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いたち(フェレット)

フェレット布食い【ハンモックを食べちゃう子】発見したらまず何をする?対処法

誤飲・誤食についてはこれまでにもたくさん書いてきたような気がしますが、今日はその中から「布食いフェレット」「ハンモックを食べちゃってた時」に的を絞ってお話させて頂こうと思います。

布類を食べてしまうことをウールチューイング( wool chewing )、ちゅぱちゅぱ吸うことをウールサッキング( wool sucking )と言う。

ウールサッキングとは、布やビニール、プラスチックなど本来その動物が食べるべきではない(栄養価のない)ものを口にする、または飲み込んでしまう危険な行為のことを指しています。

だそうですけど、今日はとにかく「ハンモックを食べちゃってる事に気が付いた時の対処法」です。

この記事では、ウールサッキングとウールチューニングの使い分けをしません。

とにかく「布食いちゃん」のお話です。

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フェレットがハンモック(布)を食べちゃった!まず何をする?

ある朝の点検時にハンモックに穴が開いているのを見つけました。

フェレット布食い

昨夜は無かったはずなんだが…って、これ、よーく見てもらえますか?

突発的に食い破った(遊んでて不意に破れちゃった)のではなく、チュパチュパチュパチュパ「布の咬み心地(嚙み応え)」を堪能した形跡があるのお分かり頂けますか?

フェレットが布を食べちゃう原因

よく、フェレットが布食いするのは

  • 寂しいから
  • ベビで歯がかゆいから(カミカミしてるうちに間違って飲み込んじゃった)
  • ストレスで
  • ご飯が足りないから

などと言われているようですが、今回のこの子は毎日朝晩2時間前後の放牧+その仲良しちゃんと相部屋です。

(推定)年齢的にも全然ベビじゃないし、皆さんご存じの通り私はアホほどこの子達を甘やかしまくります。

ご飯もわんぱく食べ盛りに合わせた量だし、それに加えてオヤツには毎日茹でささみを一本(数回に分けて)。

巷で言われている「原因」には何一つ当てはまりません。

そりゃまぁ、上記が原因の場合もあるのでしょうけど、この子がそうなように、ってか私が長年見てきた感覚だけでいえば、フェレットの布食いは癖もしくは性格(性質)によるものです。

フェレットって結構な割合で異食(誤食)の癖が強い子がいますので、それはもうお迎えして一緒に暮らしてみなければ分かりません。

大人になるにつれてやらなくなる子もいれば、一生、チュパチュパ心配な子もいます。

子供の頃に例えば鼻くそを食べちゃう癖とかあった人いませんか?大人になるにつれてその癖は直った人もいるだろうし、隠れてこっそりいつまでもやめられない人もいると思うんですけど、「癖」ってそういうものですからね。

「うちの子が布食いなんです、どうしたら良いですか?」というご相談には上記の理由があてはまるなら、「あなたが改善してあげて下さい」です。

が、癖によるものだったら「一生、気を付けてあげてください」です。

フェレットが布を食べちゃってることに気付いたら

まずはその子の様子を見て下さい。

チェックする点

  • 元気はあるか?(グッタリしていたらすぐに病院へ)
  • 食欲はあるか?(普段通りにご飯を食べるか?)
  • うんちは出てるか?(どんな形状か必ずほぐして確認して下さい)

ハンモックをかじって布切れを少々飲み込んでしまった程度なら、慌てなくて大丈夫ですからね。

まずは落ち着て下さい。

注意すべきこと

グッタリしていたり、吐いていたりしたらすぐに病院です。

その時には「これを食べちゃいました」って可能ならそのハンモックを持って行って下さい。(※忘れたからって特に重大な何かではありませんので途中で取りに帰ったりしないで下さい。ただ、異物の形状を先生が把握しやすいってだけのものですから。)

