フェレット多頭飼い

多頭(11匹)飼育のお家

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巷で話題のアレ

何匹から?多頭飼育とコレクターの違い【飼育崩壊】アニマルホーダー(フェレットは100%がレスキューホーダー)になりやすい人の特徴

私はフェレットの保護活動者ではありますが、飼育者としてのキャパは「2匹(自分の子)+1匹(いつ来るか分からない預かり委託を受けるための余裕)+1匹(介護が必要な保護っ子をいつでも受け入れるための余力の最大4匹」が自分の限度だと思っています。

保護活動者としての受け入れ可能キャパとしては極端に少ないです。

それでも警察署とのお約束で期間内は「うち」で責任を持ってお預かりする子がいたりして、それ以上の匹頭数になる事もあります。

だから、それ以外の時には頼らせて下さいと皆さんに広くお願いをする事もあるし、いつでも頼れる預かりさん達との連携や横の繋がりは何よりも大切にしています。

完全室内飼いという閉ざされた空間で、しかもフェレットのような小さな生き物は特に「全部、自分で抱え込める」と錯覚を起こしがちです。

私はフェレットという生き物が大好きです。

一度でも触れた事がある子に対して、これまで一度だって「欲しくない」と思った事はありません。

どの子もみんな可愛くて、出来ることならその全員を「自分の子にしたい」って思ってしまいます。

でも、そんな事は「自分には出来ない」って保護活動者だから知っているのです。

これまでずっと保護活動というものに携わってきて、自分の最低キャパをきちんと自覚していない善意は、そのまま飼育崩壊まで待ったなしに増えていく恐ろしさを何例も見てきました。

皮肉にも私は保護活動者だから、保護活動者として、どんなに可愛い子が目の前にいようとも「私のキャパはここまで」をきちんと自覚しておかなければならないって誰よりも強く分かっていないといけないのです。

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何匹から?アニマルホーダー【フェレットはレスキューホーダー】多頭飼育崩壊させる人は100%「そういう人」

前回の記事でも少しお話ししましたが、動物コレクターやアニマルホーダーと多頭飼育者とでは全然、違います。

5匹でも10匹でも適切な環境で、知識を持ってその全ての子達にきちんと愛情を注げる多頭飼育者さんは実際にたくさんいて、それは何匹だからそうであるというように、匹頭数で判断する事ではありません

また、繁殖力があるワンちゃんや猫ちゃん達の場合、全ての子に不妊手術を施しているかどうかでその判断をしたりもしますが、元々それがないフェレットですから、判断基準が違います。

そういうところからして全てにおいて「犬や猫とは違う」のがフェレット達が置かれている環境です。

今日のお話しで勘違いや誤解をされては困るので先に言っておきますが、これからしていくお話しは「こういう人が必ずそうなります」ではなく、あくまでも「こうなっていった人はもれなく100%全員にそういう特徴がありました」という結果からのお話しです。

だから、もし、あなたにその兆候があるのなら、これを読んで今から自分はそうならないぞと気を引き締めて頂ければ良いだけですし、ご家族やお友達にその兆候が見られるのであれば、注意深く見守って、そうなる前に「それ以上はもうダメだよ」と制止してあげるなどして…そんな風にこの記事をお役立てて頂きたく思います。

間違っても、ここにそう書いてあったからと上っ面だけで判断して「あの人はそうだ」と決めつけたりする材料にするのだけは止めて下さいね。

フェレット多頭飼育

@ferret0717

ホーダー(Hoarder)とは心の病を抱えている人

アニマルホーダーの説明の前に「ホーダー」について、少しお話しさせて頂きます。

元々は、『(他人から見ればガラクタやゴミであっても)当人にとってはとても大切なものだと主張し続け(自分でする事も他の人の手を借りてでもその全てにおいての意味で)片付けや処分を拒否し続けて、自分の家をゴミで埋め尽くしてしまうような人の事をアメリカでは「ホーダー」と呼び、それは精神疾患の一種です。』みたいなところから始まっているのですが、

昨今、テレビなどでよく特集を組まれたりもしている、汚部屋住人などと揶揄される強烈な(他の人には理解されづらい分野などの)コレクション癖で単純に「物が多すぎて片付けられない」や、ADHDの方などの「片付けたいのに片付けられない」等とは決定的な違いがある事、お分かり頂けますか?

