こんにちは~(*`・ω・´*)ノ
いつも楽しく参考になるなど、見させてもらってます。彩羅たちのおとうちゃんです。ちょと気になったのですか、ちまたでフェレットは視力があまり良くないと言われてるのですが、1メートルぐらいの距離であれば、ちゃんと認識出来てるとあもうのですが、我が家の子たちはおやつのバイトを、見せた時のΣ(゚□゚)ε=ε=(っ≧ω≦)っと駆け寄り方や表情が違うので、ちゃんと見えてるのではないかと、思いましてメールしました
返信
こんにちは('ω')ノ
私もこれまで、この子達に視力検査をした事があるなどの話は聞いた事がないので、ぶっちゃけ、正確な「視力」については分かりません。
でもって、「視力があまり良くない」については、「ちまたで」どころか、私もこのブログ内でそう書いています。
これは、噂話とかイメージとかで巷で言われてる系のお話しでは無く、これが「フェレットの一般的な基礎知識(獣医学)」なのです。
フェレットの視力や視野はどのくらい?
瞳は横長のやや楕円形でお顔の正面よりやや側面についているため、 前方は立体視できるうえ視野は270度だと言われています。 ...
ここでちょっと、私自身のお話しをさせて頂くと…
もともとの視力は「0.04」でした、レーシック手術を受けて「1.0」程度までにはなっていたはずでしたが、昨年の検査では「0.8」でした。
最近また視力が落ちてきたのかなって思ったりもしているところに、老眼が始まったみたいで、なんだかもうよく分からない、見えてるんだか見えていないんだかも分からない事がしゅっちゅうあります。
でも別に日常生活でそう感じるのは本などの細かい字たくさんを見るときくらいなので「見えてないんだな」って他人に気付かれる事も無く、むしろ気を使って優しくしてくれたって良いじゃないかとさえ思ったりもします。
話がそれましたが、アフリカのハッザ族の代表の視力は「11.0」だそうです。
これは、ビルの14階から地表を見下ろし、地面に立てて置かれたパスタ麺の数を数えられるという事になるそうです。
詳細はこちら:メガネスーパー【夢のメガネ】視力11.0では、どこまで見えるのか?
「視力」と一言で言っても、その中身は「そういうもの」だと思って頂けたらと思います。
そのうえで、今日は「認識出来てる」と「見えてる」の違いについてを、まずは、フェレットの白内障のお話しから書いてみようと思います。
今日のお話しは、色々と例を挙げて、私的に超詳しく書いたつもりなのですが、そのせいで「長い」と怒られたので、こちら(フェレット【目が見えなくなる病気】白内障とは?)にサラっとまとめました。
実際の白内障のニョロリンのお写真はそちらで使わせて頂いています。
お時間がない方はそちらを、お時間がある方はこれ以下を…参考までに、お読み頂けたらと思います。
フェレットの白内障とは?
人間のそれと同じで、目の水晶体が濁る病気です。
水晶体はカメラの凸レンズに相当し、目に入ってくる外部の光を曲げるはたらきがあります。網膜に画像がキレイに表示されるよう、ピントを調節しています。水晶体のつくりは生き物によって違います。
⇒参天製薬:水晶体の仕組み(人間用)
目の構造
①結膜
②角膜
③瞳孔
④虹彩
⑤上直筋
⑥硝子体
⑦網膜
⑧視神経
⑨強膜
⑩下直筋
⑪水晶体
⑫毛様体小体
⑬毛様体
本来、無色透明であるはずの⑪水晶体が何らかの理由で白濁した状態が白内障です。
白内障(水晶体が濁る)原因
水晶体が濁るという状態は、水晶体の細胞内に存在するクリスタリンタンパクというタンパク質の異常変質によるものです。
クリスタリンタンパクは、本来であれば非常に小さく、水晶体の働きを邪魔することはありませんが、クリスタリンタンパクを構成しているアミノ酸が、様々な要因によりストレスを受けることで、異常なサイズの塊へと成長してしまうのです。
これにより、水晶体を通過するべき光が眼の奥に届かなくなったり、反射して眩しくなったりしてしまいます。
白内障は、眼の病気ですが、タンパク質が引き起こす病気でもあるのです。
生き物の体を構成している「細胞」の中には、タンパク質を分解する酵素が含まれており、それらの酵素によって異常な状態のタンパク質が分解されたり、古くなったタンパク質が分解されて、また新しいタンパク質を作成するという“代謝”の機能が備わっています。
しかし、なんらかの要因でこのシステムが機能しなくなったり、タンパク質を分解する酵素では分解出来ないような異常なタンパク質が作られたりしてしまうと、様々な病気等の症状が出てきます。
加齢(による老化現象)は、病気ではないものの、細胞の中のタンパク質分解酵素の量が少なくなって代謝システムの回転が遅くなり、細胞が若々しく保たれない状態になるのです。
我々、人間では、白内障以外では、「Ⅱ型糖尿病」「アルツハイマー病」などが、タンパク質が引き起こす病気として知られています。
要するに
白内障というのは、「老化現象の1つ」など、何らかの原因で「構成するタンパクが変性」し、水晶体が光を通さなくなる事によって、「目が見えない」という状態=「視力が失われていく」という病気です。
老化現象の1つにもそれがあるというだけで、タンパク質の変性が原因なので、片側の目だけに発症する事もあるし、当然、若くても発症する事もあります。
それは人間でもこの子達でも同じです。
老化現象以外で考えられる原因
- 遺伝性白内障
- 外傷性白内障
- 糖尿病性白内障
- 栄養性白内障
1、の「遺伝性白内障」は生後1年以内での発症が多いとされています。
2、はケガなど外側からの要因でそうなる事もあります。
3、この子達が「糖尿病」を自然に発症する事は稀です。その詳細はこちらなどでご確認頂ければと思います。
フェレットの糖尿病とは?フェレットが高血糖になる原因・症状や治療・予防法は?
