警察で預かれないと言われたフェレット

出雲くん

警察署によって保護動物の扱いが違う理由 出雲くんの例

2026年5月7日 0:40 「眠ったまま静かに息を引き取りました」と連絡をもらった出雲(いずも/呼び名いじゅ)くんは元保護っ子です。

初めて出雲くんを見たのは

2022年11月 「フェレットを保護しました」という写真付きで(保護はしたけどこの後どうしたら良いのだろうか…)というような少し困惑気味な内容の投稿だった記憶があります。

雨の中、突然、目の前に現れたフェレット

濡れてるし弱って見えるし、(とりあえず安全な場所へ)と抱き上げて、確かそこで「逃がしちゃった飼い主さんいませんか?」と上記のような投稿をされてた…んだったんじゃなかったかな。

その後、直接お話をして詳細を聞かせて頂いたのですが、本当にただただ何とかしてあげなくちゃという気持ちだけでその子に手を差し伸べてくださった事に「フェレットの保護にご協力頂きありがとうございました」と温かい気持ちで会話を終えたことを覚えています。

この件、東京の私はほぼノータッチです。

本当に多くの皆さんのご協力があって繋がった、「出雲くん」として天寿を全うした命。

そんな出雲くんから「これを伝えるのがいたちのおうちの役割ですよ」と言われた気がして、パソコンに向かっています。

警察署の対応はどこも同じでは❝ない❞という事はもっと知られておかなければいけない

動物は法律上(特に民法)「物(動産)」として扱われますが、椅子やテーブルとは異なり、命ある存在として「動物愛護管理法(正式名称:動物の愛護及び管理に関する法律)」などで特別に保護されています。

  1. 法律上の位置づけ(民法・刑法)
    • 「物」として定義: 民法第85条により、ペットを含む動物は「物(動産)」に分類されます。所有権の対象であり、売買や相続、強制執行の対象になります。
    • 器物損壊罪の適用: 他人のペットを殺傷した場合、刑法の「器物損壊罪」が適用されます。
  2. 「物」とは異なる特別扱い(法律上「物」ではあるものの、以下の点で他の物品とは明確に区別されています)
    • 動物愛護法(動管法): 「命あるもの」として定義し、みだりな殺傷、虐待、遺棄を禁止しています。違反すれば懲役や罰金などの厳しい罰則があります。
    • 慰謝料の請求: ペットが事故に遭った場合、通常の「物」の損壊では発生しない「慰謝料(精神的苦痛への賠償)」が認められるケースが多いです。
    • 治療費の賠償: 時価(ペットの購入価格)を超える治療費であっても、賠償の範囲に含まれると判断されることがあります。
  3. 注意点
    • 家族としての責任: ペットが他人に怪我をさせた場合、飼い主は賠償責任を負います(動物占有者責任)。
    • 鳥獣保護法: ペット以外の野生動物は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」で守られています。

つまり、法律は動物を「所有権の対象(モノ)」と「命あるもの(愛護の対象)」という二面性で扱っています。

これが、「警察署によって対応が違う」の最も大きな理由のうちの1つで、そこへ地域ごとで違う『条例』が加わり、更に警察署(建物の構造や施設内の設備など)がその動物を適切に保管しておくことが出来るかどうかの問題もあります。

そうやって、一つとして全てが同じ条件の警察署なんて存在しないのですから、「警察署によって対応が違う」のはむしろ当たり前だと思っておいた方が良いくらいだと私は思っています。

これまでの長い活動歴の中で、北海道から沖縄まで日本全国さまざまな地域での「動物保護」に携わってきましたが、野生動物や特定外来生物が多い地域、畜産動物が多い地域、海の近く、山の近く、、、、それぞれの場所で「警察署による動物の扱い」は本当に全く違うものでした。

誤解がないように先にお伝えしておきたいのは、そのどの警察署ででも、フェレットを蔑ろに扱われたことは1度もありません

「警察署では保管できない(預かれない)」はよくあること

出雲くんが保護されたのは夜でした。

捕獲主さんが警察署へ電話で連絡をしたら「警察署では保管できないから保健所へ連絡してください」と言われたそうです。

これは実はよくあることで、保護された動物(落し物)を扱っている「会計課(落とし物窓口)」の業務時間は、一般的に平日の午前8時30分〜9時00分頃から午後4時〜5時頃までです。

