら、少しは参考にしてもらえるお話しが出来るかな…なんて思ってみたりして。
でも本当にあくまでも「参考にしてみて下さい」でしかありません。
これが良いとかこうしなさいとかそんな事では全然無いし、なんならこれ以降、全ての事に対して「自己責任でお願いします」の一言です。
どうかご理解下さいね。
お肉を食べさせたい『だけ』なら方法はいくらでもある
しつこいようですが、私は「肉食(手作りご飯)が良い」とは言ってません。し、言いません。
栄養学的な話g(略
だから、ただ単に「お肉を食べさせたい」というその願望を叶える為だけの参考にして下さい。
お肉を食べさせたらどうだとか、肉食にしたらどうだとかって話では一切ありません。
もう本当に、
私が教えてもらった「お肉を食べてもらおうと思った時にやってみると良い方法」をご紹介させて頂くってだけですからねっ!!
では、いきます。
歴代の子達全てお肉を食べさせる事に成功している飼い主さん直伝の方法

として、その方法は
嗜好性の高い a/d 缶を、鶏肉を茹でた茹で汁と、少量のアイソカルで伸ばしたものをあげる
だそうです。
ただし、

と念を押されていました。
この際の注意点・鶏肉は一切味付けなしで、単にお湯で茹でて下さい
・(ベビーは別として)顎の力がある程度ある大人のフェレットの場合、骨を噛み砕いて喉に刺す危険があるので、必ず骨なしで!茹でた鶏の骨は危険です!
鳥の骨はどうして危険なの?
古くからのワンコス飼いさんなら誰でも一度は耳にした事があるかとは思いますが、小型犬がブームになり始めた頃だったでしょうか…ある時、突然「鳥の骨を食べたら犬は死ぬ」みたいな暴論が出回った事がありました。
今でも、「鳥の骨を食べちゃった!どうしよう」と動物病院へ慌てて駆け込む飼い主さんがいると言う獣医さんからの結論を先に書きます。

これは、
加熱調理された鶏の骨は裂けるように割れるため、その尖った骨が食道や胃を傷付ける事によって、「腸閉塞や腹膜炎を起こす恐れがあります」という注意喚起から、誰かが「大袈裟なミスリード」で招いた噂話みたいなものだそうです。
私も実際に生の鶏の骨を(ワンちゃんが噛み砕く要領で)叩き割ってみた事があるのですが、その時は刺さるような形状ではなく普通に「砕けた」状態になりました。
また、ケンタッキー・フライド・チキンの骨でも同じ事をしてみたのですが、その時は見事に「粉々」になりました。
他にも検証されている方や専門医の先生によるお話しでも、「生の状態や高温調理されたものであれば、『食べたら死ぬ』なんて恐ろしい事態にはならない」とされていますので、ご安心下さい。
ただし、
「比較的安全といわれる生の状態や高温加熱されたものでも、危険が全くないわけではない」とする獣医の先生の言葉もありますので、与える必要がある場合には十分に「どうしたら良いのか」を調べてから自己責任で食べさせてあげて下さいね。
フェレットには危険です!
