いたちのおうちをお読み頂いている皆さまに限ってそんなことにはならないと分かっていますが、万が一にも誤解を招いてしまう事がないよう、最初のここでビシっとお伝えしておきます。
タイトルにある「ワセリンとお洋服」について
当サイトはアフィリエイトサイトではないので、この先いっくらお読み頂いても「良いワセリン」や「皮膚トラブルの子に適したお洋服」への誘導はありません=このサイトからは買えません。
いつも通り最後まで「かかりつけの先生に相談してください」しか言いません。
っていうか、この記事はワセリンやお洋服をお勧めするための記事ではないです。
じゃあ、何なのよって、それはうちの可愛いまこちゃんに起きていたことがどなたかの参考になれば良いなってだけのいつも通りの個人の飼育ブログです。
今年もいたちのおうちはこれまで通り、何にも変わらずそのスタンスでいきます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
カサカサで痒そう 脱毛フェレットの皮膚トラブル
まずこれ以降は、その子が「なぜ脱毛しているか」それをきちんと分かっている飼い主さんだけに向けたお話です。
一口に「脱毛」と言っても、原因は様々ですから、まずはきちんとその原因を病院で調べてもらってあげてきて下さいね。
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フェレット 不自然に毛が抜ける理由・原因【換毛失敗か病気の見分け方】脱毛は発毛不全
フェレットの脱毛というのは、その多くがお尻(シッポの付け根辺り)から始まり、徐々に全身へ拡がっていくという場合が多いです ...
ferret.xn--n8jel7fkc2g.xyz
まこちゃんの脱毛は副腎疾患の症状の一つです。
まこちゃんに私の娘になってもらおう、我が家でお迎えをしようと決めるまで、里親さん募集の記事の追加情報として通院の様子を毎回細かくX(旧Twitter)でお知らせしていたのですが、何度か獣医師さんを名乗るアカウントから「リュープリンの投与が多すぎるように思います」という心配のDMをもらいました。
それについては、

って、それくらい、傍から見た一般的な感覚からすると過剰にも映るほどの処置を続けていても、まこちゃんのホルモンの過剰分泌をコントロールしてあげることはいまだにできていません。
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まこちゃんの体に起きていること
「気になって」って、ちょくちょく「まこちゃん」の記事を見に来て下さっていた方々にはもう周知済みですが、先月末に、まこちゃ ...
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※2024年末から、リュープリン投与も(様子を見ながらではありますが)ご心配いただくような状況ではもうありませんのでご安心ください。
フェレットは痒がる 搔き壊し(ひっかき傷ができちゃう)対策
この子達って、タッタッタッタッタッタッタッターン!!って、元気いっぱいに勢い良く掻くじゃないですか?
それは毛があってもなくても変わらないのですが、副腎疾患(ホルモンのバランス異常)の子は特に痒がるんです。(※「痒み」は副腎腫瘍の症状の一つにあります。)
痒みは生活の質を下げるし、それだけは何とかしてあげたいな何かいい方法ないかなと思っていたある日、こんな傷を作らせてしまって…

そのままX(Twitter)に投稿したら

って、これはまさにそうで、爪って、特にシニアになってくると顕著なのですが「切った直後の爪」はガサガサしていて細かく鋭利なんですよね。
(ちゃんとお世話されてる子ではまず見る事はないですが)きちんと定期的に切ってもらっていない伸びきった爪は先が鋭利に尖っていて一目で「鋭い」のが分かります。
そういう見た目の鋭さこそありませんが、パザッみたいに割れるように切れる爪(シニアの子の爪はそうなりがちです)は切った断面がガサガサでやすりのようになっているんです。

また、まこちゃんはすごく寒がります。
詳細は後述しますが、とにかく本当にめちゃくちゃ寒がります。
お洋服で保温と肌の保護をしてあげよう


似合いすぎるっ!可愛すぎるっ!!
こちらのお洋服はお友達にプレゼントしてもらった物(既製品)です。
暖かいし可愛いし本人もとても気に入っている様子だったのですが、ちょっと丈が短い(後述しますが”フェレットの”お洋服はこの丈がスタンダードです)ので、今日のアイキャッチ画像にあるように全体的にカサカサに乾燥してしまったまこちゃんの肌の保護には足らず…
そこで、こちら。
こちらも友人から「まこちゃんのお洋服にならないかな?」ってプレゼントしてもらったものなのですが

いや、本当に可愛い。何でも似合っちゃって、まぁ❤ってな可愛いワンピースを作ってみました。
フェレットのお洋服を作ってみよう
こちらのワンピースは誰でも作れる初級編です。
①Daisoのこちらの靴下を

