皆さんご存知の通り
ペット(動物)には人間でいうところの健康保険制度というものがありません。
要するに
保険点数という評価法によりどこの病院で治療を受けても「診療費の請求はほぼ均一になりますよ」というのが
「健康保険制度」です。
この制度(保険)が適用される診療の事を
「保険診療」といいます。
いわゆる「ペット保険」と呼ばれるものは健康保険制度でいうところの「保険」とは違い、人間でいう
「民間の生命保険の死亡保障無し※葬儀費用一部負担保障プラン有り」みたいな感じだと聞いています。
私はペット保険の加入を考えられる立場に自分はないと勝手に決めつけていたので、実はその詳細について知ろうともしてきませんでした。
そんなような授業も受けた覚えはありますが、はっきり言って何にも頭に残っていません。
「フェレットの事に特化したそれでは無かったから」というのが、その言い訳です。
だから、フェレットのペット保険加入について、例えば、巷で言われている
- 購入時にペットショップでその場での加入以外の方法は無い
- 出生証明書がない子は加入出来ない
などなどの話も全部「へー」って聞き流してきました。
いたちのおうちにいる子達は、エルちゃん含めペットショップからお迎えしたフェレットではありません。
今までご縁に恵まれたニョロリン達はエルちゃん以外どの子も全員、証明書が無いどころか、お誕生日(月)すら分からない子の方が多いです。
何かあっても、このやり方のまま全額自己負担という形でやっていけているので、
別に知らないまんまでも構わないのですが、
思う事があって、ちょっと「保険」について今更ながら調べてみました。
ペットの診療費について
「診療費」というのは、初診料や再診料、検査料や注射などの処置料、手術料、入院料、薬代などその全てを指してそう言います。
例えばその中の「検査料」には、各検査によって、その検査ごとにまたそれぞれの「診療費」が設定されているという具合です。
これが人間の場合
「保険診療」であるなら、どこの病院でも診療費にそんなに大差はありませんが
動物たちには、その保険診療自体が無いのですから、「診療費」は病院によって違いがあって当然なのです。
これは、日本獣医師会などが基準となる料金を決めたり、獣医師同士が協定して料金を決めたりすると独占禁止法に引っかかるという、きちんとした法の下で
「診療費は動物病院によって違う」のです。
むやみやたらに「あの病院はぼったくりだ」などと言ってはいけないのです。
診療費が「高い」「安い」は冷静に自分で出来る時に判断しておこう
それぞれの動物病院で、普通は、診療項目ごとに基準となる料金が決まっています。
ネットなどにもその情報はたくさん出ていますし、直接、問い合わせれば大体の病院は最初に大まかな目安は教えてくれます。
その場になってから、そんな事を調べて比較検討する余裕なんてありませんので、普段からそういった事も気にかけておいてあげたら良いんじゃないかなって思います。
いたちのおうちの子達やエルちゃんの病院代はこちらの記事などにもありますので、何かの参考にして下さい。
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フェレット最初の健康診断はいくらが妥当?ちょっと比較してみた!いたちのおうちと姥捨山のお話し
姥捨山(うばすてやま)という物語 自分を捨てて帰る息子が帰り道で迷わないようにって、お母さんが行きしなに小枝を落としてくれていたってバージョン 自分が母親を捨てに行く時に使ったモッコ(おんぶ紐的な物) ...
