イタチに似たフェレット

※フェレットです

野生動物をフェレットだと言い張るちょっと困った人の特徴(私調べ)とどうしたら良いのかなって話

2025年8月23日

先日、某SNSより

ケガした野生のイタチを保護したら一緒にしてたペットのフェレットが妊娠・出産しました!

これがその子です!イタチとフェレットのハイブリッドです!!

って、動画をだしてる人がいます!って大慌てのお話が飛んできました。

エピソードを聞いただけで「フェレットではあり得ない話」ですし、実際にその動画を見せてもらったら、どう見たって明らかに野生のイタチの赤ちゃんを部屋で餌付けして遊ばせている動画でしかなく…

なので、そのままそのように私からは発言させてもらったのですが、なぜだか今度は、「どうしてそんな事が言い切れるんですか?」とか「ハイブリッドの子だったら見ただけじゃ分からない事もあるんじゃないですか?」ってお声が届きまして。

これ、イタチとフェレットだから分かりづらいのかなと思ったので、分かりやすく言い換えますと

SNS上で猿の赤ちゃんを人間の赤ちゃんだと言っている人がいて、それについて、その区別がつかないからどうしたもんかと騒ぎになってるとします。

今、「さすがに猿の赤ちゃんを人間の赤ちゃんだなんて、その設定にはムリがある」って思われた方が多いと思うんですけど、そのまんまそれと同じです。

多くの方は、猿の赤ちゃんないし人間の赤ちゃんもしくはその両方を実際に知ってるから、いくらどんなに猿っぽくても人間の赤ちゃんは人間の赤ちゃんだと見たら分かるんですよね。

私たちも、イタチの赤ちゃんないしフェレットの赤ちゃんもしくはその両方を実際に知ってるから、「見たら分かる」んです。

これが猿の赤ちゃんをゴリラの赤ちゃんだと言ってるケースだとしたら、私はそのどちらもそんなに詳しくは知りませんから「ゴリラの赤ちゃんは黒いものだと思ってたけどそうでもないのね」って、ふんわり見ていたでしょうし、「猿とゴリラのハイブリッドです!」って言われたら「ほう!それは珍しい!!」ってきっとなっていました。

知ってる人からしたら「あり得ない話です、見たら分かるじゃん」だとしても、知らないんだから私はそういう反応になります。

そうやって、よく知らない生き物についてそう言われたら「へーそうなんだ」とか「え?マジで?」ってなっちゃいますけど、日本国内でのフェレットの諸々を知ってる私たちからしたら「フェレットと野生のイタチの素人繁殖」とか言われても、「そんな雑な作り話に釣られる人いるの?」でしか無いです。

そのレベルのあり得ない話しですし、実際、その場にいた『フェレット』を知ってる多くの方々から色々と詰められて困ったのか、「ただのフェレットみたいです(顔文字)色がちょっと違う子なんで(絵文字)」って今度は少し成長してもう完全に誰の目にも明らかにイタチの子どもでしかないその子の動画とともにご本人がそう発言されているスクリーンショットをこの目で確認していますので、皆さんも安心してくださいね。

『フェレットではない』ので、この件について私からお話することは本来ならもうこれ以上はないのですが、こういうお話は定期的に出てくるので、ここで一度ちょっとお話しさせて頂いておこうかなと思います。

今日のお話は

「それはフェレットではないですよ」と言われたら「あ、違うんですね」として次の行動に移る。単純にフェレットをよく知らなかっただけという人のお話ではありません。

あくまでも

「それはフェレットではないですよ」と言われてるのに、どうにかして何がなんでもフェレットという事にしようとする、フェレットだと言い張る、そういうちょっと困った過去の実例のお話です。

野生動物をフェレットだと言い張るちょっと困った人の特徴

イタチみたいなフェレット

結論から言うと、フェレットではない生き物をフェレットだと言い張って飼育しようとする人は私がこれまで見てきた限りその全員が『フェレットをよく知らない+場当たり的な行動や発言をしやすい』という対応にコツがいる少し困った特徴をお持ちの方たちでした。

