フェレット

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フェレットの病気

フェレットにも認知症がある?ぐるぐる徘徊は脳の病気?神経症状?

2022年11月4日

今回は、半年くらいかけて経過観察を続けてきた事のお話なので、この記事だけには収まらず肝心な部分が抜けていたり、何かよく分からない表現があったらすみません。

いつか追記の記事を書くなり、きちんとしたまとめの記事をあげ直すつもりではいますので、今回はゆるっとでお願いします。

しかもまだ「かもしれません」という段階なので断定的なお話でもありません。

それでも、その間ずっと「出ている症状から考えられる病名はザックリ2つ。脳に腫瘍などができているか認知症の可能性」とされてきた事が「認知症の可能性の方が高い」とやっと言ってもらったので一旦まとめたいと思います。

多分これまでシニアニョロと過ごされた事がある飼い主さんの多くは、その子達の通院で「フェレットでは認知症というのはほとんど聞いた事がない」と言われてきたのではないかと思います。

実際に私もこれまでの子達ではずっとそう言われてきていたし、実例としてはっきり認知症だと診断を受けた子のお話は周りではまだ聞いた事が無いから、フェレットには認知症はないものだと思いこんでいて…、だから、この半年間くらい本当にずっと「じゃあ、どうしてこうなっているのだろうか?」と病院を回り、通院を重ねてきました。

「その症状は普通に老化現象です、気にしすぎです」と言われた病院もあります。

ぶっちゃけ今この段階でも「老化による認知の衰え」と「認知症」のはっきりした違いを私は説明できません。

でも、認知症というのは脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。

もちろん、認知症は老化現象の一つにもありますが、若くても発症する事はありますし、また逆にシニアは必ず認知症になるという事でもありません。

だから今日のお話では、年齢を重ねる事によって、それまで出来ていた事が筋肉の衰えなどによって出来なくなるいわゆる老化現象とは別の、老化による脳の衰えとは違う症状を、「認知症と言ってる」としてお読みください。

うちのえるが今年に入って…特に夏頃、7才のお誕生日を迎える少し前あたりから「ちょっとおかしいな」と思う行動が増えてきました。

お気付きの方はまだあまりおられないかと思いますが、Twitterを見て下さっている方に、「最近えるの写真が減ったと思いませんか?」「動画ではいつも急ぎ足だと思いませんか?」と言えばきっと何人かは「言われてみたらそうかも…」と思って下さるんじゃないかなと。

写真についは後述しますが、あれらの動画はえるの生活の一部を切り取っているのではなく、最近のえるはいつ撮っても大体急いでいます。

そんな時のえるは、壁に沿って、何かにぶつかりながらぐるぐる回っています。

どこへ行くわけでもなく、ただずっとトコトコトコトコぐるぐるぐるぐる…

ただ、えるは若いころから「内耳になにかしらトラブルがあるのではないか」と診断を受けているので、

最初はそれの影響(シニアになって症状が強くでるようになってきた)かもと思っていて、それが今回の「なんでえるはずっとこの状態なんですか?本当にただの老化と考えるだけで良いんでしょうか?」と病院へ通いつめ始める事になったきっかけです。

ずっとその「じゃあ何で?これはどうして?」に焦点をあててあちこちの病院を回って、定期健診を重ねて「…認知症なのかもしれませんね」と獣医さんから初めて出たので、えるのそのお話しを聞いて下さい。

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フェレットがグルグルと徘徊してるのは?認知症?脳の病気(神経症状)?

YouTubeやTwitterその他のSNSで老犬や老猫が「ぐるぐると回っている」のを見た事はありますか?

