保護フェレット

ずっと幸せ

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保護フェレットのゴマちゃん正式譲渡のお話(後編)ご支援1.2.3月分のご報告

2024年4月5日

預かりさんのお家で愛情たっぷりのびのびと保管期間を過ごしたゴマちゃん。

預かりさんは「こんなに可愛いんだからきっと飼い主さんが探し方が分からないだけかもしれませんね」って、病院に通っていたはずだからと動物病院へ「この子を診たことはないですか?」と聞いて回ろうとしてくれたりして、もう本当に一生懸命「ゴマちゃんの幸せのために」って毎日を充ててくれていました。

が、残念ながら、その期間中に飼い主さんが現れることはなく、期間満了日を迎えました。

前回の話
保護フェレット
「死んじゃうかも」から何度も復活 保護フェレットのゴマちゃんのお話(前編)

昨年末、「フェレットを保護してるんですけど、ちょっと、どうしたら良いのか分からなくて…」と電話がありました。 聞くと、マ ...

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保管期間というのはあくまでも「飼い主さんがいる子をお預かりしているだけ」ですから、飼い主さんへお返しするまでの間、「命を繋ぐための治療」だけしか私たちはしてあげる事ができません。

保管期間満了の手続きに伴い、いよいよ今度はゴマちゃんの体をしっかり調べてもらって、治る病気ならその治療を、うまく付き合っていく病気ならその方針を決める、次の段階に入りました。

ただその時、タイミング的にちょうど私は能登半島地震で被災された方々や被災ペットたちの事をされているボラさん達のお手伝いが始まっていて、体調の安定しないゴマちゃんに合わせて時間を調整するという事が難しい時期でした。

「さすけのこともあるし、どうしたら良いかなと思ってて」

「代わり…が務まるかは分からないけどそういう事なら私は時間が作れますので言って下さい。」

「ありがとうございます。ご協力をお願いする事になるかもしれませんので、その時にはどうぞよろしくお願いします。」

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「死んじゃうかも」から何度も復活 保護フェレットのゴマちゃんのお話(後編)

お迎えに向かってもらう前に何度かボラさんには一緒に病院へ行ってもらい、預かりボラさんから頂いたゴマちゃんの情報を先生とお迎えボラさんとで共有しました。

安定してきたとはいえ移送中の急変に備えて「なるべくなら使わないに越したことはないけど、間に合わないと思った時にだけ使う」という頓服を出してもらい、何度も何度も会議をして万全の態勢で迎えたその日。

のんびり寛ぎながら快適そうにこちらへ向かっているゴマちゃんの順調な様子に「頓服の出番はなさそうですね」って。

こちらへ着いたらそのまま病院へ直行する予定も「混んでるこの時間帯に無理やり行くまでもなさそうです。まずはゆっくり我が家で旅の疲れを癒してもらって、病院は明日の朝一にしようと思います。」に変更になりました。

その後にも、初めての場所をスンスン♪楽しそうに歩いている様子などを数件送ってもらい「ようこそ、ゴマちゃん」って安心して私も床に就いたのですが、翌朝「おはようございます。ちょっとよくないです。」と連絡が入り、さすけの闘病中の日課になっていた気圧アプリを慌てて開いたら、昨夜の深夜からその後の正午にかけて一気に急上昇して一気に急降下する、なんとも闘病中の体にはこたえる波形の真っ只中にちょうどその時間帯はありました。

(頑張れ!頑張れ!ゴマちゃん頑張れ!)

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ごめんなさい

(えっ…)逝ってしまったのかと思い、なんて言葉をかけたら良いのか分からず返信できずにいたら、続けてポンポンっと

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ゴマちゃんは頑張ってくれるはず

(良かった。ゴマちゃん、頑張って!頑張って!)

