これまでも散々「知ったかぶりサイトの適当な情報に振り回されないで下さいね。」と、お伝えしてきましたが、今回もその「いたちのおうちがぶった切るシリーズ」です。
なんで堂々とそういう事が書けるのか本当に不思議ですが「アフィリエイターの小遣い稼ぎ」に生き物を使うの、本当に止めて欲しいって思います。
もっともらしい事をそれっぽく書いてるだけの飼育啓発サイト、片っ端からそのサイト名をそろそろ晒してやろうかなって気にもなったりしますが…
そんな事をしても、それらが無くならないのは分かっています。
だから、「情報を見極める力」を閲覧される皆さまがきちんとそれを養って下さいね。
「あのサイトに書いてあった」を鵜呑みにしないで下さいね。
いたちのおうち含めてね(笑)
マイクロチップって何?
あ、法改正があって、こちらに丸っと長々追記しましたので、
フェレットのマイクロチップ登録について【法改正後の最新版】
追記というのは本来、文末につけるものなのですが、この記事に関しては頭に付け足し付けたしで書いています。 それは、チップの ...
ferret.xn--n8jel7fkc2g.xyz
2022年11月以降「フェレット マイクロチップ 登録」で検索をしてこの記事にたどり着いた皆様は↑こちらの記事へお進みください。
環境省:動物の愛護と適切な管理にはこうあります。
マイクロチップは、直径2㎜、長さ約8~12㎜の円筒形の電子標識器具で、内部はIC、コンデンサ、電極コイルからなり、外側は生体適合ガラスで覆われています。
それぞれのチップには、世界で唯一の15桁の数字(番号)が記録されており、この番号を専用のリーダー(読取器)で読み取ることができます。
動物の安全で確実な個体識別(身元証明)の方法として、ヨーロッパやアメリカをはじめ、世界中で広く使われています。
わが国でも、近年犬やねこなどのペットを中心として利用者が急増しています。
そして
動物愛護管理法では、犬やねこなどの動物の所有者は、自分の所有であることを明らかにするために、マイクロチップの装着等を行うべき旨が定められています。特定動物(危険な動物)や特定外来生物を飼う場合には、マイクロチップの埋込みが義務づけられています。犬やねこを海外から日本に持ち込む場合には、マイクロチップなどで確実に個体識別をしておく必要があります。また、海外に連れて行くときには、マイクロチップが埋め込まれていないと持ち込めない国があります。
となっています。
現在ではブリーダーさんの所でマイクロチップを埋め込んでもらっている子達もたくさんいます。
ワンちゃんやニャンコスの飼い主様は自発的にそうしたり保護団体などでは、それをしてからの譲渡や、そのお約束があっての譲渡などとなっています。
フェレットでは
マーシャルフェレットとDRFの子達のみが「お迎え時にはすでにチップが埋め込まれている状態」なことは有名です。
マーシャルフェレットやDRFの子達について、その詳細はこちらの記事でご確認頂けます。
フェレットの種類 ファームによる特徴 【飼い主さん達の声とリアル画像】2024年度版(随時更新あり)
巷で「特徴」といわれる物を拾い集めて書き出してみました。 私は専門家でも何でもないのですが、サイトや本によって書いてある ...
マイクロチップには何が書かれているか知っていますか?
最近では、動物病院でもそれを読み取る機械がある所が多いです。
他にも行政機関や動物を扱う施設などに置いてある事があります。
無料の所(または対象動物によっては無料など)もあれば、有料の所もあります。
「どこにその機械があるのか」
必要な方は、ご自身のお家の近くでそれぞれお調べ頂ければと思います。
検索の仕方としては
「小動物臨床開業(勤務)獣医師」
「動物愛護関係の行政機関」
などと打ち込むとリーダーがあるそれらがヒットしやすいかと思います。
ただ、そこで読み取ったからって、そこには、ただの数字、もしくはアルファベットが書いてあるだけですけどね。
詳細の例として
※ISO規格の場合のコード内容
・最初の3桁・・・国コード
・次2桁・・・・動物コード
・次2桁・・・・販売会社コード
・最後8桁・・・固有の個体識別番号
マイクロチップにも種類はいくつかありますが、そのどれでも分かるのは、この程度の情報だと思って頂いて間違いはありません。
チップの情報を照会する作業が必要です
チップに書かれているのは「コード」の数字かアルファベットの羅列のみです。
迷子になっちゃった子を探す時、あらかじめ、検索用のIDとパスワードを取得していればインターネットでそれが可能となります。
が、現段階でそれを取得できる機関や施設は限定されています。
よって、マイクロチップの番号しかもたない我々一般人に「検索」は出来ません。
そんな、IDやパスワードを持たない、例えば私のような保護活動者がその対象動物に対しての検索をかけたい時などは、日本獣医師会や日本動物保護管理協会の事務局や担当のそれがある行政施設など、フェレットなら当然IFSにも、その全てに直接連絡をして、該当する飼い主さんがいる場合の手続きなどをしてもらいます。