「最初に教えてくれる」とは言いましたが、
診察の過程でまた別の検査が必要になったり、治療の過程で必要な処置が増えたりするのはよくある事です。
病院というのは「最初から正確な事」が明言できる場所ではありません
回復までの過程に
また別の検査をしなければならなくなる事も、別の処置が必要になる事もあります。
だから、「最初に聞いてた金額と違う」などと後から慌てる事がないように、その都度、きちんと聞き直す事も忘れないで下さい。
病院によって
「全部でいくらかかるのか知りたい」という電話などでの問い合わせに、きちんと正確な金額を明言しないというのは、この為です。
「明言しない」のではなく、最初から正確な金額の明言は
「出来ない」が正解です。
それが前提だという訳ではありませんが、そういう事は本当にたくさんあるのです。
最初の診断通りに回復までが順調な事ばかりではない中で、
無用なトラブルや、いわれのない不信感に発展するのを防ぐために「あえて」言わないという方針の病院もあります。
それは、不誠実な気持ちからくる方針ではないと私は思いますので、
もしも教えてもらえない時には、こちらから
「捻出できる診療費」のおおよそを伝えてみたら良いんじゃないかなって思います。
その為にもやはり、病院代の平均金額みたいなものは予め、ペットを飼うなら、知識として持っておくべきだと私は考えています。
フェレットは「医療費がかかる」
フェレットは他のペットに比べて「怪我や病気が多い」と言われています。
怪我や病気には突然なります。
手術や入院、長期にわたる治療など、高額な医療費がかかることは少なくありません。
様々な事情や色々な考え方があるので
「捻出できる(する)ペットの医療費の上限」は、それぞれのご家庭によって違います。
だけど、
「その場で急に」用意できるお金と
「ある程度準備しておいた」お金とでは、あきらかに捻出できる金額に差が出てくるものですので、
毎月少しずつでも、ボーナスの一部ずつでも、この子達のための「医療費貯金」をしておいてあげると、いざという時に安心かなって思います。
フェレットが加入できるペット保険
「ペットの種類」と「年齢」を入力して、入れるかどうか、または最適なプランが表示されるというシステムのサイトで検索してみました。
ペット保険ステーション フェレット該当無し
ペットの保険「PS保険」 フェレット該当無し
他にも結構やってみましたが、ここに書くまでもないかなって今更、思ったので「フェレット」でヒットした保険会社を書く事にします。
日本アニマル倶楽部「プリズムコール」
満5歳未満のフェレットであれば、保険加入が可能ですが
インターネットからのご契約は犬・猫のみとなります。と書いてありました。
ホームページより資料請求などして頂ければと思います。
同ホームページより転載
動物病院にニョロリンを連れて行って受ける診療は「通院保険」に該当します。
1番安いホワイトプランⅡは、手術時の保障は手厚いですが、通院保険は無いとのこと。
ニョロリンの年齢が上がっても保険料は一律ですが、保険期間の途中でのプラン変更はできないようです。
こちらでは、加入プランによって入院・通院・手術のどれが保障対象になるのかが異なるので、保険料だけでなく、
保障内容もよく確認してプランを決めるようにして頂きたいと思います。
普段の通院にかかる診療費を軽減するプランが良いのか、
もしもの入院や手術に備えるプランが良いのか…
ニョロリンの健康状態や目的に合わせて適切なプランを選ぶ事が大切なんじゃないかなって思います。
アニコム損保 どうぶつ健保「はっぴぃ」
フェレットが加入できる保険として、「アニコム損保」を紹介しているサイトを今でも時々見かけますが
3年も前の2014年にその新規受付は終えているそうです。
現在の商品「はっぴぃ」につきましては
こちらの商品を扱う代理店(ペットショップ)で新規にフェレットを購入した方のみ
その場(もしくは期間内)で加入できるというサービスだそうです。
アニコム損保の電話オペレーターのサトウさんに確認いたしました。
そういう商品なので、ホームページなどに、その詳細は出ていません。
お迎えしたペットショップで直接ご確認下さい。
サトウさん、ご丁寧に色々教えて頂きありがとうございました。
アニコム損保 どうぶつ健保「ふぁみりぃ」(2017.8.7 追記)
2017年8月1日よりオンライン加入でのみ「どうぶつ健保ふぁみりぃ」へお申込みいただけるようになりました。
新規契約の対象年齢はフェレット 3 歳 11 ヶ月まで※年齢は保険契約の始期日時点での満年齢です。
となっています。
詳細やお申込みはこちら
←追記ここまで
加入する前に確認しておきたいこと
他にも入れる保険はあるのでしょうか…?
他は探せませんでした←加入しようという考えがないので、探し方に気合いが足りないのかもしれません。
一日中、探していて「ペット保険に入ろう#7歳11か月まで#フェレット」みたいな物を見付けて、クリックしたらなぜか「可愛い犬の種類」ばかりというサイトだった事で
「もう(探さなくて)いいや」って気持ちにダメ押しされました。
そんな風に、どんなタイトルであっても大抵どこのサイトにも
「フェレットが加入できる保険は2つしかない」として上記の2つ、中には
「1つしかない」とハッキリ断言しているサイトもあったので、そういう事なのかなって思います。
もしあるのだとしても、どこの保険会社だとしても加入を考えるさいには以下の事などの確認をして是非、盤石な構えで