上記はあくまでも「犬」の場合のお話しです。
体の大きなワンちゃんとは、顎の力、歯の強度、どれをとっても比較にするまでもなく、この子達の方が弱いです。
更に、上記の調理方法は「茹でる」という、高温調理ではない方法なので、その骨は確実に「裂けるように割れる」状態になります。
必ず取り除いてあげて下さい。
鳥の骨の成分
無機質70%、コラーゲン20%、水10%だそうです。
更に、加熱された鳥の骨は、かたいコラーゲンが剥がれ落ち、骨がもろく崩れやすい構造となっているため、噛み砕いて粉々の状態ではとても吸収されやすい状態だとわんちゃんホンポに書いてありました。
それらを栄養として摂取させてあげたいとお考えでしたら、「茹でる」ではなく圧力鍋で骨がホロホロになるまでシューシューして、更にすり鉢でゴリゴリする等してからあげると良いですよ。
これは、私のニョロ友が「昔」やっていた方法です。
鳥の丸ごとミンチをそれだけであげたら、「未消化の骨だらけで真っ白なウンチが出た」なんて体験談を聞いた事もあります。
※この場合のウンチが白いのはカルシウム過多なのだそうです。
この記事を書くにあたり連絡をしてみたところ、「今は良いサプリがいっぱい出てるし、わざわざそんな苦労してまで骨であげる必要なくない?」って笑ってました。
それもそうだなって思います。
手作り生食派(に移行されてきた方達)の方法
これについては、「直伝」とか無いです。
あっても、そういう形では出せません。
多分、皆さんが『自分の子と同じように他のお家の子も大切』に思うからレシピとして「出さない」んです。
手作りご飯は基本的に「自分の子に合わせて」皆さんが試行錯誤されています。
「どの子にも適しているものでは無い」というのが大前提にあったうえで、それでもそれを安易に丸真似された結果、自分の知らない所で何かが起きてしまったら怖いって、手作りご飯派の方々で私が知っている限りの皆さんがそう言います。
ググれば何でも調べられるこのご時世で、「フェレット用の手作りご飯のレシピ」がここまで「情報」として出てこないのはそういう事です。
間違って欲しくないのは、歴代の子達全てにお肉を~の飼い主さんの方法も「手作りごはん」として教えて頂いたものではありません。
「お肉を食べさせるなら、こうしてみたら?うちではこうしていますよ」として教えてくれただけなのです。
この記事を書くにあたり相談したところ、

と連絡をくれました。
他にもかなりシュールな表現で栄養学的なお話しもありましたが、それについてはもう本当にしつこくてあれなんですけど、今日は「手作りご飯」のお話しじゃありませんからね。
お肉を食べてもらうには、こうしてみたら良いんじゃないかってだけのお話しですからね。
お肉を食べ物だと認識してもらう
そこら辺に落ちてる物は何でもかんでもガブガブしてみるくせに、フードを切り替えようと思うと、そういう時だけ見向きもしてくれなかったりするのがフェレットの可愛いところです。
それまでカリカリご飯を食べていた子はお肉のあの食感が「何これ?ご飯じゃない!」って思うのかな…?
でもって、嗜好性の高いご飯を食べ慣れている子からしたら、美味しそうなニオイがしないから食欲がわかないのかな…?
なんて、どちらも私の勝手な推測ですけど、とにかく、最初はお肉を食べ物だと認識していない子が多いような感じを受けます。
うちの可愛いえるちゃんがそうでした。
味やニオイ、食感…とにかく、「お肉」を食べ物だと認識してもらう事から始めましょう。
お肉に慣れてもらう
その為には、一番はじめにあげた方法「慣れて」もらうのが一番早いです。
以前に一度、カリカリフードから徐々に肉肉しいフードに切り替えていけばそのうち…なんて思って「生肉96%の~」というほぼ干し肉みたいなメーカー由来のフードをあげていた事があるのですが、
その時、生食ご飯の友人がそれを見て「うちの子はメーカーが作ったそういうニオイがキツイのは食べないんだよなぁ」って言っていました。
もし同じような事をお考えの方がおられましたら、その方法は「生肉を食べさせたい」からは、少し遠回りになるかもしれませんので、覚えておいて下さいね。
慣れてもらうっていうより「慣らす」が早い
歴代の~の方法がまさしくそうです。
上記は知人の文言ほぼそのまま引用なので、彼特有の優しい表現になっていますが、これは「慣れてもらう」というより、「慣らす」方法です。