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早めにお願いして処置してもらっていますが…正直厳しい状態です。

フェレットの病気や生体についての知識も豊富で、こと生死に関しては常に冷静な彼女からこの言葉が出た時には、さすがに今度ばかりはと私も覚悟しました。

私の都合で私の代わりに引取りに行ってもらって、そのうえ辛い思いまで、私の代わりに、彼女1人に背負わせてしまうわけにはいかないなと、その日の予定を全てキャンセルして最期の時には間に合わないかもしれないけど急いでゴマちゃんに会いに行こう、せめて亡骸はこちらで引取らせてもらわなくちゃとその支度を始めたと同時くらいに

「ゴマちゃん帰ってきました!詳しいことはまた後でご報告します。本当にもう死んじゃうところだったけど帰ってきてくれました!という連絡のみで失礼します!」

大急ぎの電話がありました。

(なんだ、なんだ、何が起きたんだ???ひとまず良かった。…で良いのよね?)

ゴマちゃんの体のこと

保護された一番最初の時、捕獲主さんから「お渡しする前に死んじゃってたらどうしたら良いですか」と聞かれました。

それはきっと、フェレットに詳しくない方から見てもそれほど「衰弱しているのでは」思うような状態だったのでしょう。

最初の預かりボラさんの献身的なお世話で徐々に回復してきてくれていたものの、その間にも数回ほど危ない状態に陥ったことは前回の記事で。

そして今回、その数時間前まであれだけ順調そうに見えていたのに、起きてケージを見たら「え?ゴマちゃん息してる?」って確認しなきゃ分からないほど呼吸が弱くて、意識もなくて、体温が下がり始めて体も冷たくなりかけていたから、急いで緊急事態用にと病院から処方されていたブドウ糖とステロイドを投与して、緊急で診てもらった時には、「それでも血糖値が14しかなくて」って。

さすけ
さすけ
それはもう昏睡と呼ばれる状態ですからゴマちゃんは本当に危ないところでした
フェレットの血糖値(GLU)基準値は69~139(mg/dl)くらいとされているよ
える
える

その時のことを先生が「ものすごく慌てて「死んじゃうかもしれない!もう死にかけてると言ってもおかしくない状態だけど、とにかく急いで診てください!」ってお預かりした時、一瞬(え、、、息してる?)って正直ちょっと焦りました。」と言っていました。

「抜けかけてた魂の尻尾を掴んでどうにか戻ってきてもらった感じ?」ってボラさんも振り返って笑ってたけど、その時はもう本当…気が気ではなかったと思います。

死んでしまうんじゃないかと思って保護してくれた捕獲主さん、捕獲主さんから引き受けて預かり担当をしてくれた先の預かりさん、その預かりさんから引き受けを担当してくれた次の預かりさん、誰か一人でもちょっとでも気を緩めたらそこで終わってしまっていたであろう弱弱しかった命。

皆さんが必死で繋いだ、誰も諦めなかったから今もちゃんと温かいゴマちゃんの命。

ゴマちゃん、生きようね。

ゆっくり元気になっていけば良いから生きようね。

ゴマちゃんのずっとのお家のこと

とはいえ、そのまま順調に「みるみる元気になりました!」なんて都合よくはいかないのが命のリアル。

毎日の点滴を続けてもらいちょっとずつちょっとずつの回復です。

これからもずっと毎日の投薬は多分このまま一生欠かすことは出来ないでしょうとされたゴマちゃん、これまでの事を考えると、里親さん募集は難しいかな。

でもだからといって、いつまでも保護っ子扱いだなんてそんな中途半端で宙ぶらりんなことは絶対にしたくないから意を決して

いたちのおうちの思う事

保護活動の常套手段の一つとして、ずっとご支援を募り続けるために医療費がかかる子をいつまでも「保護っ子」としてわざと手元に残しておくというやり方は昔から確かにあるっちゃあるのですが、いたちのおうちはそういう事はしたくないです。これまでもそんな事はした事ないし、これからもしません。