私が見た動画のいくつかには「人の認知症でいう「徘徊」と似たような症状が、老犬や老猫の認知症でも認められることがあります。「徘徊」とは、ウロウロとあてもないように歩き続ける症状であり、ときに同一の方向にぐるぐる回ることもあります。」というような説明がありました。

犬や猫には「認知症がある」と、もう獣医学的にはしっかりと認められているのに、なぜ、フェレットでは「あまり聞かない」なのだろうかとずっと不思議に思っていました。

今回、診てもらってきた先生方のお話では、どうやらフェレットでは「認知症より認知症以外の脳の問題やその他の機能に問題がある場合(神経症状)の方が多いから」というような印象が強かったです。

フェレットに多い神経症状

「てんかん発作」や「前庭障害」と、これだけ言われてもあまりピンとこない方もおられるかもしれませんが、てんかん発作というのは、脳の一部の神経細胞が突然一時的に異常な電気活動(電気発射)を起こすことにより意識を失って反応がなくなるなどの事を言い、人の場合では「一般的な医療現場では、「低血糖症」があっても、てんかん発作、うつ病、統合失調症などと診断されていることが少なくありません。」とされています。

早速ややこしくなってきましたが、「低血糖症」はフェレ飼いにはよく知られているあの病気、三大疾病の一つであるインスリノーマの症状の一つにあります。

詳細はこちら
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フェレットでは、失禁していたり、痙攣していたり、意識が飛んでいる状態を「発作を起こしている」とするのが一般的ですが、老犬や老猫では「ぐるぐる回っている」時も「てんかん発作」の場合があるそうです。

そして、

フェレットにおけるてんかん発作の原因は不明なものも多く、怪我などが原因だったり、薬の副作用の可能性があるものもあります。が、調べてもわからないことがほとんどのようで加齢が原因かもしれません。

と言われているくらい「原因はよく分からないけど、フェレットにてんかん発作は多い」との事。

そういえば、8才だったわさびもあの時、抗てんかん薬を処方してもらいました。

そのお話
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ここまで、説明にいまいち自信がないのですが、あまりピンとはこなくてもな何となくでも「フェレットには(も)てんかん発作と呼ばれる症状があるんだ」って事だけでも、お分かり頂けましたでしょうか…?

次に、前庭障害というのは目や頭の位置を正常に保持するための「前庭系」に異常が生じ、首が傾いた状態のまま戻らない(斜頸)、旋回や眼振(目が揺れる)などの症状を示す疾患で、平衡感覚がうまく保てず船酔いのような状態になるため、嘔吐、ヨダレ、食欲不振、運動失調などの症状を伴うことも多々あります。

メモ

前庭障害の原因は、脳に問題がある「中枢性」、中・内耳(耳の奥)や前庭神経の問題である「末梢性」に分けられ、その原因は、

♦末梢性なら、中・内耳炎、感染、耳の中の腫瘍やポリープ、外傷、甲状腺機能低下症、アミノグリコシド中毒などにより起こります。最も一般的な原因は中・内耳炎といわれていますが、実際には、原因がはっきり分からない「特発性」が一番多いとされています。

♦中枢性の場合は、頭部外傷、脳炎、脳腫瘍、脳血管障害、感染などにより起こりますが、炎症性疾患が最も多い原因疾患です。

若いころのえる(内耳にトラブルがあるかもと言われていただけの時)は、この前庭障害(末梢性)でした。

神経症状の軽くまとめ

脳、脊髄、神経が侵される病気を神経疾患と呼びます。

神経症状とは、神経系の一部または全体が侵された結果起こる症状のことで、神経系は非常に多くの身体機能を制御しているため、該当する症状は多岐にわたります。 この種の症状には、あらゆる種類の痛みが含まれ、また筋肉の機能、感覚、特殊感覚(視覚、味覚、嗅覚、聴覚)、睡眠、覚醒度(意識)、精神機能(認知)などが影響を受けます。

引用:MSDマニュアル「神経症状とは」

結局ね、ここまでにあげた「全部」がこの神経症状ってやつに入るんです。

脳の異常も耳の異常も、なんなら認知症もです。

こんな風にして、脳のお話ってばとってもややこしくて複雑で、私もいまいち理解しきれていない部分が多いので、これ以上のお話は出来ないのですが、この章でお伝えしたかった事は、ぐるぐる回ってしまう症状は「てんかんや脳腫瘍などで脳が正常なはたらきを保てていない時と耳の奥などのトラブルで起きている場合があるんです」ってこと。