彼らは、片付けられなくて困っています。

対して、ホーダーは片付けられないのではなく「片付けてはいけないという思い込み」「片付けたくないという意思」を持ってそうしているため、「困っていない」のがその特徴です。

これは、処分してはいけない、片付ける必要はない、全部大切なものだから…等々という思い込みで抱え込んで(ホールド)しまう、いわゆる強迫観念の一種です。

もちろん、人間だれしもに強い拘りや思い込みを持つ何かはあるかと思います。

ただ、ホーダーと呼ばれる人たちは、それによって日常生活がままならなくなっているのに、それでも思い込みによって抱え込む事(ホールド)を止められず、衛生問題でご近所トラブルを起こしたり、悪臭や虫やネズミなどを大量発生させて最終的には条例や法律によって強制撤去されるまで、もうどうにもならなくなってしまう…物理的な片付けだけではなく精神的な治療を必要としている場合が多いとされる方達なのです。

これは、専門的にホーダーについて研究している学者さんの研究書と商品紹介にあった本に書いてあったのですが、そこまでになってしまう前に、ホーダーと呼ばれる方達でも、このままではいけないと思う時はあるのだそうです。

でも悲しいかなもうその時には「こんな状態にしてしまった」と、そんな自分に更に心を病んでしまうだけで、「もうどうにもならない」と、そこでもまた更なる病的な思い込みで、どんどんどんどん闇深く状況を悪化させていってしまうんだとありました。

ちなみにこの本ね

ホーダーとは「どんどん状況を悪化させていってしまう」病気なのです。

アニマルホーダーとは

収集の対象が「動物」になっただけで、アニマルホーダーはこのホーダー(精神疾患の一種)です。

コレクターとホーダーが違うようにアニマルコレクターとアニマルホーダーも違います。

ホーダーが「自力ではもうどうにもならなくなるまで抱え込みが止められない」のと同じように、アニマルホーダーも飼育崩壊するまで抱え込みを止められません。

嫌な言い方に聞こえたら申し訳ないのですが、これまで見てきた結果からだけでお話しさせて頂くと、(それが良いか悪いかは別として)お金をだして動物を買い集める動物コレクター、いわゆるマニアと呼ばれる人たちが飼育崩壊でレスキュー対象になったという事例を私は小動物では見た事がありません。

(※繁殖力を持つ動物のブリーディングを兼ねている現場(ブリーダー業を営む営んでいないは関係無く)の崩壊はまた別問題です)

フェレットの場合、匹頭数だけでいうと「超多頭飼育」の部類に入る飼育者さんは何人もおられます。

今日のお写真は全て11ニョロ飼育の飼い主さんからお借りしたものなのですが、「フェレット達の専用のお部屋」として、これだけの広さ(こんなに引きで撮っても全ニョロが写りきれてない広さ)があります。

フェレット多頭飼育

@ferret0717

いくら小動物とはいえ、「きちんとした適正な飼育」を考える時には「十分な飼育スペースを用意できること」も必須条件なのですよ。

このように「たくさん飼っている」というだけで、深く物事を見られない人に心無い言葉を浴びせられる事があるというお話しを多くの多頭飼育者さん達から聞く事がありますが、私から言わせてもらえばそんなもん、それだけの数をペットショップからお迎えできる経済的余裕がある人はどれだけ頭数がいようと「崩壊」はしません。

もちろん、突然、収入がどうにかなる事もあるかも分かりませんが、元々に余裕がある(=冷静な思考を持っている)方達は、そうなりそうだと事前にきちんと把握して自身で判断して、そう(崩壊)ならないよう回避できるのですよ。

多頭飼育者、アニマルコレクターとアニマルホーダーの決定的な違いは、経済的な余裕はもちろんですが精神的な余裕があるかないか、「精神を病んでいるかいないか」の、そこです。

