保護っ子のこはねちゃん

little patch

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いたち(フェレット)

保護を減らすための第一歩!里子と保護っ子を同じに考えてはダメ!フェレットを里子に出す・出した時の事についての返信あり

いたちのおうちは基本的に

※こちらからの返信が届いているのかいないのか不明な件が多すぎるため、お返事は原則として記事内でさせて頂きます。回答までにお時間を頂きます旨、どうぞご了承ください。

と、お問合せフォームにそう書いてある通りなのですが、急いだ方が良いと判断したものについては、当然、速やかに直接、お返事をさせて頂いています。

先日、届いた数件につきましてもその日のうちにお返事をしたのですが、届いていますでしょうか…?

それっきりになってしまっている方もおられるので、こちらで改めて記事とさせて頂きます。

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フェレットを里子に出す・出した時のことについて

このようなお問合せがありました。

現在パスバレーのオス5歳を赤ちゃんの時から飼っています。そして私自信妊婦で出産間近です。

名前がリッキーといいますが噛みグセが未だ治らず何をやっても治りません、、子供も産まれる事もありもうずいぶん遊んであげる事ができていません、、出産後は尚更ケージから出してあげる事もできなそうで5年も一緒にいた事を考えると辛くてたまりません。そこで里親に出せないかと悩んでいます。
予防接種が去年からしていません。
以前は車があったのですが去年からなくなり通っていた病院に通えなくなってしまいあたふたしている間に時間だけがすぎてしまいました。
お話しを聞かせて頂けたらと思っています。宜しくお願い致します。

※リッキーちゃんという名前は私がそう仮名とさせて頂きました。

また、このようなお問合せもありました。

先日、知人の飼っているフェレットの里親を代理で募集したところ、
”そういう子には里親がつかない事が予想されます。フェレットというのは寿命が短い生命ですからこういう事は急いだ方がその子の為です。
当方○○住みですが、交通費を頂ければ速やかにお引き取りに伺い、こちらで里親探しを承ります。
こちらには独自のネットワークがありますので里親さんはすぐに見つけられますので是非ご検討下さい。”
というご連絡を保護活動をされているという方から頂いたのですが、これは普通の事なのでしょうか?

※○○は私が伏字にしました。

どちらの方からも、「困って色々と検索をしていて、いたちのおうちにたどり着いた」というような事が書かれていました。

同じころ

里親募集サイトなどを見ていると胸が潰れそうな思いです。

そこで、世に溢れる行き場のない子達について、引き取りはとりあえず行ける時には自分が行くので、そちらでは保護フェレットの受け入れ態勢だけを引き続きお願いします。

今後もそういう形で協力していけたらと思います。

というようなご連絡が「初めまして」からのご挨拶で保護活動者を名乗る方よりありました。

すぐに、その協力はしませんとお断りのご連絡を「ちょっと良いですか?」なお話しと共にさせて頂きました。

※すぐ上の里親募集に声をかけたという方はこの方ではない事が分かっています。

里子は里子、保護っ子ではありません

もちろん、そのお返事はもっと長く深いお話しになりましたが、文字数制限があるTwitterでもそのまとめとして、このように言わせて頂きました。

これは、その方と同じように他にも「保護」について少し勘違いをされている方がいるかもしれないと思っての発言です。

もちろん、その方からは「確かにそうですね。熱くなって考え違いをしてました。」と、このお話しをブログ記事にする事の了承も頂き、ちゃんとお話しはまとまっています。

保護案件なら「最後の責任を飼い主さんにきちんと果たさせる」ところまでが保護活動者としてのつとめ

いたちのおうちは「保護を必要とする子が出ないペット社会」にしたくて活動をしています。

「世界中の皆々様に」だなんてそんな大きな声は出ませんが、地道にででも一人一人の意識をきちんとそういう風にしていってもらうために、その声を出し惜しむ事はしません。

だから、飼育継続不能・飼育放棄など保護(レスキュー)案件の場合は特に「その都度」「その都度」が大切な「一回ずつの活動」として、毎回きちんと、そこにいかなる理由があろうとも、お迎えをした命に対する終生飼養の義務を果たせなかった事への責任をきちんと認識してもらい、なぜそうなったかを考えて頂き、もう二度と同じ事を繰り返すことがないように、お話しをさせて頂く事が活動の一環にあります。