フェレットの糖尿病とは、インスリンを分泌する膵臓のランゲルハンス島β細胞が何らかの原因によって壊れてしまいインスリンが作 ...
4、の「栄養性白内障」については、
人間やその他の動物では「栄養失調状態の場合はビタミンEやタンパク質欠乏などするため」とされてきましたが、現代の日本で「栄養不足」というのは、そんなに多くは考えられません。
なので、今(特にペット達の場合において)は、
酸化した脂質によって活性酸素が作られて水晶体のタンパク質が劣化する
ビタミンAの欠乏
が原因ではないかとされています。
ビタミンAというのは上図⑦網膜を構成する細胞に必要な成分です。
詳細は⇒Wikipedia:ビタミンAなどでご確認頂ければと思います。
白内障の症状
発症初期は目に光を当ててみると水晶体が白っぽく見えます。
徐々に、光を当てなくても白濁しているのが分かるようになり、進行すると完全に白濁します。
視力は白濁が進むにつれて徐々に衰えていき、
完全に白濁した時、完全に視力を失います。
予防方法は…
遺伝性の白内障を防ぐには、繁殖時に「その可能性を持つ生体を使わない」以外にありません。
老齢性の白内障は老化現象の1つなので、それを「予防する」という事は難しいです。
栄養性の白内障を防ぐには
- 酸化した(古い)フードを与えない
- 栄養バランスのいい食事を与える
事を心掛けてあげるのが良いとされています。
これは、
とも言われています。
が、
この子達のフードの「酸化」については、常識的な与え方をしていれば、あんまり神経質に考えるような事にはならないって私は個人的に思っています。
ペットフードの表示に関する公正競争規約【フェレットフードは対象外】だからって高けりゃ良いって話じゃない!の巻
先日、とある所へ出掛けたら、エルちゃんのキャリーにつけたフードディッシュを見た方に 「ご飯、何をあげてるんですか?」って ...
病院での治療は?
「白内障」の治療は困難です。
人間用でも、その治療方法は薬か手術のみです。
その薬とは、濁りを抑える点眼薬でそれ以上の進行抑制を行うものであり、「治す」お薬ではありません。
進行した白内障は手術をする以外の方法が無いのです。
その手術とは、濁った水晶体を取り除き、取り除いた水晶体(レンズ)の代りに人工の水晶体(眼内レンズ)を挿入するというものになります。
人間以外でのこの手術は、これまで、ワンちゃんでの症例は身近で何件か聞いた事があります。
が、フェレットでは、まだ「手術例があります」というレベルでしか聞いた事がありません。
ほぼ、点眼薬の投与という処置になるかと思います。
そして、多分この先も「手術が一般的な治療にはなる事はないんじゃないか」という声の方が多く聞こえてきます。
大変、長らくお待たせ致しましたが、
彩羅ちゃん達のおとうちゃんさん、まだ、お読み頂いてますでしょうか…?
これ以下くらいからが、メールへの回答に繋がってくるかなって思います。
手術が一般的な治療には今後もならないんじゃないかとされる理由
フェレットはもともと視力がそれほどよくなく、嗅覚や聴覚、その他の感覚に依存しています。
もし、視覚を失うとしても日常生活に支障はなく、その手術を受ける事は「リスクでしか無い」とさえ言われているからです。
これが、獣医さん達が持つ多くの見解なのです。
「もともとそんなに見えていない」がフェレットという生体に対するそれの前提にあるのですよ。
認識しているのは「見えてるから」じゃない
>>1メートルぐらいの距離であれば
>>我が家の子たちはおやつのバイトを、見せた時
これは、あなたがそうしてると認識できたら、5メートル先からでも10メートル先からでも、この子達はそうやって駆けてきます。
手にした物を見て、おやつのバイトだと認識しているのではなく、「あなたの行動」でおやつがもらえれる、「呼ばれている」と認識してくれているのです。
だから手に何も持っていなくても、その時と同じようにしたら、この子達は来てくれます。
フェレットが「オヤツを目で見て認識しなければ来ない」生き物だとしたら、「呼んだら来るのシツケは出来ない」って、ことになってしまいますからね。
呼ばれている事をちゃんと認識できるようにさえ教えてあげれば、何も見えていない場所(例えば隣の部屋)からでも嬉しそうに駆けつけてきてくれるんですよ。
私はこの方法でそれを教えています⇒フェレットは本当に名前を覚える?呼んでも来ないのには理由がある
この子達は呼ばれているのが嬉しくて駆け寄ってきてくれているのであって、
それを「嬉しそうにくるから見えてる」と解釈するのは間違いなのです。
健康な時の普段の生活では、それでも別に構わないのですが、その思い込みは「本当に何も見えていない状態」になった時、それに気付いてあげられなくなる可能性があるので、ここで改めてあげた方が良いんじゃないかと思います。
この子達が完全に視力を失う病気は、外から見て明らかにその症状が分かる白内障だけではありません。
「全然、分からない」事もあるのですよ。
進行性網膜萎縮症(PRA)とは?実は目が見えてないフェレットは結構多い?気付かないもの?対策は?
