喪中とは
明治7年に出された太政官布告では、別表のように、忌(忌中)と服(喪中)の期間をこと細かく定めています。忌と服は、謹慎度の深さによって分けられますが、おおまかには、忌は自宅に謹慎する期間、服は喪服を着用する期間と考えていいでしょう。現在ではもちろん、こうした法令はすべて撤廃(昭和22年に廃止)されていますが、仏事の慣例としては、今もこの太政官布告が一つの目安にされていて、たとえば父母の死亡に際しては七七忌(四十九日)までが忌中、一周忌(一年間)までが喪中とされることが多いようです。
メモリアルアートの大野屋「仏事まめ百科」
別表など詳細は上記リンクよりご覧頂ければと思います。昭和22年に「廃止されてる法令」ではありますが大切な基本的な事ですので。
法令が廃止されていたって、近親者が亡くなった場合には一定の期間、死を悼(いた)み、身を慎むことを「忌服(きふく)」と言ったり、「服喪(ふくも)」と言ったりするのは今でもきちんとした慣習として残っています。
「門戸を閉じ、酒肉を断ち、弔(ちょう)せず、賀(が)せず、音曲をなさず、嫁とりをせず、財を分かたず」みたいな話です。そんなキッチリじゃないにしても部分的にでもそれはどこのお家でも受け継がれていますよね。
ただ、この「部分的に」が非常に厄介で土地柄やそれぞれのお家で本当に全然違います。
もうこういうのって、何が「正解」だとか「常識」だとかって、縁もゆかりも無い赤の他人が外からギャースカ言うのが「非常識」だって思います。
そもそも「阿弥陀様の元へ還り仏様になる」浄土真宗やキリスト教には「忌中」や「喪中」の概念はありません。
ただ、気分的に、そういう時に「やっぱりねえ…はしゃぐ気分じゃないわ」って人の方が多いのと、そうは言っても「ご近所の目が」的な大人の考えなんかがあったりするから本当にまったく面倒k…ゴニョニョ
だから、本当に基本的な「忌中・喪中の間は、故人の冥福を祈り、行動を慎む。晴れがましいことや派手な行動は慎みます。」これだけ。
これだけきっちり抑えておいて、あとはもう嫁いだ先や引っ越した先の土地柄や風習を丸っと「そうなんですね」って受け入れるのが大人のマナーってやつですよ。って占い師的に言わせて頂きます。
一般的なお話しとして、門や玄関の正月飾り(注連縄、門松など)、鏡餅等の飾り付けや正月料理、お屠蘇でのお祝いはしない。
年始まわりや神社、仏閣への初詣も控えたほうが無難かなって、そう思います。
その場で急に喪中宣言とかして周りに気を遣わせるのは大人のマナー違反
新年会の場とかで急に「あたし喪中だから」とか言い出す人って、本当もう…。みんなが「えっ…」ってなるだけですし、止めましょうね。
本来そういう場は慎むべき時なので事前にその旨伝えて丁重にお断りするのが良いかと思いますが、そうも言ってばかりはいられない状況なんかもあると思いますので、そういう場に行かれるのなら「周りに余計な気を遣わせない」を行動の優先順位の上位にするのが大人のマナーだと思います。
私は喪中とかそういうの関係無く、新年会などという華やかな場には行きたくないので行きませんが@ヒキヲタ
お正月飾り
外へ向けた門松やしめ飾りなどは止めましょう。色々と紛らわしいですし…。とは言っても、故人が毎年楽しみに飾っていた物などをお部屋の中に飾ったからって別に何も問題ないと私は思います。
家の中で家族が故人のためにそういう雰囲気を作ってあげるのは「晴れがましいお祝い」ではありませんからね。そうやって冥福を祈ってあげるご家庭だって全然ありだと思います。
そういう時期にあえて何かをする必要もない夫婦二人暮らし+エルちゃんと3人暮らしの我が家では今年は何もしていませんので、羊毛フェルトで作った一昨年(未年)の鏡モチックマ(着ぐるみ羊Ver.)をここで披露。
私がある種の羊毛にちょっとアレルギー反応が出始めていた事もあったし、我が家に可愛いフェレっ娘のエルちゃんが来てくれてからは趣味だった羊毛フェルトはやっていません。
「写真は斜めから撮るとそれっぽく見える」と聞いて
じゃん♡
思ってるほど撮影の技術も私には無いらしく
全然「それっぽく」もなんともなくてガッカリです。
年賀状
某所でちょっと見かけたのですが、届いた年賀状に「あたし喪中なのに受け取っちゃって…」って発言されてる方がいて驚きました。お年賀欠礼状(喪中ハガキ)を出したうえで届いたのかどうかは分かりませんが…
それについては今お話しするのも大分時季外れなので次の12月までこのサイトがあれば、その時にでもまたゆっくり記事にしようかと思いますが、そもそも、喪中に年賀状を受け取るのはマナー違反でもヤバい事でもなんでも無いです。