フェレットをよく知ったうえで違う生き物を(何かしらの目的があって)「これはフェレットですよ」と言う詐欺師がつくような類の嘘ではなく、フェレットをよく知らないけどなんかフェレットっぽいからフェレットって事にしちゃおう!みたいな…

これが適切な表現かは分かりませんが言葉を選ばずにストレートに言うと、ひどく短絡的で設定がグダグダな作り話しというか、まるで子供がつくような幼稚な嘘の類というか、思い付きでついそう言っちゃったんだなってそれが明らかというか、とにかくそういう類の発言が多いのが彼ら彼女らに共通する特徴として必ずありました。

フェレットを知っている人間からしたら、(まず見たら違うのが分かるという事は置いておいて)、話としてムリがあったり、ちょっと不自然だったり、あり得ない設定だったりするので、少し話しただけで言ってるそばからその設定がボロボロ崩れていくみたいな。

言葉にするのがとても難しいのですが、普通ならフェレットっぽいけどフェレットかどうか分からない時はフェレットかどうかを調べたり聞いたりするじゃないですか?

例えばこちら、こちらは以前に、山の中で見つけた可愛い生き物について「写真を見せたら周りの人からイタチじゃないと言われた。だからフェレットかもしれないと言われたので見てください。フェレットだった場合はどうしてあげたら良いですか?」って連絡をくださった野鳥関係の方とのホッコリエピソードなのですけど、この方のように、野生の生き物との距離の取り方(一般常識)を知っていて、フェレットという生き物をよく知らない場合ってこうじゃないですか?

その時のお話
フェレットではない
イタチじゃないならフェレットかも保護しなきゃって命を繋ごうとしてくれた優しい人達にありがとうのお話し

こんなお問合せが届きました。 先日、○○県の人気の少ない山頂にてフェレットと思われる動物を見つけました。 イタチと思い込 ...

続きを見る

「違う」と言われたら「違うんですね」で、普通は終わりなんです。

でもそういう特徴をお持ちの方たちは、「違わないもん!これはフェレットだもん!」みたいに言い張るんです。

だから困るんですけど、そのままフェレットって事にして飼い続けようとまでしだすので、普通の理解では追いつかないのですけど、定期的にそういう人は現れます。

間違いなく動物が好きな人ではある。好きな❝だけ❞だから『困る』

話を聞く限り、そういう方たちは全員「優しくて動物が好き」な方たちではあります。

衰弱してたからとか生まれたてなのに親が近くにいなかったからとかご飯をあげてたら家に居付いたからとかって、捕獲(保護)理由は様々ですが、捕まえてしまったその生き物をフェレットって事にしてでも手元に置いておきたかったんだろうなって。

これは、ハッキリ本人の口からそう聞いた事はこれまで一度もないですが、多くの例のその現場の方たちのお話を聞かせてもらうとその時いつも(今回も多分そういう事なんだろうな)って思うあくまで私の推測です。

ココがポイント

イタチ(シベリア・チョウセンイタチ、ニホンイタチ)は鳥獣保護管理法で保護されているため、捕獲や駆除には自治体の許可が必要です。

無許可での捕獲や殺傷は法律違反となり、罰則の対象となります。

そうやって野生動物をフェレットだと言って飼おうとする人の話は数年に一度程度、野生動物をまるでフェレットを飼うかのように手厚く保護下においてお世話をしている人の話も同じくらいの頻度で耳に入ってくるのですけど、後者は許可を得て責任を持ってなにがしかの事情がある野生動物を飼育している方たちなのでそのお話が個人のプライベートな投稿としてSNSにはあがる事はまずありません。

我々が定期的にSNSで目にする個人的な投稿とは別でものです。

野生動物を飼育している人を見かけたら

※ここからはイタチだけに限った話ではなくお読みください
アタチはなこ
アタチはなこ

大前提として、法律ではそうなっていても上記でいう後者のように『例外的に』という事はままあって、更に、条例や細かいルールみたいなものは地域やその現場によって様々だったり、それも時代によって変わってきたりもしています。

まぁ、そうやってきちんと統一されていないっていうのが良くも悪くもではあるのですが、そういう現場では、その生き物を「守ろう」という方たちが尽力してまわっているケースが度々あったりします。