「とりあえず」生体を確保してどうのこうのというのは、薬物乱用の疑いがあるなどで常識が通じない、まともに話が出来ない飼い主さんの元でその子の命が危ないという場合にのみです。

もちろんその場合でも警察や行政などその後に法的措置やご家族の方を含めた話し合いなどを視野にいれて、「同じことを繰り返させないため」にとても慎重に事を進めなければならないのです。

いつも言っている事ですが、通常の里親募集に声をかけて「こっちで何とかします」だけでは保護活動とは言えません

「もうそういう子がでないようにするまで」をやって初めて「保護活動」になるのです。

そして、里子は「行き場のない子達」ではありません。

里子は里子、次のお家へストレートに行ける子を、勝手に「保護っ子」扱いにしてはいけないんです。

保護活動者が保護っ子を作るような事があってはいけません

リッキーちゃんの飼い主さんにはこのような返信をしました。

と言っても、リッキーちゃんのお世話はそうも言っていられませんものね…
お話しでは、もうすでに、お世話が難しい状況にあるようですし、その中で里子に出そうかとお考えであるのでしたら
私はぜひそうすべきだと背中を押させて頂きます。
無理して一緒にいるよりも、次の幸せを考えてあげる事でお互いが幸せになっていくのを実際に何例も私たちは見てきましたから。
ずっと一緒にいたリッキーちゃんと離れるのは寂しい選択にはなるかもしれませんが、だからこそ、しっかりと次の幸せに繋いであげようと、そんな風に考えてあげて欲しいのです。
里親さん探しには「ペットのおうち」というサイトがお勧めです。
URL: https://www.pet-home.jp/all/
いたちのおうちも利用しています。
どのような人を里親さんとして考えたら良いのかはこちら いたちのおうち:「フェレットを里子に出す時【良い里親さんの選び方】相応しくない人の特徴と見極め方」などを参考にして頂けたらと思います。
また何か不安になってしまった時やお困りごとがありましたら
いつでも、ご連絡いただけたらと思います。

前後は省いていますが、送信したメールより抜粋してきています。

私たち保護活動者がまずやるべきは里親さん探しのお手伝いです。

「引き取って欲しい」と言われてもいないのに、こちらから「引き取りましょうか」と声をかける事はありません。

保護活動者が「引き取ります」と声をかけない理由

保護活動者が直接引き取りに動くという事はその子は「レスキュー対象=保護っ子」という事で「里子」ではなくなってしまいます。

詳細はこちら『保護活動者が動いたらその子は「里子」ではなくなります』でもお話しさせて頂いているので今回は省略しますが、私たちが直接、手を出すという事は、せっかく次のお父さんお母さんに直接そのまま繋がろうとしている子を「保護っ子」にしてしまうだけで、その子にとっては何のメリットも無いのです。

だから、そういう時には、「お困りごとは何ですか?」と声をかけて、里親さん探しのお手伝いをするのが「普通の保護活動」なんです。

しつこいですが、「引き取って欲しい」と言われてもいないのに、保護活動者側から「引き取りましょうか」と声をかけてはダメなんです。

それは「フェレットのために」です

その子を「保護っ子にさせないため」というのはもちろんですが、それまで一緒に暮らしていた飼い主さんが一番その子を知っているわけですから、その子にとって「次の理想のお家」を一番分かってあげられているのは飼い主さんです。

一番ベストなお家を一番速やかに見つけてあげられるはずの飼い主さんがそうやって次の幸せへって探しているところに、頼まれてもいないのに横から入っていって「私が代わりに探してあげます」はどう考えても余計なお世話でしかありません。

今すぐお家から離れなければならない理由もないのに「一旦、こちらで預かります」だなんて、短期間に何度も何度もお家が変わる事になるのは、この子達にただ不安とストレスを与えるだけで、保護活動とは名ばかりの、蓋をあけたら単なる命のたらい回しみたいな事、あって良いはずがないじゃないですか。