「嗜好性の高いa/d 缶に鳥のゆで汁」から始めてあげるのはドストレートな正攻法です。
が、我が家では、さすけが最初からお肉に興味を持ってくれたので、その工程を飛ばしました。
「フードの切り替え」と要領は同じ
こちら『フードの切り替え』と同じように、フードに少しずつお肉を混ぜて、徐々にお肉の量を増やしていくという方法をとりました。
いつものカリカリご飯にお肉を混ぜて「はいどうぞ」です。
塊のまま入れてみたらお肉だけ残すという実に賢い我が子達なので、フードプロセッサーでガーしました。
何度も書いてきている事ですが、私は完全な生肉ご飯にするつもりは今のところ全くないので、徐々に増やしてきたお肉の量もこれ以上(ドライフードより多く)与える事はありません。
誤魔化しようの「大好きなふりかけ」を知っておいてあげよう
うちの可愛いえるちゃんは、なかなかの食通なので、徐々に増やしていったお肉の量を急に少しでも多くしてしまうと「プイ」っとなっちゃいました。
そんな時には、「後からふりかけて誤魔化す」作戦が我が家では有効でした。
今はたまたま、げんきいたちさんのハーブを使っているので、それを混ぜこまずに後から上にかけるようにしてみたり、大好きなオヤツの1つ、極みシリーズの「まるごとうずら」を手で粉々にしてちょっとトッピングしてみたりして、文字通り手を変え品を変え何とか毎食「とりあえず口をつけてもらう」を目標にしました。
うちの子達はミルクはミルク単品で飲む方が好きそうなので、あまりやりませんが、ミルクをふりかけてあげるのも「食いつきがよくなる方法」です。
それらは、単純なフードの切り替え時だけではなく、療養食や急にふやかしご飯にしなければならなくなった時などにも有効です。
そういう時に使える「大好きなもの」を健康なうちから1つでも多く知っておいてあげると良いんじゃないかなって思います。
甘えん坊さんの性格を利用しよう
この子達が甘えん坊さんなのは、皆さんご承知の通りなのですが、
その可愛らしい性格を上手に利用するという方法があまり浸透していないようなので、ここでその方法をご紹介いたします。
スプーンで「はいどうぞ」作戦
見向きもしないカリカリを「手であげたら食べる」ってあるじゃないですか?
「はいどうぞ」ってあげると「ん?」って興味を持って口にしてくれたりするのですよ…あぁ、もう本当に可愛い。
まぁ、そんなこんなで、それと同じように、ドロドロご飯をスプーンで口元まで持っていってあげると食べてくれたりします。
何回か「あーん」したら、そっとスプーンをお皿に置いてみます。
そうすると、そのままお皿からパクっと…となれば作戦成功です!
これは最終的な成功率がかなり高いやり方なので、慣れるまではちょっと手間だなと思う事があるかもしれませんが、諦めずに何度も挑戦してあげて下さいね。
最終手段はシリンジ様の出番!
我が家では、ドライフードはある程度、形が残ったままが好まれる事が分かったので、フープロでガーは軽めにしかやらないようにしました(今日のアイキャッチ画像がそうです)が、
お肉に慣れてもらう初期段階ではドッロドロにしてシリンジで「飲ませるように」もしてみました。
ドッロドロにした後、消化酵素で更に溶かしたりなどすると飲ませやすかったです。
強制給餌のように無理やりではなく、あくまでもシリンジからは美味しいのが出てくるって覚えてもらっておくと何かと便利なので、普段から大好きなミルクやオイルをオヤツであげる時に、時々はシリンジで与えてみるなどして甘えん坊さんタイムを作ってあげると良いんじゃないかなって思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「お肉をたべさせてあげたい」の第一歩としての「考え方」の参考にして頂けそうなものはありましたでしょうか?
市販のフードではない食べ物を食べてもらう時には、その全てが飼い主による自己責任になります。
栄養学的な事はもちろんの事、「生」が良いのか「加熱」した方が良いのかなど他にもたくさん考えてあげなければいけない事はあります。
お時間があります時に、こちらなども参考にして頂けたらなと思います。
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