業務時間も警察署によって違うんだよ
わさび
わさび

警察署にフェレットを適切に保管できる設備がなく、動物の保管は「保健所(愛護センター)と連携している」という警察署は多いです。

また、時間帯的に宿直さんでは対応できないからそういう流れになりました。と説明を受けた警察署もあります。

その他の理由だったことも何度かありますが、いずれにしても、それらは「よくある事」で、こういう事をしている私たちは「よくある事」だと知っていますし、なんなら、いたちのおうちが存在しているのはそのためでもあったりします。

える
える
いたちのおうちは「フェレットの適切な保管の場所」として全国のいくつかの警察署と連携しています

ですが、これまで「警察署では預かれないから保健所へ」と言われて、怖い事になってしまうんじゃないかと慌てて預かれる施設を探していたちのおうちへたどり着いたって捕獲主さんもいました。

その時のお話
保護された瞬間からずっと大切に想われてきたフェレット正式譲渡決定までのお話
自分が預かれないと言ったらこの子が殺されてしまうんじゃないかと思って…

道にいるその動物が保護を必要とする生き物なのかどうかを即座に判断できてその保護の仕方も完璧に分かる人なんて少ないと思いま ...

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ちょっと脱線しましたが、出雲くんの場合は、「保健所にも預かれないと言われた」とのことで…

これも普通にある事なのです。

東京の愛護センターもフェレットの受け入れはしていません。なので、そのような時にはいたちのおうちの出番です。

出会う人みんなが「この子が幸せであるように」と

ご家族に動物アレルギーの方がいてご自宅での預かりは出来なかった捕獲主さんは預かってくれそうな所を探して探してやっと見つけたそちらへ連れていって下さったそうです。

その節は、フェレットの保護にご尽力いただき本当にありがとうございました。

そうしてボランティア団体へ無事に届けてもらった出雲くん。

そちらのボラ団体さんは「主に犬・猫」を専門とされている保護団体さんでして、「我々は専門ではなくフェレットちゃんの事は分からないので、詳しい方にお任せするのが一番この子のためですし。よろしくお願いします。」と、いたちのおうちへ託してくださる事になりました。

とはいえ冒頭でお伝えした通り、東京の私はノータッチです。

X(当時はTwitterでした)の投稿を見て、すぐに「何かお手伝いできることはありますか」と連絡を下さった方々が連絡を取り合って、見事な連係プレーでスルスルスルーっと。

偶然、出会ったフェレットを保護してボラさんを探して繋いで下さった方

フェレットに慣れてる人の所で早く落ち着かせてあげようと繋いでくださった団体さん

そういう事なら!とすぐにお迎えに行ってくださった方

保管期間の間、「ここで飼い主さんを待ってようね」って預かりさんを引き受けて下さった方

飼い主さんが現れないまま保管期間が明けた時、自分たちがそのまま新しい飼い主さんになれるかどうか、たくさん話し合ってお迎えを決めてくれた里親さん

出雲くんはずっと幸せでした

警察署によって保護動物の扱いは違う

どんな事情があったのか、何が起きてそうなったのか、保護より以前の彼を知ってあげる事はできないけど、見つけてもらったあの瞬間から出会う人みんなに「この子が幸せであるように」と常に思われ願われ繋がって繋がって、とびきり幸せな鼬生を最後まで生き抜いた出雲くん。

明日、2026年5月12日 大きな手術を3回も乗り越えた健気な体を天にかえします

こちら東京は今日は一日晴れ予報のはずだったのに、この記事が書きあがる今このタイミングで何故か突然の雨。

天気図
こんな事ある?!

そうか…初めてあなたを見た日も雨だったもんね。

最後までドラマティックボーイだわ、さすが出雲くん。

でも、今度、生まれ変わったら、ドラマティックなんてもう気にしなくて良いから、安全を優先してどこにも寄り道しないで真っすぐ自分のお家へ行くんだよ。

安らかに…いってらっしゃい。

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