最適な保険に入って頂けたらって思います。
少しでもその参考になりますように…
ペット保険に加入するさいの確認事項
加入の条件(新規加入の年齢、継続できる年齢、既往症、等)
支払う保険料(月払い、年払い、一括、等)
対応している動物病院(全ての病院なのか提携している病院だけなのか、等)
待機期間(加入してから保障が始まるまでの期間)
保障の範囲(通院、入院、手術、等)
- 健康診断やワクチン接種が保証範囲内であるか無いか
- 病気の種類によっての保障の違い、等
支払い限度額や回数
精算方法(病院への支払いが安くなるものなのか、後日支払った分が戻ってくるものなのか、等)
等など
保険に加入する事だけが「ちゃんと備える」って事じゃない
その時になったら
「してあげられる事は全部してあげたい」と思う飼い主さまが多いのではないかと思います。
ですが、その「してあげられる全部」というのは、それぞれのご家庭によって違います。
獣医さんのいう「その全部」をしてあげられるという状況では無い時、
それが金銭的な理由では無いかと推測された場合、
飼い主としての責任だ自覚だなどと、それこそ無責任な言葉でその飼い主様が批難されているような場面を見た事もありますが
それは違うんじゃないのかなって思います。
金銭的なこと以外の理由かもしれません。
何か考えがあって「それ以外のこと」を選択する事情だって、それぞれにあって然るべき事なのです。
だから、何を選択したにせよ、それが、その飼い主様の「してあげられる全部」なのだと周りは理解だけするべきで、
本当は他の誰もそれを責めたり批判したりは出来ない事なはずなのです。
経済的なお話しの中で
「その範囲内での治療をお願いする」というのは決して間違ったことでも、
批難されるべきような事でもないと私は考えています。
だから「保険に入っていない」を諦めの材料にしちゃいけない
ペットが病気になった時、それは誰のせいでもありません。
誰かや何かを責めたり悔んだりするよりも、それからの事をきちんと考えてあげなければならない時です。
きちんと最期までその子に向き合って愛情を持ってお世話を続けてあげる事が何よりも大切な事なのです。
そうなった時、
金銭的な理由でしてあげられる事の選択肢が少なくなってしまう事がないように、備えておいてあげて欲しいってそれだけ切に思います。
それぞれのご家庭に合った「その子の為に備えてあげる」をきちんと考えて皆さんがやってらっしゃるんだって私は思っています。
いたちのおうちでは、スタッフ全員がそれぞれ毎月少しずつ「ニョロリン貯金」をしています。
備えあれば…
フェレットを7年飼育して健康な場合の最低費用はおおよそ合計で20万円以上です。(雑費は含んでいません)
ペット保険に加入した場合の最低費用は22万円以上(雑費は含んでいません)
という記述を見付けました。
投稿日が記されておらず、これがいつ頃のお話しなのか分からないので、「今」の参考にして良いのかは分かりませんが、そんなに大昔という事でも無いとは思います。
フェレットの生涯にかかる費用の最低費用としてこう書かれていました。
具体的な数字がでていたので、上記のサイトもぜひ参考になさって下さい。
私が聞いた実例
実際に加入していたニョロリストのお話しです。
「毎年高くなる保険料の事を考えたら、その分、貯金しておいてあげた方が良いような気がして」という事で3歳で加入していた保険を止めたそうです。
上載で記した「支払い限度額と回数」と、「その子」のそれまでを基に今後を考えた結果の判断だと思います。
当たり前の事ですが、ジステンパーワクチンやフィラリアの予防薬は保険適用外です。
もちろん、サプリメントもですよ。
私がこの20年間で経験した大きな手術は10年(も経ってないかな)くらい前、6歳くらいのニョロリンの開腹で13万円ちょっと(手術費用のみ)が最高金額です。
私のこのお話しでは数字がアバウト過ぎてあまり参考にはして頂けないかもしれませんが、その子のお話しを例にして単純計算しますと…
毎月2,000円ずつ貯金して一年で24,000円
6歳までに144,000円を用意してあげられる計算です。
誰でもが、いつからでもそれなりには備えてあげられるって事だけは、これでも、お分かり頂けるんじゃないかなって思います。
少しずつでもきちんと備えてあげていって下さいね。
今日のアイキャッチ画像
元気に洗濯バサミをカゴから引っ掻き出して遊んでいるエルちゃんです。
うっかり下に置いておいて片付け忘れてしまったら、オモチャにされてしまいました。
何をそんなに一生懸命、楽しんでいるのだろう?可愛いなあ♡って、思わず写真を撮ってしまうくらい
可愛いです。
一生懸命遊んでいる姿は天使すぎます。
いたずらヤンチャ娘のこのままで全然構わないから、
ずっとこうして元気でいて欲しいなって思います。
もちろん
ワサビ君もだよ♡
ずっと
みんな元気で一緒にいようね!!
「備えあれば患い(憂い)なし」とは言うけれど、やっぱり「健康」だけを第一に願うし、
気持ちの備えなんか最初からは出来ないものですよね…
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終生飼養の責任は必ず持っていて欲しい大事な覚悟。「終生飼育」と「安楽死」
平成24年9月に動物の愛護及び管理に関する 法律の一部を改正する法律(改正動物愛護管理法)が公布され、 平成25年9月1日より施行されます。 改正動物愛護管理法では、 動物の飼い主は、その動物が命を終 ...