2022年、多くの企業で「リスキリング」を積極的に導入するようになり、ビジネスパーソンの間でも、継続的にスキルや知識をアップデートする取り組み、いわゆる「リカレント教育」が広がっています。
企業に属さない私みたいな人間でも、5Gのローンチ、AIを利用した高度な画像改変、ディープフェイクの問題化、Googleによる量子超越性の発表などなど自分たちの生活に今後影響してきそうなニュースがひっきりなしに届きます。
って、これ全部理解できてるよって昭和の方どれくらいおられますかね?
申し訳ないのですが、私はさっきネットで拾ってきた言葉を適当に並べただけで、その実、さっぱりピーマンです。
それぞれのニュースは「なんとなく聞いた事がある」けど、別にぃ詳しく知らなくてもぉ困んないしぃ、わたしぃこれでぇ生きてきたしぃ、このままでも良いかなーって♪
いや、ぶっちゃけ、いざ知らなくて困ったら、その時に詳しい人に聞くなりやってもらうなり、で、いけますもん、自分の事は。
ただね、飼い主となったらそれじゃダメなのですよ。
その子への責任、社会への責任があるのですから、「知らなかった」「分からなかった」「だってこれでずっとやってきたもん」じゃダメなんです。ってお話しを今日はさせて頂こうと思います。
一番厄介な飼い主が多い年齢層とは?フェレットについて飼い主としてアップデートしてますか?
いつも言っている事なのですが、知らない人には教えてあげれば良いです。
「そんな事も知らないでお迎えするなんて!フェレットが可哀想!!」って気持ちは分かるんですけど、何も知らなくてもお金さえ払えば誰でもお迎え出来ちゃうシステムなのですから、それを言っても始まらないんです。
だから、ニョロリストの輪を広げて皆で教え合って、「皆が皆で皆のフェレットのために良い環境を作っていけるようにしていきましょうね」って、言い続けているのですけど、実際、「それは危ないからフェレットのために止めた方が良いですよ」「そうだったんですね、気を付けます」みたいな場面を見かける機会は年々増えてきているように思います。
「私も最初は知らなくてやっちゃってたんだけど~」とか、なんだかとってもほんわかん。
で、だ、そういう時に「うちはこれでずっとやってきてるから」みたくブチ切れで返すのって、大体、昭和。
「余計なお世話だ」だけでもだいぶ恥ずかしいのに、せっかく教えてくれている人に対して「若造が生意気だ」みたく言い出しちゃうから、だからそういうとこだぞ、昭和。
もうね、それを言い出したらマジで老害だから、本当に気を付けなきゃいけないなって、それだけは気を付けようと思っています。
厄介なのは「それでやってきた」から「それで良い」ってアップデートしない人
「つい最近の話」として意気揚々と語っている内容が、ちゃんと計算したら軽く10年以上も昔の事だったりする人いるじゃないですか?
まぁ、私なんですけど。
40代に入ると多くの人が知らず知らずのうちにでもそのフットワークがどんどん重くなっていきます。
これは自然の摂理で「人間は年を取って肉体が衰えてくると、脳が体に楽をさせようするから」らしいのですけど、この時点でもう、脳が「楽しよう軸」になっちゃってんじゃん?
何にもしないのが一番楽ちん=現状維持が一番楽=新しいものは完全否定でシャットアウト!
分かりますよ、ぬるま湯につかっていたいよね、刺激とか欲しくないよね、面倒くさいし、大変そうだし、新しいものを取り入れたら自分が今までやってきた事が無かった事になっちゃいそうで怖いもんね。
って、でもこれこそが老害思考だから気を付けよ?
