フェレットの糖尿病とは、インスリンを分泌する膵臓のランゲルハンス島β細胞が何らかの原因によって壊れてしまいインスリンが作れなくなってしまったり、その働きが弱くなってしまう事によって、血糖値が高くなってしまう病気です。
インスリンというのは
- 体の中で唯一、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)を下げてくれるホルモンの事で、食後にそれが上がらないように調節する働きがあります
- 血液中の糖質(ブドウ糖)を体の細胞に送り込んで、エネルギーに変えたり、脂肪やグリコーゲンに変えて、エネルギーとして蓄えておくようにする働きがあります
糖質をコントロールしているそのインスリンが不足したり、うまく作用しないという事は、ブドウ糖が細胞に取り込まれないという状態です。
その「血液中の糖質が利用されない」という状態=「血糖値が下がらない」
つまり、インスリンが膵臓から分泌されない、またはその量が不足している、分泌されているのに十分に作用しないなど様々な原因で血糖値が下がらない状態(高血糖)になるのが「糖尿病」という事です。
とは習いましたが、私は小動物看護士の勉強しかしていないので、人間の体の病気の事はよく分かりません。
なので
この記事の内容は人間で言うI型糖尿病のことなのでしょうか?
(人間ではI型とII型糖尿病と大別されています。)
ランゲルハンス島β細胞が破壊と記載されていたので気になってコメントしちゃいました。
というコメントを頂いて、
って、調べてみました。
1型糖尿病:膵臓のβ細胞が壊れてしまい、まったくインスリンが分泌されなくなってしまう1型糖尿病。インスリンを体外から補給しないと生命に関わるため、インスリン注射を欠かしてはなりません。
2型糖尿病:遺伝的に糖尿病になりやすい人が、肥満・運動不足・ストレスなどをきっかけに発病します。インスリンの効果が出にくくなったり、分泌のタイミングが悪くなったりします。
引用:基礎知識編「糖尿病の主要な病型は1型と2型に分けられます」
なるほど。
フェレットの糖尿病は、そのほとんどがランゲルハンス島β細胞が壊れる(その働きが弱くなる)事によって引き起こされるものなので、その理屈で考えると
A.「人間でいうと1型糖尿病」という表現で良いんじゃないかと思います。勉強になりました。ありがとうございました。
フェレットが糖尿病になるとどうなる?
上記のように、本来であれば、体は
食事をして血糖値が上がるとインスリンというホルモンが分泌されて糖質をエネルギーに変えて、それらは体内に取り込まれます。
ところが糖尿病になると、そのインスリンが分泌されないため糖質はエネルギーに変わることなくそのまま体外へと排出されてしまいます。
(血液中の)糖(質)が尿で出てしまうという、この症状がそのまま糖尿病という病名の由来です。
もちろんそれは、血液中の糖質が利用されないという事ですから、食事で上がった血糖値が下がる事もありません。
エネルギー源である糖質がどんどん出ていってしまうのですから、当然、体のエネルギーは足りなくなります。
体はエネルギーを補うために自ら脂肪を分解して、それにあてがおうとします。
糖尿病の患者さんが痩せているのはその為です。←に、コメント、ご指摘を頂きました。
との事です。
体内に取り込まれず血液中にあふれている余分な糖を腎臓が排出しようと働くため、オシッコの回数が増えます。
オシッコの回数が増えたら当然、体内の水分が不足するので喉が渇き、多飲になります。
それでも脱水気味になったりします。
「糖尿病」と一口で言っても、体の中では実に様々な問題が起きているのです。
人間で言えば、一昔前までは「40代以上の生活習慣病」みたいに言われていましたが、そればかりではない事は皆さまご承知の通りです。
⇒京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学 教授 稲垣暢也先生 監修:糖尿病サポートネット(人間用)
また、ワンちゃんや猫ちゃん達では自然発生することもあるこの糖尿病
フェレットでは「自然発生する事はほとんど例が無い」と言われています。
フェレットが糖尿病になる原因
「フェレットの糖尿病」そのほとんどが、インスリノーマの治療によって引き起こされるそれです。
だからなのかは分かりませんが、
糖尿病がインスリノーマの症状だと勘違いしているのか…何かインスリノーマとワンセットの病気かのように思われている方が時々いらっしゃるようです。
インスリノーマの症状は「低血糖」です。
インスリノーマについて、その詳細はこちらの記事を参考にして頂けたらと思いますが
参考いたちのおうちの覚書『インスリノーマってどんな病気?低血糖症とは?』
その治療で、膵臓の腫瘍を摘出した後、摘出前に分泌されていたインスリンによってβ細胞の働きが抑制され、インスリンの分泌不足になってしまう事で高血糖になってしまうのです。
これがこの子達の糖尿病で一番多い原因です。
※途中で治療方針の変更をしたフェレットの症例で、「摘出手術前に投与されたステロイド剤の影響が残っていたと考えられる」という例もありました。
いずれにしても、インスリノーマの治療がその原因です。
フェレットの体は糖尿病を自然発生する事はほとんどありません。
