春はお別れの季節です♪みんな旅立って いくんです♪(おニャン子クラブ「じゃあね」より引用)
行儀よく真面目なんてくそ喰らえと思った♪
(略)この支配からの卒業♪(尾崎豊「卒業」より引用)
な感じで、卒業式シーズンですね。
※歌詞の掲載についてはこちらなど…
祭りのあと~ブログに歌詞掲載(著作権侵害)とかあれこれ絡めて花いたち祭が終わって思うこと~
情けない男で御免よ 愚にも付かない俺だけど 涙をふいて 嗚呼 夜汽車に揺られながら (略) 底なしの海に沈めた愛もある ...
あんなに怠かった登校からも解放されて、うざい先生にも虫の好かない同級生にももう会わなくて良い。
それが卒業。
そこに行けば、なんとなくでも毎日それなりに楽しかった学校。
気の合う仲間たちがいつもそこにいる場所、それが学校。
約束しなくても「皆」に会える場所、そこが学校。
そこにもう行かない…
そこはもう自分達が居て良い場所じゃなくなる…
そこにはもうその時のあなたも、その時の皆も居ない…
その時が「あの時」になる…
それが卒業ということ。
さようならの準備を整えてから迎えられるお別れは卒業式だけ
この年まで生きてきた中で色んな「さようなら」を経験してきました。
一方的に押し付けたそれもあれば、もちろんその逆だってあります。
ある日、突然受け入れなきゃいけなくなったそれもあったし、目の前でのそれもありました。
なんとなくのそれもあれば、そういうつもりは無いけど結果としてそうなんじゃね?って言うのもあります。
全部そう…
あらかじめ
「そんな気はしてた」
「そうなるんじゃないかとは思ってた」程度の心構えはあったかもしれないけれど、それだって稀。
はっきり決まったお別れの期日に向けて双方が準備を整えて、その日を迎えられるなんて「さようなら」は卒業式くらいしかないのです。
あれもしてあげたかった、これもしてあげたかった…
そんな後悔ばっかり残るのが「さよなら」、本当は言いたかった「ありがとう」だって、もう届かないのが「さようなら」です。
「きちんとお別れ」できるサヨウナラは「ありがとう」
先日、友人のニョロリンが虹の橋を渡ったと聞きました。
フェレットの三大疾病の1つであるリンパ腫を患っていました。
フェレットのリンパ腫とは?その症状や治療法【わさびの療養記録7日目の画像】
下アゴがポコっと腫れて、歯根膿瘍か口腔内腫瘍か 治療とその判断を兼ねて2週間効き目がある抗生剤を投与してもらったワサビ君 ...
下半身の麻痺によるトイレのお世話。
食欲は元気に最期まで衰える事がなかった彼の為に数時間おきの給餌。
それらを「ずっと一緒にいようね」って言葉とともに献身的に毎日こなす彼女を私はずっと見てきました。
獣医さんからの余命期日を何か月も越えた8ヶ月にも及ぶ闘病生活。
そんなに長く!