グッタリしている様子は特になく「普段とまったく変わらない状態」なら、慌てて病院へ行く必要はありません。

っていうより、その状態で行っても病院では触診して「しばらく様子を見てみましょう。」と言われます。

メモ

•「骨の状態」を見るのに特化している「レントゲン」には布やビニールやプラスチックは「写らないに等しい」と思っておいて下さい。

•X線の何か妨げになるような物体や液体は白っぽく、気体は黒っぽく写ることもあるけど、周囲との写り度の差がなければ写し出されません。

また、元気な子に「(多少でもリスクのある)造影検査は必要ない」という判断の方が多いです。

で、自力で排泄できる可能性があるのにお腹を開けたりはしないですから、「様子を見ていきましょう」です。

だから、慌てて救急で病院を探す必要はありません。

その子の様子を見ていてあげて下さい。

様子見とは?自力で排泄できるかどうかのチェック時に気を付けなければいけない事

食欲があるかどうかを確かめるのにシリンジを使った(強制給餌)は絶対にしてはいけません

お腹に異物が詰まっているのに無理やり上から更にものをいれたら気持ち悪くなっちゃうし、最悪、死んでしまいますからね。

ここで大切なのはあくまでも、自分で食べる意思(食欲)があるかどうかを見てあげる事です。

気持ちが悪かったら食べたくないです。

食欲がなく、口をくちゃくちゃさせ始めるなど「気持ちが悪い」のサインが出始めたら、次のアクションですぐに病院へ行けるよう準備を始めて下さい。

いつも通りにご飯を食べてる(食欲がある)という事は異物があっても胃腸が動いているということ。そのまま様子見を続けて下さい。

ここで、毛玉排泄用のバイトをあげたりは出来たらしない方が良いです。

せっかく胃酸でやわらかく溶かして自力排泄しようとしているのにバイトで流してしまったら腸へ流れて腸が詰まって一大事になってしまいますから。

ただこれについては、以前にこのお話しをした時に「誤食物はバイトで流しだすことを推奨している獣医さんもいます!!!!」とお叱りを受けましたので、あまり強くは言いません。

が、「流し出せなかった時」にはどういう事態になるのかだけは下記を参照して知っておいて下さい。

また、布を食べた直後のウンチはそれ以前に作られたものです。何の参考にもなりませんから、それで勝手に安心してはいけません。

出てくるのは3時間後から、8時間後から、10時間後から、12時間後から、って獣医さんによって言われる事がこれまでまちまちだったので、その辺りの「きっちり何時間後からでてきます」は言えませんが、今回の子は半日後(4回目以降)くらいから塊で出始めてくれました。

※その前から細かーくなっているものは少しずつ出ていたかもはしれません。

※様子見中に下痢をしたら念のために病院へ行く準備をはじめて下さい。

その時の下痢は「固形物が詰まって水分だけが排泄されている状態ですよ」を教えてくれている下痢です。

その段階でもグッタリしている様子が見られなければ「次からどうなるか」にかかっている状態ではありますが、病院が開いている時間なら電話をして、誤食させた事とその子の状態をあらかじめ先生に伝えておきましょう。

その次もその次もって下痢が続いたりどんどん症状が悪化する下痢になったら腸閉塞の疑いが出ています。病院へ行く準備を始めて下さい。

※どの瞬間でもグッタリ元気がなくなってきた様子が見られたらすぐに病院です。

排泄できているかのチェックの仕方

ウンチは毎回ほぐしたり水で溶かしたりして布(繊維)が出てきているかを必ず確認して下さい。

※写真内のゴリゴリの固形物はウンチと一緒にくっついてきたトイレ砂です、心配しないで下さいね!
アタチはなこ
アタチはなこ

誤飲フェレット

誤飲フェレットのウンチ

ボロボロになってはいても塊でニュッと出てきてくれる事があります。

誤飲フェレットのウンチ

その時には広げてハンモックと合わせて「全部でたか」の確認をしましょう。

細切れで出てくることも多いですから、その時には毎回とっておいて、パズルのように合わせて「全部できったか」の確認をしましょう。

誤飲フェレットのウンチ

ってよく言われてるし、私もやるんですけど、生地によってはこんな風にボロボロに固まっていてあんまりよく分からなかったりします

ウンチをほぐし続けて半日以上(5~6回くらい)何も出てこなくなったら「できったかな」と私はそこで様子見を切り上げます。

その間は、最低でも朝と夜の2回は体重をはかってください。

異常なペースで体重が増えたり減ったり等があれば腸閉塞の疑いがありますからすぐに病院です。

また、普段はやっていなくてもそこからしばらくはごはんの量はきっちり統一しましょう。

同じ量をあげ続けているのに残すようになったなど、ちょっとでも食欲が落ちたら気を付けなければいけませんからね。

少しずつでも食欲が落ち始めたら腸閉塞になりかけてる可能性があるので病院へ行く準備を始めて下さい。

まったく食べなくなってしまったらすぐに病院です。

布がそのまま腸に移動したら(腸閉塞)即病院

布が胃にある間は特に大きな症状がでることはあまりありません。

そこで胃酸が頑張ってくれれば御の字です。

ボロボロになった布らしきものが全部ウンチで出きってくれればもう安心ですので、それまで毎回ウンチをほぐしてひたすら様子を見ていましょう。

ただし、ボロボロにならないまま布が腸に進んでしまったら様子見は即中止で病院に駆け込んで下さい。

「布」ですから腸の水分をみるみる吸い取ってあっという間に脱水症状を引き起こします。

脱水症状は最悪、死に至ります。

みるみるうちに毛がパサパサになったり、目に力が無くなってる時は脱水を起こしていますからすぐに病院へ!