この「該当する飼い主さん」というのは、マイクロチップを埋め込んで、情報をその機関にきちんと登録している人という事です。
マイクロチップを埋め込んだだけの子達。
その飼い主さんが何も登録をしていなかったり、一度登録をしただけで、その後引っ越しをしたり、なにか環境やその情報が変わった時、その登録の変更をきちんとしていなければ「何も分からない」のです。
保護した子がマイクロチップを埋め込んでもらっているからと言って、速やかに何かが解決するなんて事は1つも無いのが現状です。
これは動物保護の活動者として、何度も何度もしてきた悔しい思いです。
フェレットに関して
このチップには、フェレットの情報が記載されています。
国際フェレット協会でマイクロチップに記載されている番号を照合すると、販売していたショップがわかるようになっていますのでそこから飼い主の元へ連絡が届くようになります。
フェレットの飼育方法を教えます系のサイトに、こう書かれていました。
あのですね…
これは、マーシャルフェレットを購入した飼い主さんが国際フェレット協会に登録をしていれば、そういう事もありますよってだけの話であって
マイクロチップの番号では
「販売していたショップ」なんて分かりません!!
アメリカにあるマーシャルファームで埋め込まれるマイクロチップに日本の販売店が記載されるなんて事は物理的にあり得ないのです。
分かるのは「あらかじめ想定されている(契約している)卸問屋と、せいぜいその1つ先の契約会社(想定されている場合に限る)」です。
これは、「Aという卸問屋を経由してBという販売店にいく予定の子だった」という事が分かるだけなのです。
その先の何支店に振り分けられたかまでは分かりませんし、その想定から手違いや何かの都合で行き先が変わってしまったんじゃないかと想像できる子も過去にはいました。
そもそもそんな事が分かったからって、それだけでは何の意味もありません。
登録もしていない飼い主の個人情報を協会が把握しているなんて事もあり得ません。
保護活動において嬉しい情報としては、「正確なお誕生日が分かる」これだけです。
そのサイトは、こんな常識的な仕組みさえ分かっていないというか…実際に問い合わせた事も、協会の事もちょろっと聞きかじった程度の知識なんじゃなかなって思います。
お問合せをされる際には、これだけ個人情報の保護が騒がれている世の中で、仮に登録情報があったとしても、勝手にその情報があっちこっちに簡単に開示されるような事もあまり無い事もお忘れないようお願いいたします。
DRFのニョロリン達について
その後の問い合わせなどでそれが分かる事はあっても、マイクロチップの番号で「販売店の情報」が分かるなんて事はあり得ません。
血統管理などがとてもきちんとされているファームなので「問い合わせ」などで、それが判明するというだけです。
以下はDRF出身ニョロリンの飼い主様から教えて頂いた情報です。
どこにも登録してないマイクロチップなんて、何の意味もありませんね。それと、販売店?? マイクロチップを店が入れてるわけでもないのに、なんで販売店が分かるとか思うんですかね。わけわかりません。
DRF っ子の場合、オーナー情報を DRF に登録するときに、同時にマイクロチップ番号の確認と、日本獣医師会へのマイクロチップ番号、オーナー情報の登録手続きを行うので、確実にトラック可能です。
こういう事なのですよ。
DRFではお迎えの手続きの時にそのすべてを登録するから、照会をかけたら「身元がハッキリ分かる」というだけです。
「登録」しなければ(DRFでは「登録しない」という選択肢はありません)何も意味が無いのです。
IFS 国際フェレット協会
登録するだけなら、マーシャルフェレット以外の子達でも可能です。
マイクロチップの有無は関係ありません。
◎飼い主さんの氏名:
◎ふりがな:
◎郵便番号:
◎住所:
◎電話番号:
◎FAX番号:
◎E-mailアドレス:
◎フェレットの名前(ニックネーム):
◎性別:
◎カラー(セーブル、バタースコッチ、シルバーミット、アルビノ、パンダ、 他)
◎購入日:
◎購入店:
◎証明書番号
を電話、FAX、ハガキ、E-mail等で連絡するだけです。
登録の方法や協会の主旨などはこちら
のそのページで直接ご確認下さい。
巷に溢れる適当な情報のせいで「国際フェレット協会」の何たるかを誤解されている方が時々、見受けられますが…
もしもの時のために登録だけでもしておくのは良いんじゃないかと思います。
一番最近の例
リーダーがある動物病院で読み取ってもらい
「9桁の数字とアルファベット1文字」が分かりました。
それをIFSに問い合わせた結果
- お誕生日
- 出生時のカラー
- 卸問屋と某大手のペットショップ(チェーン展開している企業)に行ったであろうこと
- その後の登録は何もされていない
という事が分かりました。
※日本獣医師会では現行、登録可能な番号は「15桁の数字のみ」です、アルファベットが入っているナンバーは登録できません。
現実問題として
環境省などでも「飼い主データの登録」を推奨はしています。
⇒環境省:マイクロチップをいれていますか?