②いい感じに切る

③完成♪(ほつれ止めの処理などは何もしていませんが今のところ問題はないです)
こちらの靴下はゆるゆるの柔らかい伸縮性のあるフワフワ生地なので、こんな風にすっぽりと必要な部分を包んでくれて、尚且つ、こんなに軽快に動き回れるほどまこちゃん(650g前後の女の子)にはジャストフィットです。
が、男の子にはこのままではダメです。
ご覧下さい。


お分かり頂けますね?
「おちん」がある男の子には、この長さでは長すぎます。
なので、上載のセーター丈が「フェレットの可愛いお洋服」としてはベストサイズなのですが、だからと言って、おちんに合わせてその丈にカットしてしまうと、ゴムの部分(いわゆる履き口のゴムの部分)が無くなってしまうので生地によってはクルクルとめくれあがってしまいます。
例えば、これはペットボトルカバーで作ってみたものなのですが、ゴムの部分を上(ネック部分)にして裾はバツンとただ切っただけの切りっぱなしの試作品。
ちょうど、おちんが出る丈くらいなのですが、裾がクルクルとめくれてしまっています。

この失敗をもとに、こちらも同じくペットボトルカバーで作った試作品。
今度は、なんかこううまい具合に切った事と生地の違いでしょうか、そこまで捲れあがる事はなく何となく良い感じです。

失敗作とうまい具合にできたカット位置の比較
こちらがハサミを入れた位置と切り方の違いです。参考にして下さい。

みなさんからもらったアドバイス


これらはググったらたくさん出てきました。
AmazonでもDaisoでも入手可能なものが多かったです。
また、キャン★ドゥには440円でコンパクトミシンが売ってるよって教えてくださった方もいました。
そしてそして、こちらでは靴下で作る(多分、最もオーソドックスな)方法を教えてもらいました。

ワセリンもお肌の保護目的で

例えば、我々もお風呂上りのスキンケアでは化粧水などを塗ったあとの仕上げにワセリンを塗りますでしょ?
つまり、ワセリンの保湿効果というのは、潤いを与えるというより、油膜で肌に水分を閉じ込める役割のイメージ。
そして、すごいのが

というように、オムツかぶれや靴擦れなど、摩擦によって引き起こされる肌のトラブルの予防にも使えるんです。
また、
軽度の擦り傷や切り傷の処置にもワセリンが使えます。ワセリンで傷口を覆って保湿・保護することで、傷口の乾燥が防げます。それにより、細胞の再生を促進する成分を含む液の滲出を促すため、傷を早くきれいに治すことができると考えられています。
KDDIビルクリニック 木村眞樹子医師(総合内科専門医/循環器内科専門医)
との事ですので、
- アイキャッチ画像のようにカサカサに乾燥してトラブルを起こしてしまったまこちゃんに(保湿と保護に)
- 搔き壊してひっかき傷を作らせてしまったまこちゃんに(傷口の保護に)
- お洋服の衣擦れが心配なまこちゃんに(肌トラブルの予防に)




ワセリンを使用する時の注意事項
ワセリンによる副作用は「ほとんどない」とは言われているそうですが、それは「絶対にない」とイコールではありませんので、一番初めは塗ったあとに肌が赤くなったり痒みがでたりしていないかしばらくは慎重に様子を見ていてあげて下さい。
初めて家で使用する時は、何かあったらすぐに病院へ行けるよう、午前中に使用しましょう。
また、ワセリンは精製度が高いものほど、肌への刺激も少なくなります。
一般的に薬局やドラッグストアで入手できるのものは、不純物の少ない「白色ワセリン」と呼ばれていますので、この子達に使うものは、白色ワセリンの中でも精製度の高いもの(赤ちゃんや敏感肌の人用)を選んであげてくださいね。
使用する前には必ずかかりつけの先生に「使ってあげて良いか」を確認してからにして下さいね。
フェレットに洋服を着せることについて
私はフェレットだけに限らず犬でも猫でもどの子たちにでも、防寒や保護など何かしらその子にとって必要で特別な理由のない子にお洋服を着せることを実はあんまり良くは思っていません。
ちょっともう長くなってきたのであれこれの私論は省きますが、毛や肌の状態から分かってあげられること(健康状態)って結構重要な事が多いです、し、何かしらの理由があったとしても、例えば術後の傷を触らないためや過剰グルーミングの防止など獣医さんから指導を受けている「脱がせてはいけない理由」がない子以外の「ずっと着せっぱなし」は良くない事だとすら思っています。
服を着る事自体がストレスになってしまう子には着せる必要がないならやめてあげて下さいね。
動物に服を着せる「ストレス」や「事故」について知っておいてください
そもそも「服を着せること自体」が動物たちにとってはストレスだという事は昔から言われていますが、医学の進歩で動物たちの寿命は昔に比べてうんと長くなってきています。
年をとると体温調節がうまくできなくなるのは動物たちも同じです。
なので、服を着ている猫や犬を見かけると片っ端から「虐待だ」と決めつけるのはもう完全に古い常識に固執した間違った思考の押し付けでしかないのですが、
服を着せたら「おとなしくなる(動かなくなる)」はストレスサイン
だとする獣医さんのお話しがありますので、それだけは覚えておいてあげて下さいね。
また、今回、「服を着せる時に嫌がって暴れてたせいもあるのかもですが、肩を脱臼させてしまった事があります」というDMをもらいました。
放牧中に服が何かに引っかかってパニックになって暴れて骨折しちゃってたという子の話も聞いたことがあります。
フェレットの骨は細いですから本当に本当に気を付けてあげて下さい。
そうやって、服を着せること、着せていることによって起きてしまった事故をたくさん見たり聞いたりしてきました。
だから、冒頭でお伝えした通り、この記事は(必要がないのに)お洋服を着せることを推奨するものではありません。
そして、
うちの子もまこちゃんみたいに脱毛しています。お洋服を着せてあげた方が良いんでしょうか?
というご質問についてですが、私はこれまで何十匹という脱毛ちゃんと会ってきましたが、お洋服を着せてあげるなどの何かしらの「対策が必要」と獣医さんに言われたのは、まこちゃんで2匹しかまだいません。
最近では飼い主さんのやりたい事を否定するような発言は控える動物病院が多くなってきているのであれですが、一昔前までは、

