狂犬病のお話が続いているからか、こんなお問合せがありました。
はじめまして。フェレットの事じゃなくて申し訳ないのですがこんな事誰に相談したら良いのか分からずメールさせて頂きました。
少々パニック状態なので言葉の乱れがあったらすみません。
実は実家の親が狂犬病の反ワクチン派で注射を打ってないのです。
自分が実家にいた時には打ってたはずなのですが、どこからか海外では狂犬病の注射は虐待になると吹き込まれたらしく、愛犬のために打たないと言って聞きません。
正直自分もこれまでは狂犬病なんてもう無いんだからそれで良いと思ってた節もあったのですが、いたちのおうちの記事を見てヤバいんじゃないかとすぐに連絡をしたのですが、そこで衝撃の事実が発覚して 実は親たちは自分たちのコロナワクチンも接種をしていないのです。絶望的な気持ちです。
自分はどうしたら良いのでしょうか。
犬に狂犬病のワクチンを接種させるのは狂犬病予防法で定められた飼い主の義務(第五条)です、人間のコロナワクチン接種は予防接種法第九条にある通り義務ではありません。
どうしたら良いも何も、何でもかんでも味噌くそ一緒くたにして抱え込んでパニくったり絶望したりする思考の癖をまずは直しましょう。

愛護の精神で「犬に狂犬病のワクチンを打たない」が日本では愛誤になる理由
これは「海外では」から始まるお話しを最後まで聞いていくと9割方この結果になるんだよなぁっていう、あくまでも私調べなんですけど、「ここは日本なんで」で終わりな事ってめちゃくちゃ多くないですか?
今回のご相談にある「海外では狂犬病のワクチンは虐待扱いなんだ!だから自分も打たせない!愛犬カワユスだからカワユスカワユス♡ラブ♡ちゅっちゅ♡」って、こんなのいっくらでも聞いてきたから私だって知っています。
多いですよね、「可哀想だから打たない」「可愛いから打たない」って言う飼い主さん。
義務の意味っ!!
あのね、多分そういう方たちって、オーストラリアの事を言っているのだと思うんですけど、「そもそもの前提が間違ってるよ」って、きちんと正してあげて下さい。
オーストラリアという国は過去に一度も狂犬病が出ていない清浄国なんです。
そのオーストラリアの獣医さん(てりやきさん)が分かりやすく説明してくれているので、そのままお借りしてきました。
てりやきさんのブログはこちら『とある獣医の豪州生活(オージーライフ)Ⅱ』です。
オーストラリアのそれを持ち出して「だから打たない」は通用しないってこれでお分かり頂けましたでしょうか?
万が一に備えて打ってあげておかなきゃいけないんです。
「万が一」の時って「殺処分」ですよ?
どっちが「可哀想」なのか、考えなくても分かりますよね?
きちんと、どうして日本ではそれが義務になっているのかを説明して分かってもらうのが一番良いとは思いますが、それでもの時は「ねえ、義務って分かる?法律って知ってる?」って真顔でそこから詰めていきましょう。
あ、話が長くなりそうだったらワクチンだけ先に打っておいてあげた方が良いかもしれませんね、こういう時ですし、何より義務なのですから。
ワンちゃんのために飼い主としての義務をあなたが果たしておいてあげたら良いんじゃないかなと思いますので…頑張って下さいね。
さて、ここからはちょっと人間のワクチンについて、私の話になりますので、興味の無い方は文字は読まずに写真だけお楽しみ下さい。
前回の記事で載せられなかったカワイ子ちゃん達に登場してもらっています。
(人間の)ワクチン接種について

@odass_ririncoさん
最初にお伝えしておきます、私は既に3回接種済みです。
予防接種法うんぬんかんぬん努力義務なんちゃらかんちゃら関係なく自らの意思で進んで受けました。
理由は3つ
- 知人が亡くなっているから
- 両親が健在だから
- 私は保護活動者だから
ここから先のお話しは、いよいよどこに需要があるのか分からないけど、写真をいっぱい差し込みたいから一つずつ詳しくお話してみようと思います。
コロナワクチン接種について私の考え