ただ、そこへ例えば役場などにその件についての問合せみたいな電話やメールが朝から晩まで連日のようにあっちこっちから入るような事態になってしまったりすると、騒ぎを収めるためにというかより多くの人を一発で納得させられる一番分かりやすい解決を選ばざるを得なくなってしまう場合があるというか…

もちろん『害獣』に対しての考え方はそれぞれですし、それが処分対象にある動物種であったのならなおのことヴァーーっとなるのはそれはそうであって然るべきなのかもしれませんが、❝現場の方たちが❞生かそうと尽力されている命の火が、そんな事情がある事なんて分かりようもないから仕方がないとはいえ、現場とはおよそ関係のない暮らしをしている遥か遠い土地土地から届く多くの声へのアンサー的な形で消さざるを得なくなるっていうのは…って、「処分対象であるならそれは本来あるべき正しい対処なのでは」と言われたら私はもう何も言えないですけれども…

あぁ、もう…どうしても歯切れが悪くなって、回りくどくなっちゃうなぁ。

でもだからって、そのままズバリを書いて、私が現場に迷惑をかけるような事になっては本末転倒だし、どうやって〆たら良いんだろう…

どうしたら良いのかの正解なんて多分ないけど

イタチに似てるフェレット

必ずしも最初から殺処分の対象となっている野生動物というのは意外と少なくて、どちらかというと『鳥獣保護管理法』に守られている子達の方が多いです(イタチもそうです)。

にもかかわらず、鳥獣保護管理法から外れるような手の出し方をしてしまう人に出会ったとき、「どうしたら良いか」の正解なんて分からないけど、その野生動物のためだけを考えるのであれば変に大きな騒ぎにはしない方が良いんじゃないかなとは思います。経験上。

イタチをフェレットと言っていたり、アライグマをタヌキだと言っていたり、明らかに違うことを言ってる人には「違いますよ、それは○○ですよ」とだけ言って、後はその土地の自治体というかそういう関係各所の判断を仰ぐしかないというか…

「違いますよ」って言われても、多分、最初は素直には聞き入れられないとは思いますが、反響(閲覧数など)がなければつまらなくなってすぐに手放すはずなんです。

つまらなくなってっていうより、野生の動物というのは(イタチ科に限らず)よっぽどの知識や経験がある場合でもない限り素人ではすぐに飼いきれなくなって放り出すしかなくなるって表現の方が正しいかもしれません。

その放り出すまでの時間が長くなればなるほどその子が野生で生きていくのが難しくなっていってしまうから、出来るだけ早く手放してもらわないと。

今、「野生動物の保護施設のような所に」って思われた方もいると思うんですけど、そういう事情の子を受け入れられる所はほとんどないと知っておいて下さい。

人間が不用意に世話をしてしまった事によって本来なら野生動物は持っていないはずの細菌やウィルスなどをその子がもしも持っていたとしたら、そこで保護すべき/している他の野生動物たちが守れなくなりますから、そういう事情の子は「受け入れられない」が施設としてのデフォルトだと思っておいた方が無難です。

人間の飼育下にいる事もできず、野生にも帰れなかったらその子がどうなるのかなんて…考えなくても分かりますよね。

だから、本当は「野生動物に手を出させちゃいけない」んですよね。それが難しいから困っちゃうってそもそもの話に戻ってしまうんですけれども…

なので、このお話の『まとめ』は、お読み頂いてる皆さんにお任せします。

起きてる事柄について表面的に見えてる部分はその時いる場所によって見える角度に違いはあるし、それぞれの立場によって思う正義も掲げる理想も違いますしね。

どうしたら良いのかをしっかり考える、それがきっとこれからの『より良き未来』へ続くものだと信じて☆彡

追記:

こちらでは、フェレットと似ている野生動物たちの実際のお写真をまとめています。

参考
フェレットと似てる野生動物ハクビシン・イタチ・ミンク・テン実際の写真で比較
フェレットと似てる野生動物ハクビシン・イタチ・ミンク・テン実際の写真で比較

フェレットと間違われやすい動物(野生の動物)たちを実際の写真を使って違いをご説明します。外でフェレットっぽい生き物を見つ ...

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今日の記事のモデルさんニョロは正真正銘フェレットのアオイちゃんですよ
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