アニマルセラピーとは
アニマルセラピーとは人が動物と触れ合うことにより生理的、精神的に安定を得ることや、運動機能の回復効果が得られることを目的とした活動を言います。
アニマルセラピー活動には
- AAT…医療従事者が治療の補助として動物を利用する動物介在療法(アニマル・アシステッド・セラピー)
- AAA…動物とのふれあいを通じて生活の質の向上を目指す動物介在活動(アニマル・アシステッド・アクティビティ)
が、あるのですが、それを分かりやすく表にするとこうなります。
AAT | AAA | |
治療の目標 | 明確である | 漠然としている |
医療従事者の参加 | 必要(医療行為) | 不要(福祉活動) |
ボランティア | 断続的・専門的 | 流動的 |
治療の記録 | 詳細な記録が必要 | 特に必要無い |
治療の評価 | 効果の検証が必要 | 特に必要無い |
セラピー動物
一口に「アニマルセラピー」と言っても、人にも動物にも個性があるので
特定の動物があらゆる人に有効だなんて事もまたその逆に、あらゆる動物が特定の人には有効だとかってそんな簡単な事ではありません。
人に身近な動物で、セラピー対象者が怖がらないこと
温和な性格
適正向上トレーニングを受けてること
人畜共通感染症を媒介する心配がなく、健康なこと
がクリアーされていなければいけない条件にあります。
見た事も聞いた事も無い動物でセラピーったって無理な話しですし、気性が荒かったり病気の心配がある動物でもやはりそれは務まりません。そういう心配がないうえできちんとトレーニングを受けた動物が「セラピーアニマル」となるわけです。
- 犬
- 猫
- 馬
- ウサギ
- イルカ
が代表例ですが、イルカについては最近ちょっと…批判的な意見が多いみたいですね。
私はセラピードッグトレーナーの有資格者でもあるのでセラピードッグの適正や訓練のお話しをさせて頂きますと
セラピードッグの適正テスト
- 見知らぬ人を受け入れられる
- 誰にどう触られても(撫でられる事からグルーミング等まで)落ち着いていられる
- リードを引っ張らない
- 人混みの中でも主(あるじ)に付いて歩ける
- 呼ばれたら来ること、以外にも複数の号令を聞き分けられる
- 他の犬への反応(良しとされる反応の仕方はその場面によって違います)
- 町中での反応(同上)
- 飼い主から離れても落ち着いていられる
などになります。
リタイヤ犬(元セラピードッグ)ペコちゃんの話
以前、セラピードッグだったというフレンチブルドッグのペコちゃんがいたちのおうち(になる前)にやってきました。
老齢で白内障とヘルニアを患って※1おり、職務中に粗相をしてしまうという事で私の所へやってきました。
※1 フレンチブルドッグにはほかにも聴覚障害が患いやすい疾患の特徴としてあります。
お散歩は公園よりも商店街や学校の近くの道をただ歩くのが好きでした。
登下校中の子供たちや杖を持った方やバギーというのかシルバーカーというのかあの手押し車のような物を押して歩く方を見かけると伏せをして動かなくなります。
ジッと上目遣いで「ナデナデして良いよ」って言ってるみたいに見えました。
虹の橋を渡るその日の朝まで外から子供たちの声が聞こえる時間になるとヨロヨロと立ち上がり玄関へ行って
「さあ、行くよ」って振り返るあのフレブル独特の可愛らしい仕草を見せてくれていました。
最後まで「さあ、今日もみんなを癒しに行こう!」とでも言ってるかのような誇らしげに振りむくあの顔は一生忘れないと思います。
今日の画像は同犬種(フレンチブルドッグ)ですがペコちゃんではありません。
従弟の大事な愛息です。この子もヘルニアを患っているのですが年齢を考えて手術はしないと決めたそうです。
その変わり毎日ちゃんと本当に甲斐甲斐しくお世話している様子はこの子を一瞬見ただけで分かります。
見て下さい!このお顔!(*´∇`*)
にかっ♪
箱入り息子なの。愛されてるのが伝わってくる。超可愛い♡
さて、前置きが長くなりましたがいたちのおうち的な本題
フェレットはセラピーアニマルになるか…?