「よく頑張ったじゃないか!すごいよ!!」って思いました。
でも、7歳まであと17日というその時を穏やかに迎えた安らかなお顔を見たら、「ありがとう」って言葉しか出ませんでした。
私の中にあった闘病=苦しい。とか、頑張らなきゃいけない。
みたいな物はちっぽけな経験談でしかないんだと教えてくれた本当に安らかな旅立ちのお顔でした。
飼い主である彼女の気持ちは分かりません。
ずっと、その数日間は特に、朝から晩まで寝る間も惜しんで彼に付きっきりでお世話をしてきた彼女に、私が今してあげられる事は「ゆっくりその死を悼む時間を作ってあげる」くらいです。
あえて「あの件はこちらの方で進めておきます」くらいの関係無い業務連絡しかしていないので、その心中を慮る事くらいしか出来ないのです。
だから…「ありがとう」です。
本当に優しい優しい穏やかなお顔
私の「ありがとう」がお分かり頂けるかと思います。
私がもしまた「闘病」の覚悟を決めろと医者に言われたら、「あんな思いはするのもさせるのも二度と御免だ!」って、次は全力で拒否するんだって決めていたけど…
そればかりが「闘病」じゃないんだなって、考え直せました。
飼い主様からお写真をお借りしてきました。
ぽんちゃん、色んな事を教えてくれてありがとう。
きちんとお別れできなかった後悔ほどひきずるサヨナラは無い
ある知人は「もう余命幾ばくも無い状態だった飼い犬が、学校から帰ったらいなくなっていた。」という子供の頃の話しをしょっちゅうします。
その後にもペットを飼ってきたであろう話を聞いた事もありますが、そのワンちゃんの話しだけを何度もします。
目も見えなくなってたしもう自力で立ち上がれなくもなってた。
その犬があの日俺が家を出る時く~んと鳴いたんだ。
って、その子の話しばかりします。
そして最後に必ず「多分、家族のだれかがそういう所へ連れて行ってしまったんじゃないか…」って言います。
本当にそうだったのかは今となっては確かめようもないし、その必要も無い事ですが、大人が勝手にお子さんからその時を奪ってしまうのは違うんじゃないかなって思います。
彼のご家族を否定するつもりは無いし、もちろんそういう考え方が多くある事だって知っています。
だけど、私は違うんじゃないかって、今この場所にいるからそう思うというだけです。
ペットで子供の情操教育って「ペットが死んで悲しい」「でも…」ってちゃんと考えるまでを言うんじゃないかと思うんです。
「ペットが弟(妹)の代わりとなる事でお子様が優しい子に育つ。」 といったお話しはたくさん聞かせて頂きます。 私はペット業 ...
お別れの「きちんと」それにかかる時間は皆ちがう
またある知人は「犬は飼えない」と言います。
ずっと可愛がっていた犬が死んでしまって悲しんでいた矢先に、すぐまたその子にそっくりな犬を家族がどこかからもらって来たそうです。
ジョンがいなくなったばかりで、悲しかったのに新しいジョンに似たその犬を見ると…。
どう接したら良いのかが分からなかったんだと思う。
って言っていました。
二代目ジョンくんへのそういう葛藤というか子供の頃に消化できなかったそういう気持ちがあって、「もう犬は…」って事なのかなって思います。
私は多分、その立場ならきっと二代目ジョン君に慰めてもらうタイプです。
何も考えずにそうしてもらったんじゃないかと思います。
でも、そうじゃない…彼のような人もいるんだって、その時初めてそういう気持ちがある事を知りました。
お別れの「きちんと」は皆ちがう
そしてまた別のニョロ友が「もう危ないって分かってたけど私は仕事に行ったんだ」って、その経験談を話してくれました。
「私の事は待たなくて良いよ。お前のタイミングで逝って良いからね」って声を掛けていたそうです。
仕事終わりに病院へ駆け付けようとした彼女が、あともう少しでって時に息を引き取ったとのだと後から知って、
「寝てるところを人に見せたがらないあいつらしい最期だと思わない?」って言っていました。
彼の思う「彼女(飼い主さん)に一番良い」タイミングのその時を選んでくれたんだなって私は思いました。
本当に優しいママ思いのニョロリンらしいエピソードです。
避けていたってその時はきます。「別れ」の準備は必要なこと
その人がまだ亡くなってもいないのに、香典袋を準備したり喪服の用意をしておくなんていうのは非常識だし失礼です。
でも、卒業式の準備はきちんとしておくのが常識です。
ペットのその時を迎えてあげられる準備もペット飼いなら「常識」なのです。
その時が近くなってから急に「その時を見たくない」とか言ってどこかへ連れて行ったりしないで下さい。
フェレットの十戒
「犬の十戒」をフェレットに置き換えて2013年に作成しました。 私は基本的には動物の安楽死に反対派です。 ただ、それぞれ ...
ちゃんと準備をしてその時を迎えられる
「卒業式」
この春、卒業式を迎える若い皆さま、そういう優しいお別れの時をきちんと経験して下さい。
さようならの時に「ありがとう」が言える大人になって下さいね。
今日のアイキャッチ画像は、その、素敵な「ありがとうのお別れ」のお写真です。
ぽんちゃん、安らかにね…