それでなくても、腸に異物が詰まる「腸閉塞」は一刻を争う死に至るそれです。

腸閉塞の症状

  • 水を飲まなくなった
  • ごはんを食べなくなった
  • ウンチが出なくなった
  • えづいてる(オエッとはしていなくても横隔膜が痙攣している様子が見られたらそれはえづきの症状です)
  • 嘔吐した

この症状が全て出ている状態は完全に腸が閉塞しています。

その状態になったらもう上からも下からも自力では出せません。

すぐに手術が必要です。

そうなる前に病院へ連れていってあげられることが「様子見」ですからね。

様子見中に上記の症状が一つでも出たらすぐに病院へ行きましょう。

布食い(ハンモックを食べちゃう)子の特徴

先ほどもお伝えした通り、布食いちゃんは癖や性質です。

よくあげられている原因は全て「引き金」にはなりえますけど、「だからやっちゃう」って事はあんまり無いです。

だって、その思い当たる原因を取り除いても、やる子はやりますから、一度やった子は「原因を取り除いたからもう安心」とか思わないで下さい。

その油断が「二回目」を引き起こしたら大変ですからね。

取り除くのは原因じゃなくて、「布そのもの」もしくは「布を口にする機会」です。

布食いの子は、ハンモックだけじゃなく、気を付けてあげなければいけないものがたくさんあります。

目を放して放牧させてあげられる「フェレ部屋」が用意できるご家庭では、そこに布ものはいれないようにしてあげて下さい。

一時期どこのフェレ飼い家にもあった切り株、あれを食いちぎって食べちゃっていた子がいます。

また、放牧は人間のスペースで共有のお家は座布団カバーの紐やソファーの継目、キッチンやお風呂場のマットなんかも「食べちゃった」報告がありますから、放牧中は目を放さないであげて下さい。

布食いの対策

残念ながら、布食いの癖を直す方法は無いです。

どこぞのサイトに、その都度叱れとかスプレーかけろとかって書いてありましたけど、あれ多分、布食いちゃんを知らない人間が書いてますね。

今ここをお読み頂いてる布食いちゃんの飼い主さんもそれを聞いて「は?」ってなってますでしょ?目に浮かびます。

私もこれまでに2ニョロほど布食いガチ勢と生活を共にした事がありますが(今回の子で3ニョロ目)超特大の「は?」が出ますって、そんな事はどうでも良いんですけど、その3ニョロってば見てたら皆それぞれ食べたがる(って言い方も変ですが)好んでそうする布が違っていました。

1人は紐、1人はタオルの縁やハンモックの縫い目、1人はコットン素材、です。

見てたら、チュパチュパしてたり、ハグハグしてたり、食べたくてというより、そのチュパチュパやハグハグの「感触が好きでやってる」みたいに見えました。

多くの子達も多分そうなんじゃないかなって思います。

布が食べたくてかじりつくんじゃなくて、チュパチュパハグハグが楽しくてやっているうちに布や紐が千切れてしまって、「そのまま飲み込んでしまった」がその理由だと思うんですよ…

って事はその対策はまず「そういう布の撤去」

家中の布を撤去する事はできなくても、その子が好んで口に入れたがる素材はできるだけ全部その子が触れられない場所にしまっちゃってあげて下さい。

そういう布以外でも「布」は食べちゃう可能性が高いから、布がある場所に出す時には絶対に目を放さない。

布ものを口にし始めたらすぐに取り上げて、その布はその場から撤去。

ピンサラのデニム生地や帆布素材のハンモックを一晩で食い破ったという話はまだ聞いた事がありませんので、毎日、ほつれや牙を突き立ててできた穴とか何かそういったものが無いかを朝と晩、放牧前と後などに入念にチェックしてあげて下さい。

その時に、ちょっとでも穴が開いていたらもうそのハンモックは使わない方が良いです。その穴が翌朝には「食べちゃった形跡」になっていたら大変ですからね。

また、何度も洗濯しているうちに生地は弱く薄くなっていくので耐久年数的な事にも十分に注意しておいてあげて下さいね。

これらを徹底するだけで、布食い誤食はかなりの確率で防止できます。

まとめ

ゴム製品を食べちゃう子、紙袋を食べちゃう子、何でもかんでも食べちゃう子、フェレットにはいろんな子がいますけど、今日はあくまでも「ハンモックを食べちゃう子の特徴、食べちゃってた時の対処法」に絞ってのお話しです。

布を少し食べちゃった事に気が付いた時は慌てて救急病院へ行くまででは無い事が多いですから、まずは落ち着いて下さい。

ただし、症状が何も出ていなかったとしても、翌日病院が開いたらで構いませんから一度は「布を食べちゃいました」とかかりつけの先生に連絡をして「診せに行った方が良いですか?」の連絡はして下さいね。

また、「その他の異物を食べちゃった場合にはどうしたら良い?」はこちらを参考にして下さい。

何かあったその時ではなく、前もって予備知識として知っておいてあげて欲しい事になります。

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