時代に合わせてアップデートしていかなきゃいけない時と場合ってあるからさ。
「昔ながらの飼い方」が今では「無責任な飼い方」になる事を知らない世代
少し前のことになりますが、「餌場にフェレットがいるんですけど」と、猫ボラさんから連絡をもらい保護したその子にはマイクロチップが入っていました。
飼い主登録はありませんでしたが、4才の子だという事が分かりました。
一時預かりとして2週間が過ぎた頃、警察署から「飼い主さんからの届出がありました」と連絡を受けました。
なりすまし(ペット泥棒)を防ぐため質問はこちらからします。
「その子がいなくなったのはいつですか?」
「2週間くらい前」
「なぜすぐ届け出を出さなかったのですか?」
「自分で見つけられると思ってたし、まさか誰かに預かってもらえてるとは思ってなくて、あのあたりを探してれば絶対いると思ってたから」
「その子の特徴を言って下さい」
「茶色っぽい女の子です」
「あなたが飼い主だと証明できるものはありますか」
「すみませんが、もう買って随分たつから領収書とかは多分ないと思います」
「その子の写真はありますか?」
「前の携帯電話にはあるかもしれないけど、最近、機種変をしたばかりで使い慣れなくて今すぐお見せできるものは…」
嘘をついてるようには見えないけど、いまいち飼い主さんに間違いないという確証を得られず、どうしたもんかとあぐねていました。
今、「マイクロチップで確認すれば良いじゃん」って思ったあなた!甘いですよ!
これが探りの連絡だったとき、こちらから、その情報を出しちゃうのは『間違った飼い主捜し=ペット泥棒のお手伝い』って事で保護活動者的にはNGです。
飼い主登録のないただ入っているだけのマイクロチップは「あるかないか」を秘密の質問に設定するしか役に立たない(参考:『マイクロチップには何が書かれているか知っていますか?』)のですから、特徴を聞いてチップの事を言わなかった人に対して、チップの存在をこちらからバラしてしまってはいけないのですよ。
実際にあったペット泥棒(未遂)の話
こういう時代ですから、皆さん何かあったらまずはSNSを使ってのそれになるじゃないですか?
「フェレットがいました」って写真付きのそれは、飼い主さんに繋がるようにと、一刻も早くお家に帰れますようにって優しい気持ちと善意からなのですが「見たら分かる情報」が世に出ちゃっているという事で…
「旅行中の孫に世話を頼まれていたフェレットを逃がしてしまった」っておばあさんに警察署へ問い合わせをさせるというすごい度胸あるペット泥棒がいたんです。
こちらからの質問は写真で見たままを答えれば良いです。
おばあさんは飼い主じゃないから詳しい事は分からなくても、「セーブル」なんて言葉が出てこなくても、何も不自然な事ではありません。
オスメスの判別だって付かない、知らないと言われたらそれまでです。
「孫が旅行から帰ってくる前に返してもらわないと困るから」って、急いで引き取りたがっていた事にも妙に真実味があって、返還直前までいったのですが、その時は、機転を利かせた預かりさんのファインプレーで未遂で終わりました。
いたちのおうちがその時からまた更に「飼い主さんにただお返しするだけなのにどんだけしゃしゃってんだ」っぷりに磨きをかけた事は言うまでもありません。
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フェレ飼い歴20年以上です!だけでは自慢にならない
結果、猫ちゃんの餌場にいたその子はマーシャルの出生証明書が「探したらあった」として、書かれている番号がこちらで読んだものと一致したので警察署でお巡りさん立会いのもと無事にお返しする事となったのですが、飼い主さんはチップが入っている事すら知りませんでした。
そして、お迎えに来られた飼い主さんが手にしていたのは桃の箱(段ボール箱)。
「キャリーバッグとか…は?」
「ありません」
「病院へ行かれる時とかはどうされてるんですか?」
「病院にかかるような事はそんなにないし…行くときは抱っこか箱で」
「脱走経路の確認と対策はきちん終わってますか?」
「いや、脱走じゃないんです。あそこの公園ではたまに遊ばせてあげてるんですけど、あの日はついベンチで寝ちゃって」
「え?リードは?」
「フェレット用のリードなんてあるんですか?」
終始こんな感じで口あんぐりだったんですけど、一番驚いたのは、この子が8匹目だという事。
「もう20年以上ずっとフェレットを飼ってきている。ずっとそうしてきている。だから、大丈夫です。」って言われた事。
ただ飼ってたってだけの飼育歴でドヤるな
私たちは保護活動者として、二度と同じことにならないよう適正飼養の啓発をさせて頂くのですが、最後まできちんと話を聞いて下さるのは半分ちょっとくらいでしょうかね。
態度悪いのになると、こっちが話してるのに、お巡りさんに「もう帰って良いんですよね」ってむこうだけ向いてこちらには一瞥もくれずに去っていったりします。
そういう時、その場にいるのが私だったらそれ以上の何かトラブルになるような事はあんまり無いです。
それは私が誰の目にも明らかにド昭和だから、「今はそんな飼い方じゃダメなんですよ」が割と素直に聞いてもらえるってだけなんですけど、先日、似たような状況が繋がりあるボラさんの所でもありまして、ボラさんが飼い主さんより明らかに若かったからなのか、「一応報告しておきますね」って教えてもらった顛末が、同じ昭和として恥ずかしくなるくらいのそれでした。
あのね、「ずっとこれでやってきた」結果がそれなんだから、全然、大丈夫じゃないですからね?