私の見解では、実は「NO」です。
私のセラピーにはなります。それは他のニョロリストさん達だって「自分のセラピーにはなる」って言ってくれると思います。「むしろ、フェレット以外はセラピーにならん!」って方もいるかもしれません。
そんな状況を想像すると( *´艸`)フフフってなります。
ただ、「万人受け」を考えたらやっぱり「No」と言わざるを得ないです…
ニョロリン達はどの子もみんな可愛いし、その性格は温和だとしても、
「万人のセラピー」として考えると、やっぱりちょっと…動きが早すぎるんですよね、フェレットって。
おとなしくずっと抱っこされてるのだって嫌がる子が多いです。
それは「抱っこが嫌」なんじゃなくて「遊びたい」気持ちが強すぎるだけなんですけどね。
私だけじゃなく、多くのニョロリストさんにとってはそんなヤンチャな所も魅力の一つなので、
そういう私たちにのみでしたら何の問題もなくむしろウェルカムなセラピー動物がフェレットです。
が、そんな特例じゃなくて「一般的に」なお話しです、これは。
そして、フェレットはセラピー動物には向いていなくてもそれに向くフェレットがいないわけではありません。というお話しです。
ただ一度、見かけただけのフェレットに「もう一度会いたかった」
いたちのおうちの子は基本的に外へ出すことはありません。
その日は大好きなワサビ君とネギマちゃんが検診の日だったのでエル(お散歩が大好きです)も一緒に行って、帰りにちょっと公園に寄りました。
それから少し経って「公園ではなこさんの事をいつも待ってるっぽい人がいる」と言われ紹介されたご婦人は
「結婚した娘が置いていったフェレットをそのままずっと飼っていた。そのフェレットは数年前に、ご主人も数ヶ月前に亡くなり…あの日たまたま見かけたネギマちゃんがその子にあまりにも似ていて驚いた。」と
「また会えた時に渡そうと思って」とバッグからフェレットのオモチャをたくさん出してくれました。
いたちのおうちでは「物資もフードもお引き受けした子が使用していた物以外は受け取らない。」って決めているので、全てをその場でお断りしました。
「受け取るくらい良いじゃん」とスタッフに散々「はなこは冷たい」と言われました。
ネギマちゃんの事
これまで、いたちのおうち.xyzに掲載している写真は9割がエルちゃん中心です。
サブタイトルにあるようにこれは単なる親バカの日記なので当然そうなるわけですが※2
一緒に写っているのはワサビ君ばかりです。
エルは何故だかワサビ君が大好きでべったりなのが一番の理由ですが、ネギマちゃんは他のどの子ともつるまない本当にマイペースな女の子なんです。
あまりにも全てにおいて反応が薄いのでお引き受けしたばかりの時に元の飼い主さまに「この子は耳が聞こえないのでは?」と確認をしたくらいです。
ちょっと強引なくらいヤンチャなエルに比べると力加減もとても弱くてフワフワした「女の子♡」です。
※エルちゃんだって超可愛い女の子です(ι`・ω・´)ノ キッパリ!!