日本にいるフェレットは皆、誰かの家族になるために生まれてきた子達です。

これはキラキラお花畑の綺麗事ポエム表現でそう言っているわけではありませんので、そう誤解を招かないよう言い方を変えましょう。

日本にいるフェレット達は全員がペットとしての需要のために繫殖、販売された動物です。

そうやって家族になるために生まれてきた子達の保護をしているのに、誰の家族にもしてあげるつもりがないその行動は「フェレットの保護とは言わない」と私は思っています。

また、この活動をずっと続けていく事を私は目標としていません。

いつか終わる日がくる事(保護を必要とする子がでないペット社会)を目標としているから、活動の継続を目的としたお金を得るために「保護(っ子)を作り出す」ようなことはしません。

「ゴマちゃんのことについてご相談したいことがあるのですが…」

「その事なんですが、こちらからも良いですか?」

正式譲渡のお話

「いたちのおうちさんの方で急がなきゃいけない手続きとか書類とかがあるならそれはもちろんすぐにご協力させて頂きますが、さすけさんの事もあるし、うちは後で構わないからと思ってて、ただ今ちょうどいいからお話させて頂きたいなって。」

その時までにゴマちゃんの医療費はもう相当かかっています。

ざっと感覚だけで計算してもショップから生体をお迎えできる金額を超えているのは確実です。

その時期はちょうどさすけの闘病時期と重なっていたため、私はさすけの事を優先させてもらってきていて…甘えてずっとただただご負担頂いてきていたので(しまった…)と思いました。

「すみません、医療h…

「体調のこととかあるし、ゴマちゃんは里親さん探しはしないんですよね?」

「え?あ、はい。難しいかなって思ってます。」

「このままうちの子としてお迎えさせてもらうことは出来ませんか?」

えぇぇぇぇぇぇっ!?!?

これまでの業務連絡の中で、ゴマちゃんの場合「元気になって里親さんを探そうね」は現実的な話ではなく、「里親さん探し自体が難しいかもしれない」というお話しを何度かさせてもらった事があります。

うちに今いるひまわりちゃんの例なども知ってくれているので、それを受けて預かりさんはご家族で話し合って下さっていたそうです。

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話し合ったというより、ご家族の方から「せっかく少しずつ元気になってきてくれているんだからこのままずっと家にいてもらえば良いじゃない」と言ってくれていたそうで、「ぶっちゃけ、その話が出た時からもううちの子だと思っちゃってた」なんて。

有り難いことです。

ゴマちゃん、もうとっくにずっとのお家が決まってたんだね。良かったね、幸せだね。

正式譲渡決定です。

ゴマちゃんの医療費(未精算分未記入)

フェレット医療費

最初の病院は、預かりさんのかかりつけの先生で「保護っ子」ということもありかなりいや大分融通を効かせて下さったそうです。

ありがたいです。ありがとうございます。

こちらに来てからの分はまだ精算が追いついていないので、次回のご報告の時までにあげさせて頂きます。

こちらの記事でまとめさせて頂きました。

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皆さまから頂いたご支援(1.2.3月分)のご報告

支援金

支援金

これまで、皆さまからのご支援は全て保護っ子たちの医療費に充てさせて頂いてきているのですが、今回は年度末(決算期)なので運営費用(経費:ペットシートやフード、虹の橋から届いたご支援物資を保護っ子たちの所へ送る送料だったり、交通費だったり、その他もろもろのいつもは自己負担でまかなっている活動経費)の一部にも充てさせて頂きました。

いたちのおうちの活動は皆さまのご支援に支えられています。

いつも本当にありがとうございます。

12月以前のご報告はこちらでご確認頂けます。

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被災フェレット支援と飛行機ペット同伴について/保護っ子たちへのご支援10.11.12月分ご報告

前回、前々回の記事に対して「失望しました」「フェレットが大切だといつも言っておきながらこんな時に何もしないなんて信じられ ...

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本年度も、保護を必要とする子が出ないペット社会を目指して頑張ります。

最後に…

ずっとの幸せを掴んだゴマちゃんに「まだまだ一緒にいようね!おめでとう!」をお願いします。

「生きる気力が湧いてきたのか、めっちゃ…多分、誰よりもご飯を食べてくれてます。」って報告をもらっていますので、もう安心して下さいね。

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

-いたち(フェレット)
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