先日、
緊急レスキューした子がインスリでした
保護主さんはその経験がなく低血糖の発作に備えて心の準備もしておきたいとの事
発作時の動画をお持ちの方おられましたら、その資料をお貸し頂けませんか?
リプでは色々な意見が飛び交う事が予想されますので、DMを頂けたらと思います
ご協力をお願いします
と、Twitterに投稿をしました。
私は基本的にTwitterは、「皆で色んな話が出来る場所」「多くの人の多くの意見を聞かせてもらえる場所」と認識しているので、リプライに制限をかけた事もないし、普段なら、こういう言い方はしません。
でも、今回は「色々な意見が飛び交う事を避けるため」に、あえて「DMを下さい」と言いました。
これは、予想できるその色々で、誰も悪くないのに、傷付く誰かが出てしまう事が分かっているからです。
案の定、

もしいたとしたら、それは軽蔑にあたる行為だと私は思います。
というようなご意見が届きました。
これが悪意や意地悪から出ている言葉ではない事は分かっています。
これはあくまでも単なる「私はこう思います」という一個人のご意見でしかないという事、そしてそれは私のレスに対してのそのお気持ちなわけですから、私にそのままお伝え頂く分には何ら問題はありません(別に受け止めるとも言いませんけど)。
ただ、これを、そのご本人に向けて言うのはちょっと待って下さい、と、だからそうなる事が予想できたから、そうならないために最初から「DMで」としたのです。
そう思う気持ち、こういうご意見が出る現状…分かるんですよ、本当に。
それが良いとか悪いとかではなく、「そうなっちゃうのは私も分かるから、だけど…」って、お話しを今日はさせて頂こうかと思います。
写真・動画なんか撮ってる場合じゃないだろ!はある。たくさん見てきたから知ってる!分かる!
私はこう見えて頭が固く頑固で、冗談などもあまり通じる方ではないため、お世辞にも決して「ユニークで面白い人」ではありません。
それどころか、クソ真面目でどちらかと言うと、せっかくの空気をぶち壊すほどに面白味の無い人間です。
いつだったかに、テレビの「面白ペット動画」(視聴者からの投稿ビデオで成り立っているコーナー)で、大好物を目の前にして「待て!」の号令を聞いているワンちゃんを見ました。
食べたいからソワソワしちゃうし、そのうちダラダラとヨダレを垂らしてまで何分もずっと「待て」を聞いているワンちゃんのその様子を笑いながら撮影している飼い主さん、と、それを笑いながら見ている出演者達の映像…
一緒に見ていた人は「こんなに本能を抑えられるだなんて犬には理性もちゃんとある証拠だよね、この子がとてもお利口さんってだけかもしれないけれど」みたいな事を言っていました。
それに対して私は「こんな事をさせる必要がどこにあるのか分からない、不愉快だ、どこが面白映像なんだよ!何も面白くなんかない!」と言いました。
それくらい私は、”そういう感じ”の人間なのです。
あんたもどうせそうなんでしょ?って思ってしまうよね、こんな時代だもの…
この時にも書きましたが
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ネットに溢れる「微笑ましい可愛いペット動画」が、本当は全然、微笑ましくない時だってあります。
ましてや、今ってば「今一番稼げる副業は貴方のペット!空いた時間でYouTuber!!」みたいにしてそれを煽る自称稼ぐ(稼がせる)プロが後を絶たない時代ですから、そんな言葉を真に受けてでしょう、自分のペット達に知らずになのか知っててそれでもなのかは分かりませんけど、閲覧稼ぎにしか思えない無茶苦茶な事をしている動画を時々目にします。
…って、この後いつも通りの6000文字を超える超長文でただひたすらに愚痴を書いてしまいましたが、4500文字ほど消しました。
それくらい、「そういう風に捉えちゃうの分かるよ!だって、そういう人がいるのは事実だもんね!皆もそれを見てきたから知ってるだけなんだよね!」って私だって昨今の色々に対して腹に一物据えかねているのですよって話しだったのですが、書き出し始めたらキリが無くなってどうにもならなくなったので止めました。
なのでここからは、「今回みたいな場合もあるから、ちょっと待ってもらって良いですか?」って、お話しにしっかり切り替えようと思います。
皆が皆そうじゃない!その動画を撮った裏側を同じフェレ飼いとしてその視点から組みとってみて欲しい
インスリノーマという病気についてはこちら
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ferret.xn--n8jel7fkc2g.xyz
をお読み頂くとして、その発作は「低血糖症の症状」です。
と言ってもそれは、低血糖(症)だから起きるのではなく、血糖値が急激に下降した時に起きる発作です。
なので、いつ起きるのかの予測が付けづらく、またその様子はとてもとても痛々しく、大概は慌ててしまうし、速やかなる処置が必要な場合もあるし、「よく動画なんか撮ってられますね」「動画なんて撮ってる場合じゃないだろ」という言葉に繋がりやすい状態である場合が多いのは事実です。
ですが、今言ったように「いつ起きるのか分からない」から、ただ遊んでいる様子を撮影している時に急に起きた発作だったりしたら、そのままカメラを回し続ける事ができる場合もあります。
発作といっても「程度」があるので、いきなりひっくり返って泡を吹いて…と慌てふためいてしまう場合ばかりではなく、「なんだかフラフラし始めたぞ、あれれ」って、獣医さんに見せるためにカメラを回す事もあるでしょう。
また、何度も発作を繰り返している子なら、飼い主さんが記録用として、その姿を残している事もあります。
発作が起きて処置を済ませ、その後の様子を撮っていた時に第二波の症状がでる事もあります。
そうやって撮られた写真や動画、その時の撮影という行為は決して「軽蔑にあたる行為」なんかでは無いですよね?