そしてもう一つ、

飼い主さんが「自分の都合で手放す事になって」と、その子に対してそう思う瞬間があったとしても、保護活動の名の元で「里子=可哀想な子」という目を持ってはいけないって、これは、自分がレスキューホーダーにならない為に、きちんと分かっていないと、とても危険な事なのですよ…

どうしてもの時はせめて「預かりっ子」として…

そうは言っても、例えば、アレルギーになってしまったなどで「もう今すぐに」「一時も早く」手放さなければならない事情というのはありえます。

そういう時には、保護っ子にさせない「お預かりっ子」としてお引き受けする事はもちろん出来るので、それはTwitterで何度もお話ししてきています。

保護を必要とする子が出ないペット社会を目指しているいたちのおうちは、「保護っ子を作り出す」ような事にならないよう、里子と保護っ子の線引きをきちんとつけているので、そのどちらでも無いそういう子は「お預かりっ子」という呼び方をするのですけど、

私は警察署からの子(いわゆる保護っ子)も「預かりっ子」と言っちゃってたりするから、まぁ、対外的にはややこしいかもしれませんが、そこは「自分たちの中ではその線引きをきちんとしている」とご理解頂けたらと思います。

もちろん、その線引きの「線自体」はそれぞれの保護活動者や団体によって多少は違います。

だからその辺の事については、保護っ子をなるべく出さないよう「それぞれが自分達の物差しを持っている」とご理解下さい。

もう、1人1人にその意識を持ってもらわなければいけない時にきてるから(老子の格言より)

老子の格言に「授人以魚 不如授人以漁」という言葉があります。

これは、「(飢えている人がいる時には)魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」という意味で、「その人に魚を与えればとりあえずの腹は満たせるがそもそもの問題の解決にはならない。本当にその人の事を思うのなら、その人がもう一生飢える事がないように魚の釣り方を教えてあげるべきなのです」という考え方のお話しです。

保護活動もこれと全く同じなのですよ。

どこかであがった「困った助けて」の声に、とりあえずででも手を差し伸べるのは人として当たり前のことです。

とりあえずのお腹を満たしてあげる事は何も悪いことではありません。

ただそれを「保護活動」だと言うのであれば、魚を与えるだけの行為では用が足りていないですよって、もうそういう事にならないようにまでをきちんとする事でやっと保護という問題に取り組んだ事になると、私はそう思っているのです。

そして、この教えには「(魚を与えることで)相手から感謝される事を気持ちよく思ってはいけない。釣り方を教えず自分がいないと相手が食べていけないような状態を作りだし感謝まで得ようとするのは浅はかで愚かな人間のすることだ」というような解釈もできると確か習った覚えがあるのですが、これもまた然りです。

くどくなるのでもう言いませんが、自分でお魚を釣ろうしている人にお魚を与えるような行為は保護活動ではありません。

また、そういう時に必ず見かける、「最初から魚の釣り方を知らないからいけないんだ」「なんで知っておかなかったんだ」的な発言…分かりますよ、もちろん。

私だってそう思う事ありますから。

でも、その時にそれを言っても仕方が無いのですよ…

これから、この先の社会では皆が知っていて当然になるよう、今からそこを目指していく時なんだと、そう考えていきましょうよ?

まとめ

長くなりましたが、今日のお話しで分かって頂きたいのは、いつもと同じで、いたちのおうちは「保護を必要とする子が出ないペット社会にしていきたい」って、それだけです。

そのためには、「今」何をすべきかが大切であるという事を、皆にその都度、考えて欲しいのです。

保護活動者がどうしたこうしたより先に、困っている飼い主さんには助けてあげられる誰かがすっと手を差し伸べる、それがいつしか大きな輪になっていく…とてもとても素敵なニョロリストの輪。

保護活動だとか何だとかそんなものが必要のないペット社会。

皆で協力し合って、そういう社会にしていきたいです。

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

-いたち(フェレット)
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