ぐるぐる回っている時の見極め方

前庭障害の末梢性の場合(中耳炎などで平衡感覚の異常が生じてるだけの時)は、ぐるぐる回っていても、意識障害はありませんので、呼びかけなどには正常に反応します。

同じようにぐるぐる回っていても、前庭障害(中枢性)の場合やてんかん発作や脳腫瘍などの場合の時には脳が正常なはたらきを失っている状態なので「正常な意識」はありません。

呼びかけなどの刺激に対して反応を示さなかったり、また逆に、異常に過敏な反応を示したりもします。

えるは若いころから(気圧の影響などで)ぐるぐる回ってしまう事が多かったのですが、昔は呼びかけに反応がありました。

呼んだらピクっと耳を動かしたり、止まろうとする様子は見られていました。

もちろん、体を支えてあげたら歩くのを止めていました。

が、今は体を支えようと名前を呼びながら「大丈夫だよ」と声をかけながらでも、体に触れたら一瞬ビクッとします。

老化により耳が聞こえにくくなっているだけなのかもと思う事もありますが、もしかしたら「名前を忘れてしまっているのかもしれない」可能性があり、体を支えてあげようとしても、バタバタと足を動かして進もうとします。

その状態は、えるが「私を」忘れてしまっている事も考えられるそうで…

老化現象と認知症の違い

本来、シニアフェレットというのは眠る時間が増えます。

その眠りも深く、「一日のほとんどを寝て過ごす」ようになります。

が、えるは寝なくなりました。

介護職員の知人が「認知症の方の特徴の一つに、睡眠が浅くなるっていうのがあるよ。ちょっとの物音で目が覚めてしまったり、何もなくても1時間も連続で眠れなくなってしまう人もいる」と言っていました。

えるの眠りはある時から極端に浅くなりました…

そして、元々、目があまりよくないとされているフェレットですが、シニアになると白内障になったり人と同じように視力が衰えてきたりもします。

フェレット【目が見えなくなる病気】白内障・進行性網膜萎縮症(PRA)について
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フェレットはもともと視力が弱い生き物です。 だから、「目が全く見えていない」事に、飼い主さんが気づかない事もあります。 健康診断でそう言われて、初めて知って「いつから見えていなかったのだろうか」と、そ

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若いころから元々あまり視力には頼らないで生活している子達ですから、目が見えなくなっている事に気が付かないままの飼い主さんも多いと言われているのですが、それは、あまり見えていないのにも関わらず「ずっとアイコンタクトがしっかりとれているから」なのですけど、ある時期から、えるとまったく目が合わなくなりました。

抱き上げて目をみて話しかけているのに、どこを見ているのか分からない、私が見えていないかのような目の動きなのです。

ワンちゃんなどでは「目の焦点が合わず、遠くを見ているような表情を見せることが増えた場合、認知症(痴呆)が疑われます。早めに獣医師に相談してください。」と言われていますし、人の場合でも「認知症の方は焦点があっていない、というか、こちらからは目を合わせて話しているのにむこうからは目の前にいるこちらがまるで見えていないかのような、なんて言うか、焦点があっていない目でただ遠くを見てるみたいな目線。」との事で…

これが先ほどのえるです。

後に出てくる「ソワソワ」の症状も見られるのですが、

認知症の症状と言われている「目の焦点が合ってない」「こちらが見えていないかのような」「どこか遠くを見ている」のがお分かり頂けますでしょうか?

フェレットの認知症かもしれないと診断されるに至るまで

えるの様子が「なんかおかしい」と気が付いてから、その症状に合わせて調べていたら、どうやっても「脳腫瘍か認知症」という答えにたどり着いて、それは病院でもほぼ同じで…

「脳腫瘍が疑われる場合、症状の詳しい経過を問診した上で、腫瘍の位置や大きさを確かめるために、CTやMRIなどで頭の中の画像検査を行います」が一般的ですが、えるの年齢や体調ともともとの体質を考慮してもらって、問診(通院)だけで何ヶ月も「とりあえず様子見で」ってお願いして通い続けました。