特定外来生物を飼育する時は、その届け出は必須ですがそれ以外の「普通のペット」のうち、どれだけの方がそれをしているのかは知りません。
実際に私はフェレットに関してそういう登録をした事はどこにも一度もありません。
あ!
「ペットのおうち」には登録をしました。
ペットのおうち「PET-ID タグ」
この記事を書くまで忘れていました。
これ、ワンちゃんには良いと思います。
首輪に付けてあげるだけでも充分にその効果は発揮できる優れものです。
ですが、記事上部の画像でお分かり頂けるこのサイズ。
フェレットにはあまり実用的では無いんじゃないかなって思います。
エルちゃんは首輪を着けた生活をしていないので、特にそう思うだけかもしれませんが…
正しい知識が無ければ何の意味も無い
上記のように「マイクロチップ」自体には大した情報は入っていません。
現段階では「マイクロチップを読み取った」だけで飼い主が分かるような物では無いのです。
「その後の飼い主の責任ある行動」があって初めて大きな効果を発揮できる物なのです。
だから、
マイクロチップを埋め込む
飼い主の住所や電話番号などの詳細データの登録
この全く異なる2つの作業が無いと、
「いざ」という時に、何の役にも立たない事を、その子の為に知っておいてあげて下さい。
とあるペット保険会社のサイトにもこうありました。
マイクロチップ自体には、飼い主の住所や電話番号などのデータは入っていないためデータベースへの登録が必要です。登録をするとマイクロチップのコードを読み取ったときに、そのコードから飼い主情報が照会できます。
日本では2007年からAIPO(アイポ:動物ID普及推進会議)というマイクロチップの普及を推進する団体がデータの管理を行っていますので、飼い主情報の登録はこのAIPO登録用のデータシートに記入することになります。
飼い主の連絡先の他にどうぶつの名前やお誕生日、性別、種類、毛色などの詳細も登録します。
動物によっては補助金がでる自治体などもありますが、チップの埋め込みとAIPOの登録料は大体\5,000前後です。
その後に何か、飼い主の情報が変わったりした時には「どうぶつIDデータ登録・変更申込書」に必要事項を記入し、AIPO事務局宛に送付します。
この申し込み書は、リーダーを置いている動物病院なら多分どこででも入手出来ます。
マイクロチップというのは、「世界にただ一つのコード」によって個体識別ができるだけの物です。
正しく使えば、身元の証明になるから、迷子や災害時にはぐれてしまった場合などでも、飼い主様の元に戻ってくる可能性がぐっと高くなります。
その他にも、盗難されたときの照合や動物検疫時の個体証明にもなります。
そういう手続きをする事によって、それぞれの自覚が芽生えたりして生涯飼育の推進(終生飼養の責任感)にも繋がるだろうし、
終生飼養の責任は必ず持っていて欲しい大事な覚悟。「終生飼育」と「安楽死」
平成24年9月に動物の愛護及び管理に関する 法律の一部を改正する法律(改正動物愛護管理法)が公布され、 平成25年9月1 ...
現実問題として、無責任な動物遺棄もだいぶ減るんじゃないかって私は考えています。
だから、それを正しく推奨していきたい気持ちがあるのです。
だから!
巷にはびこる「マイクロチップが入っているから安心ですね」みたいなデタラメな情報で何の根拠も無い安心を促して、いたずらに、常識あるはずの飼い主さま達を無責任な飼い主に誘導するような文言が許せないのです。
店頭でも「マイクロチップが入ってます」だけを売りにしているショップがあるそうですが、「入っているから何だ」という説明をきちんとしていない店もあると聞きました。
ゆゆしき事態ですね、これは。
Twitterでのお声
マイクロチップ=迷子になった時便利・お守りになる?って感覚だけで動物病院に相談した事あります そこは埋め込みに対応してなければリーダーもないので、結局のところリーダーがあるとこなんて限られてるし…って話で止まりました(^^; 登録作業しないといけないって話広まりますように…
ほらね!