が一般的だったように思います。
フェレットはもともと寒さに強いからという事もあるでしょうが、やはり先ほどお伝えしたように、服を着せることでの事故などを獣医さんとして生でたくさん見てきているからだと思います。
まこちゃんのこと
フェレットも寒さを感じますので、寒い時には震えますが、それは「普通のこと」です。
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嫌われた?フェレットが震えてる!どうして?
寒さに強いと言われているフェレットでも寒ければ震えます。寝起きも震えていることが多いです。あなたが嫌いだからとか里子だか ...
xn--n8jel7fkc2g.xyz
が、まこちゃんの寒がり方は尋常ではなく、ある日とうとうケージからどころかヒーターの上のぬくぬくハンモックから出ることすらしなくなってしまいました。
もちろんトイレの時には出てきますが、まだ終わってないのにハンモックに帰ろうとするから、ハンモックが汚れる→取り換えるためにケージから出ていてもらう→遊びに行かず大急ぎでケージに帰る
その時にはまだハンモックはついてないから、可哀想にその場で震えちゃっているのですが、その震え方が尋常じゃなくて、さすがにどこか悪いのではないだろうかと体調不良を疑い相談しにも行きました。
日に日にカサカサになっていってしまう体もなんとかしてあげたいです。
抗血栓薬を飲んでいるからできれば小さな引っ搔き傷ひとつだって作らせたくないです。
…って、先生にあれもこれも相談しながら過ごしていくうちに、まこちゃんは「寒いから出たくないだけ」だと気が付いてあげるまで数日ほどでしたが可哀想なことをしてしまったなって。
今までここまで寒さに弱い子はいなかったっていう経験則だ思い込みだなんだかんだからくるそれで、まこちゃんがそんなに寒がっていた事にすぐに気が付いてあげられなくてごめんねって、そんなこんなから出した我が家でのベストな解決策が「ワセリン+お洋服」ってだけの事なので、どなたにでも「こうしてあげて下さい!」とは言えません。
まこちゃんは最初からお洋服を嫌がる事はなく、すぐに「お洋服を着たら暖かい=外に出ても寒くない♪」って分かったのか翌日からはケージから出たらまず「お洋服着せて!」って来るくらいなのですけど、それでも、ハンモックで眠る時や私が見ていてあげられない時には脱いでもらっています。
事故が怖いから。って、いやぁ…長くなっちゃったなぁ…
まとめ 何でも「まずは先生に相談する」を約束してください
実はですね、まこちゃんにお洋服を着せている投稿をX(旧Twitter)でするようになってから
「お洋服を着せようとして脱臼(や骨折)させてしまったことがあります」
って4人の飼い主さんからDMをもらいました。
皆さんそれぞれ
- まこちゃんを真似して可愛いからって安易にお洋服を着せたがる飼い主さんが増えないように
- 事故は簡単に起きるってことを
- 必要のないことをしてケガさせちゃった後悔は悔やみきれないから
- 誰にも自分と同じ思いをして欲しくないから
「ちゃんと注意喚起して下さい!」ってありました。
…めちゃくちゃ長くなったけど、ちゃんと伝わってますよね?
ワセリンにしてもお洋服にしても、まずは先生に相談してからですよ。
フェレットの骨格が分からないなどでお洋服の着せ方に自信がない時は、それもそのまま先生に相談して、この子達の腕の可動域を教えてもらってからにして下さいね。
どんな時でもどんな事でも飼い主の自己判断はダメですからね。
みんなみんな健やかに☆彡