そんなネギマちゃんに会う為にいたちのおうちに何度も足を運んでくださいました。
ネギマちゃんも何度かお泊りに行きました。
でも、里子に出すなんてことは考えた事もありませんでした。
セラピーフェレット誕生
いたちのおうちがそういう施設だと知って、ご本人からそれとなく「ねぎまちゃんをお迎えする事はできないか」と何度か打診をされました。
いた家スタッフとはその都度、喧嘩になるまで話し合いました。
ネギマちゃんは一時預かりではなく「一生大切にします。」と約束して託してもらった子です。
だから、元の飼い主様にもご相談させて頂きました。
「それはもうお任せします」と、どういう形であってもネギマちゃんが幸せならそれで良い、と、いた家の判断に任せると言って頂きました。
その後、正式に、ねぎまちゃんをお迎えして頂くというお話しを進めていった時に、ご本人から、自身が「年齢的に健康上の不安が無いとは言い切れない」とのお申し出があったため、
ご本人に何かがあった時には、ここ(いたちのおうち)にも連絡がくるように、その手はずだけはきちんと整えて頂きました。
今、ネギマちゃんは毎日そんなご婦人の元でノーンビリと過ごしています。
先日、
「お医者様から血圧とコレステロール値が安定してきてとても良い状態になったと言われたのよ。ネギマちゃんのお陰。ネギマちゃんが来てくれて毎日が本当に楽しいの。」とお電話を頂きました。
とても嬉しい報告です。
これはアニマルセラピーにおいて「医療では成し得ない効果が期待できる」をフェレットのネギマちゃんが証明してくれていると言って良いんじゃないかって思います。
高齢者とアニマルセラピー
動物は高齢者の心身が健康でない状態であっても、偏見をもつことなく高齢者に近づき接します。
高齢者はそんな動物に心を開き、触れる事で活力が湧き、生活意欲を高めることができます。
心の動きは身体機能に効果をもたらします。
高齢者を対象としたアニマルセラピーで特に注目されるのは
動物に接することによる情動が視床下部を通じて自律神経系、内分泌系に有意に作用し
血圧の低下や
ストレスの軽減、
免疫の促進、
認知症症状の進行を遅らせる
など
上記にしるした通り「医療では成しえない効果も期待できる」って言われてるんです。
セラピーフェレットのネギマちゃん
ネギマちゃん、すごいでしょ?!
「セラピーフェレット」カッコイイでしょ♡
動物は「癒やしてあげます」なんて言いません。
一生懸命「癒し系」目指して迷走してる残念系の方々には申し訳ないのですが動物たちは目指さなくてもそういう力を持っちゃってるんで、ホントすみません。
ただ、楽しく一生懸命生きてるだけで「癒し」を与えられるんです。
しかも医療じゃ成し得ない効果だしちゃうレベルのセラピーって、超絶すごい♡って思います。
セラピーアニマルである事が素晴らしい事だと言ってるわけではありませんので、そこだけ誤解しないで下さいね。
職業柄ちょっと…作りこんだ癒やしを押し付けてるだけのエセラピストに「あんたにゃムリだよ」「癒やしっていうのはこういう事を言うんだよ」ってちょっと…大人げない言葉で動物への誤解を招くような表現をしちゃって申し訳ありません。
動物たちへの人がする評価はそれぞれですが、癒やしだとかセラピーだとかって一言で表せるような物ではありませんからね。
話を戻しますが、
そんなネギマちゃんです。
やっぱりワサビ君にべったりなエルの横からお顔をだすネギマちゃん。
マーシャルフェレットの超美人さんです。
これは非常に珍しいショットで普段は
こんな風(右上の奥で丸まっています)に我関せずです。
ワサビくんはエルに絡まれすぎてボサボサになっています。
まとめ
フェレットはセラピーアニマルに向いてるかと聞かれたら答えは「ノー」だと思うけど、こうして現に「フェレットのお陰で」って思ってくれてる方がいるのだから、それはそういう事だと思います。
こんなコメントも頂きました

要するに、フェレットが誰かの癒しになるかどうかは、癒される人の側の相性かなぁ、と思います。フェレットたちのいつもの仕草や表情や声で癒される人は、たっぷり癒されてくれればいいんだと。
まぁ、ヤツらにガブガブされて「痛可愛い〜😍」とか言ってるヘンタイ (自分のことですw) はもう別問題ですが(笑)
この方含め、私たちニョロリストは「ヘンタイ」だって話しはさておき(笑)、結局、何が言いたいかっていうと
「むいてるとか向いてないとかそんな事はどうでも良くて、飼い主さんがそう思ってくれてそのニョロリンが幸せそうならそれで良い」って思います。
※2 保護している一時預かりのフェレットの写真を載せないわけ
-
-
お洒落で可愛いペットの写真が撮りたい!!いた家が保護リンズの写真を掲載しない理由(言い訳)
私はこれまで数カ所でブログを開設しました。今ここへ1つにまとめている途中ではあるのですがその間一度も保護ニョロリンを自分 ...