そんな中である時から、えるの食欲が異常に旺盛になりました。

「シニアだからかな、食が細くなってきたな…」と思っていたのに、ある時から、定時に与える一人前のお肉のご飯をぺろりと平らげた後、放牧中にいつでも食べられるようにと置いてある皆の分のカリカリをモグモグモグモグ1人で食べきってしまうんじゃないかと思う勢いで食べるようになったんです。

それは「食欲が戻ったんだ!」と楽観的に捉えるのが不安になるような食べ方と量でした。

先の知人が「認知症を発症すると、認知機能の低下によって満腹中枢が刺激されにくくなるから食欲が異常なほど旺盛になる人がいるね。それはつまり、認知症の方は、食べても満腹感を感じにくいんだよね。だから、たとえば、食事の直後に食べ物を要求するようになったら認知症を疑って専門家を訪ねるようにってされてるよ」と言っていました。

また、ある時から、ケージ内でソワソワソワソワしてケージをガチャガチャするようになりました。

じっくり放牧時間を楽しんでからケージでは寝てもらうだけみたいな我が家の生活習慣でずっときていますから、えるにとって「ケージは寝る所」だったはずなんです。

それがケージに入れるとソワソワ「早く外に出なきゃ」みたいに…

これについても、「認知症の方の中には、ある決まった時間になるとそわそわと落ち着かなくなり、やたら外に出かけようとすることがよくあるよ」との事でした。

最近のえるの動画を見てもらったら「はじめての部屋に出た時みたいな動きをしてるね。部屋の形状を忘れてしまったのかな。」ってフェレ飼いの友達が言いました。

ちょくちょくその事で相談に乗ってもらっていた別の友達(介護士)はお仕事で接する方の中に「覚えてないから、いつでも毎日新鮮みたいで、「わー!綺麗なトイレだね!初めて使うわ」って毎回言う方がいるよ」と、だから、「エルちゃんも、わーここ初めて探検するー!楽しい!って思ってる時もあるかも??」と言ってくれました。

認知症だったらどうしてあげたら良いのだろうかとずっと不安だったのですが、「楽しいと思ってくれてるかも」と言われて、胸のつかえが一瞬で吹っ飛びました。

認知症のフェレットで気を付けてあげること

徘徊しているということは認知機能が低下しているということ。

もちろん、高齢のため運動機能も低下しています。

だから、転倒や落下などで怪我をしないように環境を整える事がまず第一。

ソワソワについては、人の認知症の場合「夕暮れ症候群」ともいうそうで、それまでの生活でずっと、例えば晩ご飯の用意を始める時間だったり、仕事を切り上げて会社から帰宅する時間だったり、ご本人がそれまであわただしくしていた時間帯に起きる(よって夕方が多い)のだそうです。

その時ご本人は「いつまでもここにいていいのかしら?」とか「何かしなくてはならないことがあるのではないかしら?」って、落ち着かない気持ちになってしまうからソワソワしているんだって認知症のサイトに書いてありました。

よく見ていたら、えるがソワソワしている時には確かに一定の法則みたいな思い当たる理由があります。

認知症による過食は一過性のものが多く、次第に落ち着くとあったから、その間に食べ過ぎによる肥満やその他の疾患を引き起こさないように注意してあげて下さいともありました。

「なによ、ダラダラ書いちゃって、こうして見たら結局、シニアフェレットのお世話と特別に変わる事は無いじゃない?」って思いません?

私はそう思いました。

その子に合わせたお世話や介護は別に認知症だからとか関係なく、皆さんだって「どの子にもそうしてあげる」じゃないですか?

だから、えるには、ぐるぐる徘徊の時だけ今まで以上に気を付けてあげる事と、食の見守りが追加されるだけ。

ソワソワしているかぐるぐるトコトコ歩いているかだから、今後はえるの写真(静止画)を皆さんに見てもらう機会はぐっと減ってしまうかもしれませんが、こういう理由ですのでそれはどうか心配しないで下さいね。

えるには最後までえるらしく楽しく過ごしてもらいたいから、これからも先生のお世話になりながらゆっくりゆっくり一日一日を大切に「今日も楽しいね」って言いながら一緒に過ごしていきたいと思います。

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

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