若い子に「今はそれじゃダメなんですよ」とか言われたらバカにされたような気持ちになっちゃうの、私も昭和だから分からなくはないんですけど、ダメなものはダメなんです。
20年前の感覚のままでペットの飼育を続けているのは「全然大丈夫じゃない」ですからね。
アプデが必要と思われる方の多くはSNSを「やってない」とおっしゃる事が多いので、ここでお伝えします。
今すぐアプデが必要な飼い主さんへ
昭和、昭和って連呼しているけど、まぁ、いたちのおうちを読みに来て下さってる昭和の皆さんの大半は分かって下さっている事でしょう。
私、結構、言ってしまうのですよ。
この時期、大型ショッピングモールで駐車場の車に犬を残して去ろうとする飼い主さんに「ダメですよ」とか見かけたらすぐ言っちゃう。
その時、(うるせぇな、なんだこいつ)みたいな顔して「あんたに関係ないでしょ」みたく言ってくるのは若い方。
対して昭和は「うちの子は平気」とか「いつもこうしてるから大丈夫」みたく『ずっとそうしてきたから大丈夫』って言う。
「今までずっとダメな事をしてきてた」、「いつも子供を虐待してた」に気付けてないから、ダメなのよ!って今日はそういうお話なんですけど、犬をノーリードで散歩させてた、猫は家と外を自由に行き来させてた、校庭の片隅の小屋でうさぎを飼ってた、縁日ではカラーひよこ売ってた、それらを何とも思わなかった時代に幼少期を過ごしてきた土台があるから、昭和のうちらの感覚ってば今の時代のそれより元々ちょっと緩いって自覚しておかないとダメなんです。
基本的に自分は「気付けない側」と思っておけば、しっかりアンテナを張っておこうという気持ちにもなれるし、「分からなかった」で起こす事故も防げるようになるってものですからね。
- 小動物は病院へ連れて行かなくて良いとかもうない。
診られる医者が少ないとか20年前から増えてないわけないでしょ? - その子専用のお部屋(ケージ)と移動用のキャリーは必須。
もうね、段ボール箱で用が足りるとか思ってるその感覚がダメ、昭和すぎ。 - お迎えする都度、店員さんの説明はちゃんと聞くこと!
「知ってるから良い」じゃない!知識や情報は常に最新のものをいれていかないと。改正した法律とか分かってないでしょ? - 昭和では脚光を浴びる事もあった「我が家流の愛で方」は根本ダメです。自分勝手に可愛がっているだけなのを今は「不適切飼養」と言います。
適切な「飼養方法」がそれぞれの生き物たちによってちゃんとある事を知ってあげて下さい。
「今までずっとそうしてきた事」が今も通用する事なのかどうか、自分加減でばかり考えるのは止めて、「今は」どうするのが正解なのか、その子のために知る努力を怠らないであげて下さい。
飼い主としてのアップデートが面倒に思えてしまうようになったら、それは飼い主の引退を考える時がきた合図です。
パソコンだってアップデートについていけなくなったらスペック不足という事で「もう無理」なのと一緒。
寂しいけど、自分をアップデートできないなら動物たちのために「もう飼ってはいけない」のですよ。
頑張ってアプデしていきましょ?
「まだまだ若い者には負けられないから」って胸張って言っていきましょ?
今日もモデルさん登場してくれた可愛いニョロ達に感謝♡
健やかなニョロニョロ生活を☆彡