「アニマルホーディング(飼育崩壊)はその25%が保護活動を行っている人や団体によるもの」だと、これは、アメリカの動物虐待防止協会の統計なのですが、その他過半数というか残りほとんどを占める「ブリーディング(繁殖)を行っている人」が限られた唯一の施設しかない現在の日本でのフェレットの飼育環境で飼育崩壊させる人は、私が見てきた限りその全員が「フェレットの保護をしてます」って一度以上、口にした事がある方達でした。

完全なる「レスキューホーダー」です。

フェレット以外の動物たちのレスキューホーダーのお話しはこちら、地域猫の活動をされている「ねこてんさん:アニマルホーダーという病気」などお読み頂くと分かりやすいかと思いますが、そこに書かれているような「保護した子から繁殖して更にどんどん増えてしまう」という心配がないフェレットでもそれは起きるのです。

知っておいて下さい。

レスキューホーダーとは?

過剰・異常な保護活動者をレスキューホーダーと呼びます。

これは、キャパを超えた過剰な匹頭数の里子集めをする保護活動者も、動物保護の妄想に依存していたり、いわゆる自称でしかない保護活動者も、その全部をひっくるめて今日はそう呼びます。

先にこの「自称でしかない保護活動者」の例を少し出させて頂きますと、例えば、転勤などの事情があっての通常の里子譲渡で引き渡されたはずの子をレスキューホーダーは「保護した」と言います。

そのうち、いつの間にかその子達は「虐待を受けてた子」だとか「捨てられるところだった子」にまでなっていったりします。

それを知った元親さんと実際にトラブルになっていた例も知っていますが、本来「保護活動者」は活動者だと名乗って通常の里親募集に応募するような事はしません。

何かトラブルになりそうな時だけ「お力になれるかもしれませんので、お話し聞かせてもらえませんか」とお声掛けするだけです。

そうやってどんどん匹頭数を増やして自宅で飼育しているだけなのにも関わらず、「うちではこんなにたくさんお世話をしている=保護施設なんです」と名乗られていた方もいました(※シェルターのような保護施設を名乗って良いのは動物取扱【業】持ちだけです)。

他にも、原因不明の突然死が多い理由は、飼養環境から考えて超過密飼育によるストレスじゃないかと常に噂がある「保護をしてます」って言う方もいました。

とにかくそうやって、何をもって「保護」だと言っているのかは分からなくても、本人がそう名乗っているのだから、事情を知らない方達から見たら、その人は「保護活動者」に見えますので、先ほど言ったように、ここではもう全部ひっくるめて「レスキューホーダー」としてお話しを続けます。

間違わないで下さいね、そこに(他意はあるかもですが)悪意はありません。

何度もお話ししてきているように、「アニマルホーダー」は動物を集めることに依存し続けてしまう心の病です。

これまで行った崩壊先の方々(ペットショップ倒産は除く)は

  • この子達は可哀想な子なんだと思い込んでいる
  • なんとかしてあげられるのは自分しかいないと思い込んでいる

全員がこの二つにガッツリ当てはまる典型的なレスキューホーダーでした。

先ほども少し話題にしましたが、「ホーダー」は、最初からそうだったとか、ある日突然そうなる、わけではありません。

その状況にいるうちに「どんどんそうなっていってしまう(悪化させていってしまう)」のが、その特徴です。

初めは皆、優しい気持ちだけから始まっています。

そこで、きちんと自分のキャパを冷静に見定められないまま、その感情だけで走り出し、状況をどんどん悪化させていってしまう中で、心の病みもどんどん深くなっていき、フェレットへの執着、可哀想な子達を保護しているのだという自分への固執を深め、他者の介入を嫌い(アニマルホーダーは自分にしかできない事をしてると思い込んでいるので他者の話しを聞かなくなります)

そうして、気が付いた時にはパンク(崩壊)という最悪のシナリオを辿っていってしまうのです。

これは、周りの責任でもあるというか、「周りが分かっていたら」そこまで彼らを追い込まずに済むのです。

彼は強すぎる思い込みから妄想の症状が出やすいのかどうかは分かりませんけど、平然と事実とは違う話しをします。

だからちょっと深く突っ込んだ質問をしたら「あれ?」って思うような点がポロポロ出てきます。

よく見ていると、やっている事と言ってる事がチグハグだったりします。

だから例えば、確信はなくても何となくおかしいなとそういう事に薄っすらとでも気が付いていても、社交辞令ででも労いの言葉をかける事はありませんか?

