噛んだ後の「あれ」褒めていませんか？本能を無視したシツケはその子を「噛む子に育てる」だけ

目的の無い威嚇をするのは人間だけです。

一方的に抑えつけられた何かの中で育った人というのは単純に支配するかされるかでしか人間関係を築けません。

意見をぶつけ合って双方の妥協点を見付けるとか、折り合いをつける。

とかっていう和解のための喧嘩が出来ないんです。

１００か０。やるかやられるかしか無いんですよね。。。

そういう人は余裕が無いから最初からものすごく身構えています。

ワンちゃんでいうところの

「牙を見せながら低い唸り声をあげる」あれです。すぐ分かります。

そんな時は落ち着くまで待って

「大丈夫だよ」って分からせてあげなければいけません。

まずはそこからです。

噛みつかれる側が悪い、、、場合もある

必死で威嚇してきてるのにズカズカ近寄ったら攻撃されるに決まっています。

噛みつかれても仕方無いんですよ、それは。

そういう人はたいがい自分にはそういう気がないから

「分からなかった」だけなんですけどね。

「近寄る＝攻撃」という方程式がこの世に存在するなんて想像をしたことも無かったりするから

「迂闊に近寄る＝危険」なんて分かるはずもないのはそれはそれで仕方ないことなんですけど…

なんだか切ない話しです。

相手が人の場合は

「デリカシーが無い人」か

「いきなりキレる厄介な人」で済みますがそうじゃない場合、思わぬケガをする事になります。

ここは風の谷でもなけりゃ、あなたはナウシカちゃんでもない

私の大好きな映画「風の谷のナウシカ」を例に話しますと

テトとナウシカが初めて出会うあのシーンなんですけど、

全身の毛を逆立てて牙を見せて威嚇する生き物（テト）にナウシカちゃんは手を出すのです。

ユパ様も

「手は出さない方が良い」って言るのに╮(´•ω•)╭

そういう時は落ち着くまｄ…って、な瞬間、案の定ガブッと噛みつかれます。

そのまま強引に引き抜かなかったのは偉いです。

そんな事をしたら指が引きちぎれることもありますからね。

気をつけて下さい。

ムツゴロウ（畑正憲）さんも

「動物に噛みつかれたらそのまま押しこんで一瞬口が緩んだすきに引抜け」と言っていました。

「ホラ こわくない…ねっ？」

出典：風の谷のナウシカ 1巻

この後は、逆立てていた耳を垂れてションボリ顔で傷を舐めるテト。

「怯えていただけなんだよね。うふふ」って、さすがナウシカちゃん♡なシーンへと続くわけですが…

動物好きなら誰でもが憧れる素敵すぎる名場面です

が、ダメですよ！これ！！

腐海の毒もちょっとなら吸い込んじゃっても大丈夫なナウシカちゃんだから「うふふ」なんです。

噛まれた傷口を舐めさせるという行為は感染症などの危険をともなう重篤な病を引き起こす可能性があるんです。

絶対に止めて下さい。

人間の感情で動物の本能を勝手に解釈することの危険性

噛み付いた後にペロペロしてくるのを「ごめんなさい」と反省しているように捉えている方も多いようですが、

犬の行動学的にいうと真逆です。

確かに犬のその行為はいたわりの気持ちや謝罪の気持ちのあらわれであるかのように見えます。

そう思いたいです。

そういう場合もあるかもしれません。

けれど残念ながら大半の場合

「まだ噛みたいなあ」

「もう一回攻撃しようかなあ」

って気持ちを

「叱られるから止めよう」とか喧嘩に発展させないようにって抑えるための行動なんです。

ペロペロしながらあなたを見るワンちゃん。

「ごめんなさい」って反省しながらの上目遣いではありません。

「もう１回ガブってやっちゃっても良いですか？」って伺ってる上目遣いです。

間違っても「反省してるのね。良い子ね。」だなんて褒めないで下さい。

人を噛んでも良いんだと覚えてしまいます。

子犬のじゃれて甘噛した後のペロペロは絶対的に可愛いです。

でも褒めちゃダメ！

そうした勝手な思い込みが「手を付けられない凶暴な犬」を作ってしまう事になるんです。

ちゃんとしつけてあげて下さいね。

どんなに可愛くても動物だということを忘れないで下さい

うちのフェレっ娘エルちゃんはとんでもなく可愛いです。※フェレットです。

フェレットが一緒に飼われていたフェネックを食べてしまったという話しを聞いた事があります。

野村獣医は言いました。

野村先生

そうでしょうね。フェレットは肉食ですから。
食べようと思って食べたのではないと思います。
ただ一緒に遊んでたらつい興奮して強く噛んじゃった。
血をペロっと舐めたら美味しかった。
食べちゃった。
ってことだと思いますよ。

って

分かりますよね？そういう事なんです。

どんなに可愛くても相手は動物なんです。

本能とかそういうの忘れないであげて下さいね。

最後にちょっと…

テトは「ごめんなさい」のペロペロだと私は思っています。

宮崎駿先生、講釈垂れるのに勝手に使ってごめんなさい。