逆から…というか更に言うと「喪中ハガキを受け取った相手にそれを送ること」自体はマナー違反ではありません。その際には「明けましておめでとう」などといった「年賀状」ではなく「年始状」「寒中見舞い」「喪中見舞い」などにする少しの気づかいだけでマナー違反どころかそれは「嬉しいお年始のお便り」になりますからね。
だってそうでしょう?お正月飾りもお節料理もなくて寂しいお年始に懐かしいお友達から「お便り」が届いたら、それはやっぱり嬉しいじゃないですか。
一年に一度、賀状のやり取りだけで辛うじて繋がってくれている数少ない友人知人ともそうやってきているので、これまでなんとか「友達の数が0」にならずに済んでいます。
欠礼状も出さず「喪中だから年賀状出しませんでした。」とか仕事始めの日にヘラヘラ笑って言うような人は確実に色んな意味で信用を落とすので、遅くなっても必ず「頂いた物」には「お礼とお返事」を忘れずに。
年賀状は「、」や「。」を書かない(おめでたいことに区切りを着けない)で文章を構成しましょうね。
お節料理
「おせち」というのは「お祝い事の料理」ですから、控えます。
とはいえ、スーパーはこの時期、何だかそういう食材ばっかりですし…エビとか紅白カマボコを避ける程度に気を遣いつつ、「普段の食事として」頂けば問題はありません。
せっかくの食事ですし、あんまり神経質になり過ぎなくて良いと思います。
今朝は普通にお餅を焼いて食べました。
※年越しそばは1年間、無事に働けたこと(勤労)への感謝を込めて食べるもので「お祝いの食事」ではありません。我が家でも紅白歌合戦を観ながら健康と長寿の願掛けで美味しく頂きました。
お年玉
私はもうずっとあげるばっかりなので「喪中にしちゃいけないタブーな行為」という事にしてもらっても一向に構わないのですが、もともとは「歳神(としがみ)様」に供えた鏡餅を参拝者に配った」という神事です。あげるのももらうのも別に何ら問題はありません。
なので今年もそれなりの用意をしてあります。今年のポチ袋は紅白の水引の物は避けて、小学生には「文房具代」それ以上には「書籍代」としてこれから渡しに行ってきます。
初詣
「お寺」は「死」を「穢れ」と捉えていませんので参拝しても本来は何ら問題はありません。
「神社」は各神社によって違いますので事前に確認をした方が良いかとは思いますが、大体は忌(四十九日)があけたら、神社へのお参りも問題はありませんので、初詣も関係無い場合が意外と多いのです。
それでも、まあ色々あるので「行かない」のが一番「無難だ」と言われているようですね。
ペットを連れての参拝についてはこちらを参考にして頂ければと思います。
ペット連れで参拝について【お寺と神社の違い知ってる?】「本当のところ」を占い師がズバリ言うわよ!
たまにはちょっと「それっぽい」お話しをさせて頂こうかと思います。 そういう方面に近い職業なので今日はここぞとばかりに知識 ...
おしまいに
どんな事でもそうですが、物の道理さえきちんと弁えていたらそんなにおかしな行動にはならないものです。
そのうえで、きちんとあなたなりに考えて、「その場の状況に応じて適切な振る舞い」が大切かと思います。
「なんやかんやと口うるさくそういう事を言っていたい人」もいるでしょうし、後から陰でゴチャゴチャ言う人もいるかもしれません。でもそんな事ばかりに気を遣ってあなたの元旦(元日の朝※)を台無しにしてしまう事はありません。堂々とお過ごし下さいね。
※元日=一月一日、元旦=元日の朝、正月=一月(という説、三が日を指すという説、松の内までという説、諸説あります)
上記の理由から我が家ではそれっぽい事は何もしていないので、今日のアイキャッチ画像は某花いたちの運営事務局から可愛いショットを無断借用してきました。獅子舞をパクっなお顔が可愛い副代表家のたわら君♡ムチムチで本当に可愛いんです。
細かいことだけど…挨拶はちゃんとしましょう
「あけましておめでとうございます」と言われたからって「挨拶に困る」必要はありません。
普通に「こんにちは。昨年はお世話になりました。」とか「今年もよろしくお願いします。」と返せば良いのです。こちらの口から「あけおめ」が出なければよほどの人じゃない限り喪中だと察してくれますから、変に気まずくなったりしなくて大丈夫ですからね。
と、いう訳で…
皆さま、今年もよろしくお願い申し上げます。
いたちのおうち
2017年1月1日