だから、「そういう場合もあるから」って状況を、今ここで知っておいて欲しいなって思うんです。
何がなんでも見たくない・見られない人がいる事も知ってる
私はこのブログサイトを「自分が知っている程度の知識ででも誰かを安心させてあげられるのなら」と思って立ち上げました。
何か些細なことが起きた時、どうしたら良いのだろうかと何も分からず不安になって困ってしまっている主に初心者飼い主さんに向けて「参考になれば」と思って書いてきています。
「世界中の皆に私のそれを伝えたい」とか微塵も思っていないし、何も不安もなく困ってもいない方には全然スルーで構わないのです。
そして、サイトが重くなるのが嫌なので、動画はYouTubeを経由して見てもらう形をとっています。
動画の概要欄にはきちんと「この動画の詳細はブログに書いてあります」とそのURLも貼ってあるのですが、さすけが咳をしている動画には「動画なんか撮ってないで早く病院へ連れて行け」、さすけはダイエットを頑張っていますとお水遊びの動画には「こんなに太らせてただの虐待じゃん」、わさびの生きた証、闘病中の頑張っている姿には「こんなの見せびらかして何がしたいんですか?」等のコメントが付きました(現在、コメント欄は閉じています)。
もちろん閲覧稼ぎなんてする必要のない(それが目的では無い)動画たちですから、タイトルで釣るような事もしておらず、例えば「フェレット 亡くなる数時間前 呼吸が落ち着いてきた」などと、きちんとタイトルだけで「何が映っているのか」が分かるようにしてあるし、その説明も書いてあるし、それでも、「動画なんて撮ってる場合じゃないだろ」な人には、その説明は届かなくて、なんなら「こんなの見たくない」って一蹴されるだけなんだなって…
そこに悪意や意地悪は無いと思います。
その動画の詳細やその経緯などを知る気は無く、ただ目に入ったものに対して思った事をそのまま何も考えずにコメントとして残しただけなんだと、それは分かっているのですが、それでも私は悲しい気持ちになりました。
ここをお読み頂いている皆様は知ってくれているように、私は何かあったら必ずすぐに病院へ連れて行く飼い主です。
さすけを虐待していません。
わさびの勇姿を「こんなの」だなんて、そんな風にまで言われたらさすがに、この子達に対して私のせいでごめんと申し訳ない気持ちになったし、なんでそんな風に言われなきゃいけないんだろうって、ただただ傷付きました。
でも、「動画からきました」って、このサイトの問い合わせから「亡くなる数時間前という動画が自分の子の最後の姿と重なって最後まで目を開けている事が出来ませんでした。わさびちゃんにお悔やみ申し上げます。」とご連絡を下さった方がいました。
たった16秒しかない動画にそんな風に感想を抱いて下さり、わざわざその気持ちを伝えにきてくれた方がいたのです。
「見たくない」ばかりではなくて「見られない」もあるんだなって知りました。
発作の動画があるなら見せて欲しいと私が言った理由
Twitterで書いた通り、その子は緊急のレスキュー案件でした。
どんな子なのかどんな状態なのか全く分からないまま「とりあえず行って!」って急いで向かってもらい、生体確保の報告でもらった情報と写真を見た最初の感想は「やばいかも」でした。
とりあえず引き出すだけ出してもらって、後はゆっくり考えようとか無理だって瞬時に分かりました。
なんの情報も無くても、ヒョロヒョロのパサパサでしっかり立ち上がる事も出来ないその姿を見たら、栄養状態も健康状態もよくないのは明らかで「よく見たら舌が切れてる」って、それはもう、一度以上は何かしらの強めの発作を起こした事があるのでは無いかと…
そんな状態の子をあっちこっち動かす事はできないという判断もあったのでしょうが、保護主さんから「この子はうちの子としてお引き受けします」と報告をもらいました。
本来の「その子と一緒に飼い主も成長していく」が出来ないから
「年齢以外に何の情報もない」という事が何を意味しているのか分かりますか?