フェレットというのはもともと 「そんなに視覚に頼っていない生き物」だと言われています。 その分、「嗅覚や聴覚に優れている ...
「見えてる」「見えてない」について
この子達の場合、上記③糖尿病性白内障のように、病気が原因で白内障になるなど何らかの原因があって、そうなる場合が多く、
また、その原因が分からなくても、
「目が見えていない」という事自体のその奥に何か重大な疾患が隠れているという事は少なく、
獣医さんによっては、一般的な通常の検診の範囲内では、目が見えてるか見えていないかだけを積極的に調べる事はしない場合も多いです。
「フェレットの目が見えていないというだけ」の場合は、それくらい、日常生活に何も支障が無いという判断なのです。
だから、本当に何も見えていない状態に気付いてあげられなくても、見えてるって思い込んだまま暮らされ続けていても、そんなに問題は無いかとは思います。
現に「気付かないまま」で、後になって「本当は見えていなかったのかもね」って症例は実にたくさんあると獣医さんも言っています。
「認識している」事と「ちゃんと見えてる」事とは全く別のお話しですが、それを結びつけて考えていても何も支障はありませんが、
今後もし本当に「何も見えていない」状態になった時、それに気付いてさえあげていれば、気を使ってあげられる事が飼い主として増えるんじゃないかなって思います。
目が見えていないことに気づいたら(気を付けてあげて欲しいこと)
放牧スペースやケージ内のお水やフード皿、トイレの位置などを急に変えないであげて下さい。
接する時にもいきなり手を出すのではなく、一声かけてから等してあげた方がこの子達も安心するかと思います。
等々の事は上載のPRAの記事でもお話しさせて頂きましたので、そちらを参考にして頂けたらと思いますが、
とにかく、
フェレットは視力が弱い生き物だと認識して、気を付けてあげるべき事に気を付けてさえあげているのであれば、その子が見えてる見えていないの範囲は飼い主さんが思ったそれが正解だって思います。
あなたとその子が安全であるのなら、「楽しい」って思えるようにどんな事でもそうやって解釈してあげているのが一番良いと思います。
今日のアイキャッチ画像は「こちらをジィっと見ているさすけ」です。
うちのシャシュケ(さすけ)はこんなに可愛いだけじゃなく、すごく賢いので、絶対に「こちらを認識して」います。
だから「こっちを見ている」のです。
やだもう、本当にかわいい♡
※絶対やめて!
お分かり頂いたように、この子達は「もともと視力が弱い」です。
先天的に「耳が聞こえない」子もいます。
ただ、それに、飼い主さんが「気が付かない」事はとても多いのです。
「見えていないかも」とか
「聞こえていないのかも」と
注意して観察してあげていなければ、本当にまったく気が付かないほど、元気いっぱいに他の子と変わらない動きを見せて遊んでいたりするのが、フェレットという生き物なのです。
「見えていない」とか「聞こえていない」という事に気が付いた時、それを嘆き悲しんだり哀れんだりする必要はありません。
障害と捉えても別に構わないとは思いますが、それならそれで、私たちは飼い主として、その子が不便な思いをしないよう、危ない目に遭わないように気を付けてあげれば良いだけの事なのです。
その子はその子なのですからね。
そういうフェレットさんたちと、ちゃんとコミュニケーションを取るためにも、それぞれの状況に合った対応をしてあげないと。
そういうあれこれ全部ひっくるめて、
この子達の「ヒゲ」は絶対に切ってはいけません。
「ヒゲには痛覚がないから痛くない」とか関係無いんです!
この子達が「見えていないこと」「聞こえていないこと」が人間には分からないくらい元気に遊びまわっていられるのは「ヒゲ」のお陰なのです。
「ヨレヨレしてるから」とか「伸びすぎてバランスが悪いから」とかって勝手な感性で、人間にとっての「目」であり「耳」でもある大事な大事な器官をいじくってはいけません!!
フェレットのヒゲ(感覚毛)は切らないで!【ヒゲの枝毛】生えているのはホッペだけじゃないよ!
フェレットのヒゲの生え方は犬より猫にちかく、お顔の大きさに比べて長くて立派なのが特徴です。 お鼻を中心に丸く円を描くよう ...
健やかなニョロニョロ生活を☆彡