@yomogi_ferretさん
「知人が亡くなった」については、過去に何度か記事にしているのでここではあれしますが、全員、ワクチンがまだ無かった時期、一般への接種が待たれている時期に亡くなっています。
なので、というか何というか、「ワクチンさえ間に合っていれば」というご遺族の方々の言葉が今も頭に残っています。
それが②の両親が健在だからに繋がるのですが、私はもともと体がそんなに丈夫な方では無く、もしもコロナに罹患して死んだ場合、「ワクチンさえ接種してくれていれば」って親は泣くだろうな…と。
ワクチンを接種していてもダメだったならそれはそれで「仕方がない」と諦めもつくでしょう(というより諦めてもらうしかありません)が、葬式の場で上記のようなたらればで泣いている両親の姿を想像したら、「まぁ、打っておくか、無料だし」ってくらいの割とライトな感覚です。
で、③についてなのですが、これは「打っといて良かった」と思ったから継続して打っているってお話しになるのですけど、私はアレルギー症状の一つに「微熱」を持っています。
熱が出やすい体質なので、どこへ行くにでも入口での検温がある今、ワクチン接種証明書を持っていないと入れないんです。
普段は家から出ないので別になんでも構わないんですけど、保護関係では警察署や保健事務局といったまあまあお堅めな場所に出入りする事が多いですし、そういう時って大体緊急時なので、こちらの微熱が下がるまでとかそんな悠長な事を言っている場合ではなかったりします。
そんな時いつも、お医者様に出してもらった証明書「この微熱はアレルギーによるものです」とワクチン接種証明書が通行手形代わりになってきてくれたお陰で毎回スムーズに事なきを得てきたので、3回目も接種券が届くや否やすぐに予約をして打ってきました。
日本では現行それが一番スムーズなのだから、それに従ってさえいれば、スムーズにやらせてもらえる♪ラッキーって、こういう時、自分は自分の能天気というか、強い思想やこだわりがないいい加減な性格に救われてるなって思います(笑)
で、だ、
コロナワクチンを打たないという人について(私の考え)

@smithsan1030さん
私の周りには、体質的に打てない人はもちろん、宗教上の理由で打たない人も、自身の考えで打たないという選択をしている人も、います。
そういう話になった時、お互いに「あ、そうなのね」で終わりです。
マスクは「自分から飛ばさないためのマナー」で装着すべき物ともはやなっていますので、公共の場でマスクをつけない知人がいたら「つけるべきだよ」と言います(つけられない理由があるなら別、そして、あえてつけないみたいな人は私の周りにはいません)が、ワクチンは外からもらった時の自衛のための物だと私は考えているので、打とうが打つまいが本人の考えで良いと思っています。
近くの誰かが打っていないからって例えそれが家族であろうとちっとも絶望するような事では無いと思いますよ。
お互いに大人同士なのですから、それぞれの考え方を尊重し合って、こんな事で喧嘩とかしちゃったらそれこそ本当に馬鹿げてますからね。
ちなみに、フェレットのジステンパーワクチンについての考え方はこちらなど参考にしてもらえたらなと思います。
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フェレットの予防接種【犬ジステンパーウィルス感染症】ワクチンに対する偏見と誤解
この子達をペットホテルに預けよう、または、フェレット同伴のイベントに参加しようなんて思った事がある方には毎度おなじみの ...
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まとめ

@6nyoro1usaさん
何度も言ってきているように、「きちんと自分で正しい情報を仕入れる癖」を付けて下さい。
正しい情報というのは(私含め)声のデカい人のそれではありません。
なんかもっともらしく聞こえても、心を揺さぶられたとしても、「一次ソース」をまずは確認する。
話はそれからです。
そして、こういう時ですから特に陥りやすい傾向に”皆が”なってしまいがちな、「自分の意見が絶対に正しいという思い込み」を「人に押し付ける」これはどちらもいけない事です。
そういうのってなんでなのか分からないけど、大きなエネルギーになりやすくて、いつの間にか、自分の意見と異なる意見を「排除しないと気が済まない」みたいになっちゃうんです。
お互いが正しい知識を持ったうえで「自分はこう思うからこうする」で良いんです。
相手の知識が間違っている時には正しい事を教えてあげる。
自分のそれが間違ってるよと教えてもらった時には「ありがとう」って気持ちよく、その先に進めば良いんですからね。
ちょっとした考え方の違いで仲が良かった関係が変な風になっちゃうのって、すごくもったいないって思います。
以上で…って、んー!すみません!!!
まだまだ可愛いニョロ写真のストックがあるのですが、この記事でも全員の紹介は出来そうもないです。
なので、また次回、乞うご期待という事にして、今日はここで〆させて頂きます。
健やかなニョロニョロ生活を☆彡