ショップからお迎えしたっきりで、病院へは連れていってあげていないという事です。
さすがに一度もという事は無いのかもしれませんが、少なくとも、何かしらの発作を起こすような状態にある事すら分かってあげていなかったという事は適切な飼い方をしてあげてこなかったという事に他なりません。
普通なら、定期健診で「そろそろ気を付けてあげて下さいね」と、そこから徐々に飼い主としてもその心の準備を始めたりしていくわけですが、今回はレスキュー案件です。
最初からもう何度か発作を起こしている状態である事が分かっていたら、それなりに経験がある人に覚悟を決めて保護に向かってもらいましたが、今回はそんな情報は無く「とにかく急いで」だけが条件でした。
だから、インスリノーマの経験がない保護主さんにいきなりその覚悟を決めてもらう形になってしまって…
「インスリの発作ってどんな状態になるんですか」に対して、私が出来る事として「こういう状態になるけどそれが発作だから、大丈夫だから、落ち着いて」って見せて、「大丈夫だから」「落ち着いて対処してあげて下さい」と言う事だけでもせめてしないとって思ったんです。
もう大丈夫です!
詳細は控えますが、こんなにウンチばっかりする生き物であるはずのフェレットが少なく見積もっても「約20時間の間一度も排便が無かった」事で、どんな状態にあったのかをお察しください。
最初の「やばいかも」は、そういう状態にあったがゆえの一過性のそれだった可能性が高いかと思われます。
その証拠に、今はもうちゃんと自分の足でしっかり立ってトコトコ歩いている動画を見せてもらいました。
インスリノーマについては、病院でしっかりその数値が出たそうですが、ニョロワーさん達から送って頂いた何本もの動画で「しっかり勉強させてもらいました」と、心の準備もできたそうです。
今日のアイキャッチ画像がその本鼬ちゃんなのですが、どうです?
白内障で目は見えていないそうですが、しっかりと生気のある良いお顔だと思いませんか?
これ、保護した2日後ですからね。
たったの2日でこんなに回復してくれて、この子はもう大丈夫です。
後はゆっくりと病気と向き合いながら、穏やかに楽しいだけの幸せな毎日がもう約束されました。
あ、ちなみにこのハンモックは、虹の橋を渡った子の飼い主さんから「保護っ子ちゃんに使って下さい」と託されていた物を送らせて頂いたものです。
いつもありがとうございます。
確実に繋がっていくニョロリストの輪、本当にありがたいです。
まとめ
「そんな時に動画なんて撮ってる場合じゃないだろ」は、確かにあります。
閲覧(イイね)稼ぎに、わざわざ「そんな」写真や動画を撮る人もいるのは事実です。
それらは否定出来ません。し、するつもりもありません。
が、
そう思った時、すぐにそれを口にするのではなく、もしかしたらそれは動画を撮っている場合だったのかもしれないとその可能性を考えてみる一呼吸の時間を持って欲しいのです。
全ての事についていちいち本当の事なんて知る必要がないのは分かります。
ですが、目に入ったというだけのものに対して、「自分がただ感じたままを言っただけだ」と軽い気持ちで、例えば「軽蔑にあたる行為だ」みたいに投げかけた先が、それは、消せない我が子の大切な瞬間を「誰かの役に立つのなら」と公開した勇気だったとしたら、しまったと後悔する事になりませんか?
誰も悪くないはずなのに、確実に誰かが傷付く。
その原因が自分の早とちり、言葉のチョイスミスだったとしたら、そんなに不本意な事って無いと思うんです。
誰かの役に立つかもしれないと、でも、そういう心無い一言を恐れて公開できずにいる方がいるかもしれません。
見せて欲しいと思っていても、その人がそういう目で見られてしまう事を恐れて言い出せない人がいるかもしれません。
そういう悲しいの、「フェレ飼い仲間」「ニョロリストの輪」からだけでも、少しずつ無くしていけたら良いなって心から思っています。
「皆で協力しあう」が、一番、良いって思うんです。
健やかなニョロニョロ生活を☆彡