こういう事なんですよ。
色々ちゃんと調べてくれて、自分の事をちゃんと考えてくれる飼い主様に、ニョロリンはすごく安心した生活を送れてるんじゃないかなって思います。
また、こういうご意見も頂きました。
マイクロチップは『ROM』なんですね。 てっきり非接触タイプで外部からデータ書換が出来るのかと思ってました。 すると、チップから個体識別番号だけを読むことが出来る、と…納得。
そうです!そうです!
ご理解頂けて嬉しいです。
多分 "IC" なんて言っちゃうから誤解を生むんであって、実際のところ、マイクロチップに入っているメモリなんて、"IC" と呼ぶのも憚られるレベルの、単に数十桁の 0 か 1 を記憶できるだけの、極小のメモリでしかありません。
これを本当に外から非接触で読み書き出来る、例えば SUICA のようなものにしようとしたら、絶対に現在の価格では作れません。SUICA のような IC カードは量産効果で廉価になっているだけで、それよりはるかに普及率の低い動物用マイクロチップは、そんな値段では作れません。
それと、もし本当に「読み書き可能なマイクロチップ」を作ってしまったら、片手で持てるリーダーでは書き込みに対応できず、最低でも PC と、専用のリーダ / ライタ、それと専用のソフトウェアが必要になって、ハードウェア、ソフトウェア、それにシステムの開発費で膨大な資金が必要になるでしょう。ここまで普及率の低いものには、どこもそんなにお金はかけません。
そんなわけで、「マイクロチップが入っているから安心」とか言ってデマを広げている連中を見ると、いろんな意味で腹が立ってのです(-_-#
ほらっ!
「フェレットのマイクロチップについてちゃんと知ってる人」は皆こうして、憤りを感じてるんですよ!
適当な話を広めないで欲しいんです。
ちゃんと知ってるからこそ、そういうデタラメな話が広がっているこの状況が招く「その後」が現実として容易に想像できちゃうから、本当に怖いんです。本当に心配してるんです。
皆、本当に心から怒ってるんですよ!!
(今時の専門用語が分からず、上手く説明出来ない私に代わって、きちんと説明して頂いてありがとうございました。)
確かに、何かそういう仕組みのマイクロチップを個人で自身のペットに埋め込まれている方もいるのかもしれません。
ただ、私は「そうしている」というご本人と出会った事も、その事実があるというお話しを聞いた事もこれまで一度もありません。
出所の分からない根拠の無い噂話でならあります。
ワンちゃんやニャンコスに個人でチップを埋め込まれているという飼い主様にはたくさん出会ってきましたが、その方達でも、その詳細は理解しておられないんじゃないかな…という印象を受けた事が無いわけではありません。
現段階で日本におけるペットに埋め込むマイクロチップの仕組みとその活用方法においては、先にも述べたように
その子を識別できる物としてマイクロチップを埋め込む
+(プラス)
その子の情報をその機関に登録する
これしか無いと思って下さい。
登録をきちんとしてもらっている子にしか
マイクロチップの意味は無いんです。
マーシャルフェレットちゃん達にはマイクロチップがすでに埋め込まれています。
だから、その情報をきちんと然るべき機関に登録してあげて下さい。
ただし、ここまでお読み頂いたあなたがお気付きのように…
個体識別番号に対応したデータベースが統一化されていない
のが現状です。
だけど、現段階ではまだ、そういう問題があったとしてもマイクロチップの活用法としては、先ずはどこかに登録してあげなければ、話にも何もならないのです。
だから、万全を期すためにはどこか一か所ではなく登録できる全ての機関に登録をするのがベストかなって思います。
このサイトを閲覧して下さっている皆さまも、巷に溢れる多くの知ったかぶりで無責任なそういう文言で勝手に安心したりせず、マイクロチップの本来の役目とその後に何が必要なのか、何をしてあげなければいけないのかこれを機に、きちんと知っておいてあげて欲しいと思います。
最後にもう一度言います。
「マイクロチップが入ってます」だけでは、いざと言う時、何の役にも立ちません!!
するのなら、きちんと「登録まで」してあげて下さいね。
一番は脱走しないように気を付けてあげる事ですけど…
ニョロリンを脱走させてしまった時には現状としてマイクロチップ云々より、こちらの手続きを先に進めてあげて下さい。
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いつか、マイクロチップを読み取っただけで、速やかに飼い主様の所へ皆が帰れる。
そんなペット社会になっていくと良いなって思います。
※いたちのおうちでは、ご縁があった里親様にこれらの事をお話しさせて頂くだけに留め、今日現在までマイクロチップの導入も各機関への登録の強制もしていません。うちの子達はしていないので…
みんな皆が健やかなニョロニョロ生活を送れますように☆彡