それが、レスキューホーダーを生み出し加速させるきっかけとなるのですよ。

激しい思い込みからくる責任感だけに囚われたアニマルホーダーにとってその言葉は、自分の環境を省みる冷静さを失わせ、保護をしているという自分に酔いしれさせ、「その期待を裏切るわけにはいかないから」とどんどん追い込んでいく呪いの言葉となってしまうのです。

そして、とても厄介な事に、ホーダーは心の病ですから、その治療をしなければ何度でも繰り返します。

一度、崩壊させても、早ければ一年と経たずに何事も無かったかのように、また里子集めを始めます。

だから、知っておいて下さい。

アニマルホーダー化しやすい(レスキューホーダーになりやすい)人の特徴(予備軍)

  • 最初の子のお迎えから1年未満でどんどん無計画に里子(保護っ子)を増やす
  • 匹頭数と家の広さが合っていない(飼養環境の詳細を明かさない)
  • 有り得ない条件(例えば新幹線で行かなければいけないような距離)なのに、特に理由なく(私が飼います!みたいな理由だけで)里親募集に見境なく応募する
  • お迎え経緯に可哀想な子(というエピソード)がやたらと多い
  • 匹頭数の半数以上が「里子」「保護っ子」
  • 「だから私に任せて下さい」のごり押し
  • 「保護してます」というだけで活動報告の場(ホームページ等)の用意が無い

当たり前の事ですが、崩壊させようと思って多頭飼育に踏み出す人なんていないのです。

皆、初めは「一匹」からです。

皆、最初は「可愛いフェレットが」「可哀想なフェレットを」、ただ「何とかしてあげたい」から始まって、「いつの間にか」手に負えない(=崩壊環境)になっていってしまうんです。

誰かがアニマルホーダー化している事に気が付いたとしても、残念ながら、私たち保護ボラや役所、愛護センター、警察署はそれだけでは介入する事が出来ません。

本人がキャパオーバーに自分で気づいてsosを発してくれるか、近親者など第三者からの通報がなければ何も出来ないのです。

だからそうなる前に「フェレ飼い仲間」の皆が協力して、その状況を悪化させないようにしてあげるしかないのです。

それには、

こういう特徴が見られる人に里子の譲渡をしないことが第一です。

参考までに
フェレット(里子)
フェレットを里子に出す時【良い里親さんの選び方】相応しくない人の特徴と見極め方

某所の人気ランキングで不動の一位を何年もの間ずっと続けてきているペットがフェレットなのですが、その某所がどこか分かりますか? 「里親募集サイト」 はい、正解です。 一般家庭では繁殖させる事が物理的に( ...

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また、あなたがそうなってしまってもいけません。

今一度ここで、自身のキャパを冷静に見直して頂き、それでも出続ける保護を必要とする子達に対して、自分には何ができるのか、また、健全な里子譲渡についてを考えて頂けたらなと思います。

おしまいに

長くなったので、サラっとだけにしますが

昔から気に入ったものを過剰に集めたがる癖があり、また執着心も強く、フェレットはどんな子でもただひたすらに可愛いと思う、幼少期から計画性がない事で有名だった私は、放っておいたらアニマルホーダー予備軍一直線です。

だから、人一倍、そうならないように戒めているけれど、そうならないように皆さんに見張っていてもらわないとダメです。

保護活動者だからといってどんどんどんどん自分の子としてフェレットを増やしていくような事を言いだしたら、「お前のキャパは4匹だって言っただろ!」と、遠慮なくどうか叱ってやって下さいね。

よろしくお願いいたします。

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

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