インスリノーマと糖尿病との間にそれだけで直結するというような因果関係はありません。
症状
すごく喉が渇くので
多飲多尿
食欲は落ちることなく、よく食べるのに
痩せる
※これについては、上記のように人の場合は一概にこうだとは言い切れませんが、
「僕が診てきた患畜さん(フェレットの場合)は大体みんな体重がおちるね」と獣医さんに確認を取りました。
疲れやすい
進行すると
食欲不振になったり
日常的に元気がなくなったり
するそうです。
ただし、上記でも述べたように、この症状がでる時は術後(治療中)である場合がほとんどなので、獣医さんといつでもそれを相談できる時
「注意深く様子を見ていましょう」という状態の時の事なので、何も無いところからいきなりこのような心配をしなければならないという必要にはあまり至りません。
治療方法
インスリノーマの摘出手術による二次的なものであれば、通常1~2週間ほどで、その数値は落ち着き「自然に治る」とされています。
ただし、それは「そうだと言われている」というだけの事で、そのまま膵臓のインスリン分泌機能が回復しないままになってしまう事だってあります。
それは、永久的な高血糖=糖尿病を意味します。
そうなれば、生涯にわたりインスリン注射など糖尿病の治療を続けていく事になります。
…とここまでは、あくまでも学術論文の中にあったお話しで
とか
などという身近な例を知っています。
2番目の子のお話しは
って事でした。
どちらも
って言っていました。
薬の種類などは忘れてしまったそうですが朝晩の注射だったそうです。
それは病院によっても違うでしょうし、とにかくそれはかかりつけの獣医さんのお話しをよく聞いて正しい対処で付き合っていってあげて欲しいと思います。
勘の良い方は、お気付きかと思います。
この情報…古いんです。
今時は糖尿病の心配はない?
今時、インスリで摘出手術なんかする医者いないっつうの(略)
って、前回の記事にコメントが付きました。
摘出手術について
と、おっしゃる先生が今は多くいるって事くらい、私だって知っています。
でも、それは「摘出手術は無い」と同意語ではありません。
確かに私の知人たちの話しは「一昔前の」主たる治療方針なのかもしれません。
でも、今だって、それが必要な場合は当然あるし、
それが今もってなお、治療方法としてきちんと確立されているのですから、当然、そちらを選択する飼い主さんはおられます。
だから、
A.今時だって摘出手術をするお医者さんはいます
くらいしか、返す言葉はありません。
でもこれで、あなたのコメントを承認しない理由はお分かり頂けますよね?
私の情報が古いとか間違ってる時は「ちゃんと教えて欲しい」ってこれは私からのお願いです。
だから、そういう指摘は嬉しいです。むしろ大歓迎です。
「ババア!お前の情報、古っりいんだよ!」と私を罵るからには
「じゃあ、新しい正しい情報サッサと寄越せや、クソガキ!」です。
それは冗談としても、「教えて下さい」ってこれは、いつも言っている通りです。
ただ、狭い範囲での個人的な意見は「正しい情報」ではありません。
それを、トゲのある言葉で他の方の目にも入る場所に書き込んだら、傷付くのは「私だけじゃない」って事くらい分からないですか?
もし、それが過去の事だったとしても、命をかけて受けた手術を「なんか」なんて言われたら、どう思うかは考えなくても分かる事だと思うんです。
どこの世界に、可愛い我が子をわざわざ糖尿病にしようと思って摘出手術を受けさせる飼い主さんがいるって言うんですか?
皆、そういうリスクがあるかもしれないって事は十分に考えたうえで、その上で、手術をして頑張って乗り越えていこうねってそれを選択したって事がどうして分からないんですか?
もう少し言葉を選んで下さい。
こうしてる今、まさに、糖尿病の治療を頑張ってる子(=摘出手術を受けた子)がいるって事を知って下さい。
ちょっと検索したら、頑張ってる子のお話しは事実としてお分かり頂けるはずなんですけどね。
機械音痴の私でさえ、わずか2年前の日付のお話しを一発で見付けられましたよ。
⇒ごはん屋のブログ:フェレットの糖尿病。
あなたがその狭い範囲で「そんな話し聞いた事ない」ってだけなんです。
調べもしないでそんな風に言うのは違いますよね?
2年前はもう今時じゃないってつもりで言っているなら、それはそれで構いませんが、誰かの頑張りをバカにするような心無いコメントは今後も承認しません。覚えておいて下さい。
これまで頑張ってきた子、今頑張ってる子がいるんです。
もう少し、色んな子達の事も考えてあげて下さい。
ちなみに…
こちらの「ごはん屋」さんはLINEスタンプでも有名な、あの「イタチごはん」の「ごはん屋」さんです。
ホームページはこちら:フェレットグッズ通販「ごはん屋」
予防方法
摘出手術による二次的な症状である場合のそれを予防する方法はありません。
手術のあとは、とにかく慎重に様子を観察して、何か少しでも高血糖の症状じゃないかと疑いが出たらすぐに獣医さんに相談して下さい。
自然発生する事はほとんど無いとは言われていますが、その可能性が0では無い以上、
我々、人間と同じように肥満にさせない事。
「適切な食事」と「適切な運動」が一番の予防だとされています。
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